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Vol.【53】【かよママさん】
野菜ソムリエpro、受験フードマイスター、腸活プランナー、ベジフルカッティングスペシャリストなど、食に関する多くの資格をもつかよママさん。料理研究家として、企業の依頼でレシピ開発をしたり、料理講座を開催したり、学校で食育活動を行ったりと、広く活躍しています。関西出身ですが、現在は神奈川県で、夫と高校1年生・小学6年生の息子と4人で暮らしています。
●茹でないで!!枝豆はじっくりローストがうまいから😋
●鯛1匹買ってみた!食べ方いろいろご紹介。
旬の野菜のおいしさや楽しみ方を伝えたい
野菜たっぷりのタッカルビ。家族みんな辛いものやアジアンテイストなものが好きなのだそう。
結婚・出産後に、念願だった料理の道へ
今思えばですが、小さい頃から料理をすることに興味がありました。
母が料理上手で、お菓子を作ってくれたりパンを焼いてくれたりするのがすごくうれしかった記憶があります。
将来、自分の子どもにもそうしてあげようとずっと思っていました。
でも、実際に就いた仕事は食とは全く関係がなく、IT系企業のSE。
食と関わるどころか、どちらかというとすごく不健康な生活をしていたんです(笑)。
ただ、休みの日には料理教室に通っていて、料理の先生になりたいと思うように。
SEの仕事は、結婚したタイミングで退職。
その後、出産も経て、食の世界へ。
最初はパンの先生になりたかったんです。
でも、パンは材料や道具を揃えるのが大変だからか、友達に教えても、おうちではあまり作らないようでした。
それでお料理も教えることにして、野菜ソムリエの資格を取得。
それが8年くらい前ですね。
もともと野菜は好きでした。
SEをしていたときも、忙しくて不規則になると、体が「今、野菜を食べないとダメ!」ってなるんです。
実は母の実家が和歌山で農家をしていて、実家にいるときは季節の野菜やみかんなど、旬の物を自然に食べていたんです。
当時は無意識でしたが、季節ごとにこの野菜を食べたい!と体が感じるように育っていたようです。
長男の受験をきっかけに「受験フード」を勉強
脳の栄養になる材料とそれを効率的に活用するための栄養素を合わせてとれる受験フード。眠くなりにくい工夫をした塾弁作りです。
野菜ソムリエの資格は3段階あって、私がもっているのは真ん中の「野菜ソムリエpro」。
野菜や果物の楽しさを人に伝えることを目的にした資格です。
資格を取ってからは、知り合いや野菜ソムリエの協会からの紹介で、徐々にお仕事をいただくようになりました。
今、メインでやっているのは、企業から依頼されるレシピ開発です。
あとは料理講座。
コロナの影響でお休みしていますが、自宅でも講座をやっていました。
講座の内容は、例えば、旬の野菜一つをテーマにしたもの。
トマトなら、前菜からデザートまで全部にトマトを入れます。
やっぱり旬のおいしい時期、安く売っている時期にたくさん食べてもらいたいので。
とはいえ、白菜1玉買っちゃうと、どうしようってなったりしますよね。
似たようなメニューが続くと、またお鍋?また煮物?って家族も嫌がるじゃないですか。
飽きないように、献立の中でも、外側は硬めだから煮たり焼いたり、中の柔らかいところはサラダに、と使い分けるようにしています。
最近フードロスも勉強して資格を取ったんですが、いろいろな使い方を伝えることで、なるべくロスをなくすということも意識してもらえたらと思っています。
料理講座のメニュー例。ズッキーニレシピ:ラザニア、スペインオムレツ、2色のマリネ、マスタード風味の豚肉巻きとすべてにズッキーニを使った料理。ワインにも合うおもてなし料理です。
もうひとつ、自分でも楽しんでいるのが食育の活動です。
これまで小学校、中学校、農業高校などで、子どもたちに野菜について話をしたり実際に一緒に料理をしたりしてきました。
例えば以前行った小学校での食育活動では、にんじんの食べ比べをして、にんじんの蒸しケーキを作り、歴史や栄養について話したりしました。
後からメッセージカードをもらって、「おうちでも作った」「知らなかったことが聞けてよかった」と楽しんでくれたことがわかったり、「先生の仕事はどういう仕事なの?」と興味を持ってくれたりするのがとてもうれしいです。
小学校でのイベントの様子。にんじんをテーマにして歴史、栄養、調理、試食体験。事前告知なのに毎年にんじん嫌いも参加してくれるそう。後日お礼のメッセージも届けてくれて授業の感想を読むのが楽しみなのだとか。
それから、今、力を入れているのが「受験フード」。
試験に向けてコンディションを整えるための食事です。
「暮らしニスタ」でもときどき【塾前ごはん】を紹介していますが、ブログでは受験フードを中心にレシピを紹介しています。
きっかけは、高1の長男が中学受験をしたこと。
どんなものを食べさせたらいいかが知りたくても、栄養の情報ってたくさんあふれているので、どれを取り入れたらいいかわからない。
受験フードマイスターの資格を取ったことで、それまで漠然と「よさそうだ」と思っていたことが、理論でわかるようになりました。
やっぱり食べることって、体を元気にするだけじゃなくて、リズムを整えたり、モチベーションを保ったりするためにも大事なんですよね。
おかげで長男は、受験勉強中も全然病気をせずに、行きたい学校に進むことができました。
