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Vol.【57】【RIRICOCOさん】
築40年になるマンションに、夫、中学生の長女と小学生の長男・次男の5人で暮らしています。2014年から暮らしニスタとして活躍。家具などのDIYから手芸、整理収納、ライフハック、料理など、幅広いアイデアを投稿していて、暮らしニスタ大賞もこれまで「入賞」「企業賞」を受賞しています。
●狭くて使い勝手の悪い洗面室をDIY☆リフォーム
●【100均手ぬぐい1枚で作る】 お弁当包み&ランチョンマット★
「やりたい」と思ったことはなんでもやってみる!
↑子供たちのためにDIYした折り畳み式のお店屋さん。
母が手作りしてくれたものは市販品より嬉しかった
本格的にDIYを始めるきっかけになったのは、団地のDIYをしていた久米まりさんのブログです。私、団地がすごく好きだったんです。
子どもの頃、友達が住んでいる団地の外階段でじゃんけんしながら「グ・リ・コ」って遊んだりしていて、楽しかったイメージがあるんですね。
久米まりさんのブログは古い団地を変えていくのが魅力的で、子育ての合間に時々拝見するようになりました。
最初は「すごいな」と思っているだけだったんですが、あるとき自分もやってみたらどうかな?と考えるように。
いろいろな情報や動画を見ながら、ビス(小ネジ)のネジ山が潰れちゃう失敗から始まって、少しずつ要領を得て、ちょっとずつ進んできた感じですね。自分の家のものなので、少しくらい失敗してもまあいいか!って感じでやっていたら、だんだんできるようになっていきました。
↑最初に作った大物DIYは、玄関の子供の靴の収納棚。
子どもの頃は、裁縫が好きでした。裁縫箱を自転車のカゴに入れて友達の家に行って、フェルトでアップリケを作っているような子どもでした。友達と「何色にする?」「どのビーズ使う?」といったやりとりが楽しくて。
母がいろいろなものを手作りしてくれて、それがすっごく嬉しかったんですよ。布で立体的なキャンディのアップリケが付いたボストンバッグを作ってくれたり。市販のものよりも嬉しかったです。それが私のルーツなのかなと思います。
↑自分のお母さんが作ってくれたようにお嬢さんにも手作りのものを。写真は、お嬢さんのために作ったリカちゃんとお揃いのスカートとシュシュ。
↑消しゴムハンコでタグから作った、ハンカチにもなるベビースタイ。
多くの職を経験し、特に楽しかったのが住宅・インテリアの仕事
暮らしニスタでもいろいろなジャンルのアイデアを紹介していますが、もともといろいろなことに興味があるタイプなんです(笑)。
結婚して子どもが生まれるまでは、仕事も家電メーカー、アパレル販売員、番組制作会社の事務などいろいろなことを経験しました。特に楽しかったのが、住宅やインテリア関係のお仕事です。
ひとつは、住宅メーカーで担当した家のペーパークラフトモデルの制作。
お客さまに提案する住宅の平面図と側面図を見ながら、1/100サイズの立体モデルを作るのですが、これは作るのも完成したモデルを眺めるのも楽しかったですね。
後に聞いた話ですが、そのモデルを見て契約してくださる方もいらっしゃったようです。最初の頃は制作に時間がかかりましたが、慣れてからは、3日で1棟建てていました。(笑)
以前、ミニチュアドールルームを作ったことがあるんですが、作りながらこの仕事をしていたときのことを思い出しましたね。
↑お手製のミニチュアドールルーム。詳しくはこちらの投稿をご覧ください。
インテリア内装メーカーでの仕事も楽しかったです。
分譲マンション・モデルルームや病院・ホテル・店舗などのカーテンや壁紙、床材の見積もりや提案をしていました。
自分たちの提案で空間の雰囲気がガラッと変わり具現化されることに喜びがありました。具現化してくださる職人さんたちへの憧れもあり、その頃の影響もあって自分で創ってみたいと思うようになったのかもしれません。
作ったものを「暮らしニスタ」で見ていただき、「よりどころ」が見つかったような気持ちに
結婚して子どもが生まれてからは、DIYやハンドメイドを楽しみつつ、子育て中心の生活でした。そんなとき、雑誌の『Como』でコンテストの募集情報を見つけたんです。
自分のアイデアを載せると商品や賞金がもらえる、と(笑)。
そういえば、母からもらったそうめん箱を使ってコンセントタップのカバーを作ったなと思って、それをそのまま載せてみたんです。
↑「暮らしニスタ」にはじめて投稿したときの写真です。
でも、賞がもらえるとは思っていないので、そのまま放置してたんですね(笑)。
しばらく日がたってからパソコンを立ち上げたら、「あなたのアイデアを○○人のかたが見ています」というメールが入っていて。
誰かが見てるなんて思ってもみなかったので、こんなことがあるのかと驚きました。
ハンドメイドもDIYも、例えば身近な友達に「こんなの作ったよ」とその都度言えるとよいのかもしれませんが、子育てに忙しいときは人と会うだけで大変。
暮らしニスタに記事を上げたことで、見てくださる方がいて、「作って良かった!」と思うことができたんです。
子育てに専念しつつも、社会から置いてけぼりになったような寂しさがありましたが、自分のよりどころが見つかったような気持ちでした。
その喜びでこれまで続けられています。
実は一時期、家族が病気をしたり、子育てや家事に追われて自分がいっぱいいっぱいになって…倒れてしまったことがあって。「暮らしニスタ」も辞めようかと考えたことがあります。