今、ちょうど次男が小6で受験を控えているので、思い出しながら取り組んでいるところです。
家族に好評なのは「ピザ」と「鯛めし」
家族から好評なお手軽鯛めし。
レシピでこだわっているのは、なるべく素材の味を生かすということ。
例えば、コンソメを使わずに、旨みが出る素材を使ったり野菜をじっくり炒めたりする。
めんどくさそうに感じるかもしれませんが、レンジを使ったりして簡単にできるところは簡単に。
手を抜いていい部分とこだわってがんばる部分とをバランスよく入れながら、なるべく体にやさしい料理を作るというのを頭においています。
暮らしニスタに投稿するレシピは、料理で検索しない人にも「おもしろそう!」と思ってもらえそうなレシピを選んでいます。
めんどくさそうな料理が意外と簡単にできそうとか、この食材がいっぱいあったらみんな困るだろうなとか(笑)、そういうところから生まれたアイデアが多いですね。
新しいレシピを試作したときは、まずは家族に試食をしてもらいます。
「またこれ?」とか文句を言われることもありますけど(笑)、楽しんでいますね。
そういば、少し前に子どもたちに、「『おふくろの味』を聞かれたら、うちはないよな」って言われたんです。
肉じゃがとか、そういうものではないと。
例えばお誕生日に「何食べたい?」と聞くと、「ピザ」って言われることが多いです。
ピザは生地から作ります。
あとは、鯛めしもよくリクエストされますね。
小さめの鯛を安く売っているときにまとめて買って、グリルで焼いて、冷凍しておくんです。
それをそのまま炊飯器でお米と一緒に炊けば出来上がり。
実は意外と簡単なんです(笑)。
家族にはめちゃめちゃ好評ですね。
まあ、リクエストが多いのは、野菜っぽくないメニューばかり(笑)。
でも、例えば旅行から帰ってきたときなど、いつもより野菜が少ないことが続くと、「サラダ作って」「野菜食べたい」と言ってくれるので、体は野菜を欲しがっているんだなと思って自分のなぐさめにしています(笑)。
子どもたちも小さい頃から料理をしています。
他の子どもに教えるようにやさしく教えてはいないんですけど(笑)、料理には積極的に参加してくれます。
兄弟で仲良くフォンダンショコラを制作中。
新型コロナウイルスの自粛期間中、4月は私がお昼ご飯を作っていたんですが、もう無理だと思って、GW明けからは子どもたちに任せるようにしたんです。
1週間の献立を先に考えてもらい、必要な材料は私が揃えて、レシピサイトや動画を見ながら2人が調理する。
通学が始まるまで、2か月近く毎日続けてくれました。
そのうち、日々の献立を考えるのが面倒だと感じたようです。
圧力鍋にたくさん煮豚を作って作り置きし、1日目はラーメンに入れて、2日めは丼にして、みたいな工夫もするようになりました。
すごくおいしかったのは、麻婆茄子。
レシピを見ながら工程通り丁寧に作るので、普段私がまずやらない「お肉に下味をしっかりつけて肉味噌を作る。ナスはしっかり炒める」っていうところもちゃんとやっていて。
私は「そんなのやらなくてもいいよ」って言ってたんですけど(笑)、ちゃんと作ってくれたものは、やっぱりめちゃめちゃおいしかったです(笑)。
二人で仲良く手分けしてやってくれたことも、ほほえましかったですね。
兄弟が作ったランチの記録。
初体験のヨガも、3週間集中レッスンで資格取得
私は朝型で、4時半くらいには起きるんです。
夜はなるべく11時までには寝るようにしています。難しい日もありますが、日々の生活でうまく調整しています。
子どもが起きるのが6時なので、それまでが自分一人の時間。
まずはゆっくりお茶を飲んでから、朝ごはんの支度をしたり、ヨガをしたりしています。
ヨガは自粛期間中にはじめて、インストラクターの資格を取りました。
以前は、体重や体の調子を整えるのは食事で調整していたんですが、年齢が上がってくるとそれだけではどうにもならなくて。
でもジムなどに通うのはめんどくさい(笑)。
短い時間でも毎日やれることがいいので、できるだけ歩くようにしていたんですが、自粛でそれもあまりできなくなって。
ヨガは、通うことのハードルが高かったんですが、コロナの影響でオンラインレッスンで資格が取れると知って、チャレンジしました。
200時間授業を受けるんですけど、平日、朝8時半から夕方18時半までのレッスンを3週間続けて取りました。
家族は最初、そこまでやるとは思っていなかったみたいで、「え、そんなにやるの?! 本気じゃん!」って驚いていましたね(笑)。
今日も午前中は、友達とzoomでヨガレッスンをしました。
今は、友達と出かけたりするのもなかなか難しいので、和気あいあいと楽しんでいます。
ヨガのテキスト、修了書、ヨガの時に使うプロップス(補助器具でベルトとブロック)
ヨガを始めたのは、自分の体を整えることのほかにも理由があります。
今後、体を動かすことと食をつなげて、みんながより健康になるために、自分のスキルをうまく生かすような活動もやっていきたいんです。
私は栄養士の資格は持っていないのですが、それでも安心して相談してもらえるように、幅広く知識を持っていたい。
ヨガもそのひとつ。
これからも引き続き、いろいろなことを勉強していきたいですね。
取材・文/大島佳子
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