でも、「暮らしニスタ」という自分を表現する場所があったことで、手をとめて見て「ステキ」を押してくれる方がいる、自分は存在していて大丈夫だ、と思うこともできて…。
ほんとうに続けていてよかったって。
今は周りの方にも助けてもらい、家族みんなで元気に暮らせるようになりました。
子どもが片付けやすい方法を学ぶため「整理収納教育士」を取得
DIYなどの材料は、歩いて行けるホームセンターで買うことが多いです。
2m30cmの長さの木材も、子どもと一緒に買いに行き、前後をそれぞれで持って、2日に分けて4本持ち帰りました(笑)。
制作は、家族がいない昼間にリビングに材料を広げ、横に掃除機を置いて、木っ端が出たら吸い取りながらやってます。
↑ブラック&デッカーの電動ドライバーを愛用。普段はケースに入れて、子供部屋の2段ベッドの下にしまっています。ビスは100均のプラスチックケースに仕分けて使いやすく。
↑作業風景。リビングに段ボールを敷いてビスを打っています。
DIYを始めた頃は、夫に「壁に色塗ってもいい?」などと聞くと「ええ?!」という反応でした(笑)。
でも出来上がったのを見て、「うん、まあいいんじゃない」と。
最近も、リビングに壁収納を作っていたとき、最初は「また、何作っとるん?!」という感じでしたが、最終的には「すごいじゃん!」と言っていました。
もともと、「こうしたい!」という思いがわたしのほうが強いので、夫は一歩引いてみてくれているんだと思います。
↑自宅のDIYで一番気に入っているのは、次男のために作ったクローゼットに作ったデスク。小さい基地みたいで、ご自身が小さい頃に欲しかったなという希望が表れている場所なのだそう。
「整理収納教育士」の資格は、自分の子育てに生かしたいと思って取りました。
家は狭いのに、子どもが3人いてそれぞれに必要なものがたくさんあるので、置き場所に頭を悩ませているんです。
特に、長男は片付けが苦手だったので、この子にとって出し入れしやすい方法など、どうやったら快適に片付けができるかを学びたいと思いました。
学んで変わったのは、子どもがうまくできなくても、怒らず見守るようになったこと。
例えば3つやってほしいことがあるとき、3つ全部できていないといって私がイライラすると、それが子どもに伝わってその場の空気が悪くなります。
でも、「3つのうち1つできればいいよ」「1つできたね!」とできたところを見るようにしたら、子どもが自分から2つやろう、3つやろうと、がんばる姿が見られるようになりました。
朝も、いつも「はやくしなさい‼」って言ってたんですが、「とりあえず学校に行って、車に気を付けて無事に帰ってきてね」、帰ってきたら「よく帰ってきたね‼」と喜んで迎える。
そうしていると子どもの様子もだんだん変わってきますね。
片付けに限らず、暮らしやすくなりました。
長女は私のやっていることを見てくれているのか、昨年末も自分から机の整理を始めて、細々したもの一つずつ向き合って仕分けし、いらないものをドッサリ捨てていました。
私から細かいことは言わないんですが、見て感じて、自然にできているなと思った出来事です。
長男と次男は、まだ「いる?いらない?」の声かけが必要です。
でも、洗濯物は各自で畳んでくれますね。
「お母さん一人だと大変だから、自分のだけでもやってくれたら助かるな」と伝えておいて、仕分けだけしておくと、「じゃあタオルも畳むよ」って自分のもの以外の洗濯物も畳んでくれたりすることが。
「みんなの分までやってくれてありがとう‼」って言うと、嬉しそうにしていますね。
↑今では自分たちで洗濯物を片付けてくれるように。詳しくはこちらの投稿をご覧ください。
発信を続けることが新しい出会いにつながったら嬉しい
最近、家にいる時間が長くなって、YouTubeを見る機会が増えました。
そこで、タロットをされているかたの動画を見つけたんですが、背中を押してもらえる感じがすごく面白くて。
私も最近、タロットカードを買ったんです(笑)。結構高価でちょっと躊躇したんですけど、絵や色使いが神秘的で素敵なカードを見つけて、気が付いたらレジに並んでました(笑)。
毎朝、家族を見送って一人になってから、コーヒーを淹れ、部屋の空気を入れ替え、心を整えてから、シャッフルして1枚引きます。タロットは、同じカードでも人によって感じ取るものはさまざまなんですよね。
引いたカードを自分なりに読み取って、ああそうだったなと思いながら1日過ごすのが、とても新鮮!
↑使っているタロットカード。絵柄のかわいさにも惹かれているそう。
タロットもそうですが、最近は何かを「やってみたい」と思ったら、すぐ実行するようにしているんです。先日、夫に「自分のホームページを作ったら?」と有料のオンライン講座があるのを教えてもらいました。そのときは、「そんなの無理よ~」と返しましたが、その後、購入した動画を見ながらホームページを少しずつですが自分で作り進めています。
「暮らしニスタ」を辞めずに続けたらこんなふうにお話しできる機会をいただいたみたいに、ホームページも続けることで何か出会いがあったらいいなと思っています。
これから自分がどんな風に変わっていくのか、楽しみなんです。
取材・文/大島佳子
これまでの姫ニスタさんのインタビュー
★Vol.56 にじいろ工房さん
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★Vol.53 かよママさん
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★Vol.51 玉田悦子さん
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