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姫ニスタ

今月の注目姫ニスタさんインタビュー!

Vol.【49】【横田ちひろさん】

兵庫県で、夫と中学1年生の娘と3人暮らし。「暮らし整えサポーター」を肩書に、主に乳幼児宅の片付けのコンサルティングや、親子の悩みを共有しながら一緒に考える「親子のはぐくみ会」を開催するなど、各家庭に合った暮らしづくりを支援しています。2020年4月からは、NPO法人に所属し、県内の男女共同参画センターに勤務。

●牛乳パックがベランダの排水口の溝掃除にぴったり!

●無印で家族に「あれどこ?」って聞かれない納戸の仕組づくり

お母さんたちが楽になれるような情報を発信したい


お片付けのセミナー中の横田さん。


友達からのリクエストで、お花や片付けを教えることに

娘は中学1年生なんですが、娘を妊娠するまでは一般企業で働いていました。
ただその当時から、自宅などでフラワーアレンジメントの先生もしていました。
実は、私の母は生け花の先生。
なので、小さい頃からずっと身近に花がありました。
私自身も生け花の師範は持っていて、見よう見まねでフラワーアレンジメントも楽しんでいたところ、友達から「教えてほしい」と言われたんです。
それで週末にレッスンをするように。
妊娠を機に会社は辞めましたが、お花の先生は出産後も続け、子どもをスリングに入れながら教えていました。


フラワーアレンジメントのレッスンの様子。


ボランティアでレッスンをしていた老人福祉施設10周年記念パーティでの作品。当時、2歳だったお嬢さんをおんぶ紐で背中にくくりつけて、お母さまと一緒に会場活け込みをしたという思い出の一枚です。

子どもが年中の頃、もう少し働きたいなと思っていたら、お花の生徒さんが、「家がきれいだから片付けを教えたら?」と言ってくださったんです。
確かに、もともと片付けは好き。
会社員の頃は、研修で訪れた場所を勝手に片付けたりもしていました(笑)。
当時、片付けの仕事は今ほどメジャーではなく、私は素人で資格もないのに、教えるのはおこがましいと最初は思いました。
ただ、お花を教えながら、人によって習得の仕方が違うことは肌で感じていたので、片付けも人に合わせてコンサルティングのような形で教えるのなら、求める人はいっぱいいるやろうな、と考えるように。
それで、ライフオーガナイザーの資格を取って、片付けのお仕事を始めました。
それが今から6年前です。


お片付けのコンサルティング中の横田さん。キリリとした印象です。

最初はお花の生徒さんたちの家からスタートして、ブログを始めたら全然知らない方も申し込んでくれるようになりました。
みなさん、片付けのリクエストなのに、いろいろなお悩みを話してくれます。
「子どもとの関係が実はうまくいっていないんです」とか、「旦那に、なんでお前は家事できへんのやって言われたことがすごく苦しい」とか。
コンサルをしながら、これは、片付けのノウハウをお伝えするよりももっと根本的なところをなんとかしないと解決にならないと感じるようになりました。

ネガティブな感情を否定しなくていい、スター・ペアレンティングとの出会い

お母さんになったからって急に子どもとの接し方がわかる人なんていないですよね。
子どもが小さい頃って、周りの人が「かわいいね」「お母さんは幸せね」って言ってくるんです。
でも、こっちは子育てがすごく大変で、かわいいって思えないくらい煮詰まっている日もある。
かわいいって思えない自分はあかんのかな?って考えたりしていて。

そんなとき、”スター・ペアレンティング”という講座に参加して、そういう気持ちになるのは当たり前だからその感情を否定しなくていいと言われ、衝撃でした。
スター・ペアレンティングは、親子の問題を解決するプログラムです。
いろいろな手法をもとに、「こうしなきゃいけない」じゃなくて、「これがあかんかったら次!」という感じで、親子に合う方法を選んでいけます。


助産所で「子どもの成長にあったおもちゃ選びと遊びの環境づくり」についてセミナーを開催した時の様子。

ネガティブな感情も、自然にわきおこるものだし、何かを変えたり、もっと自分を癒したり、大切にする必要を教えてくれる事だってある。だから否定せずに、完璧なんて目指さずに、お母さんもスキルを学びながら、子どもと一緒にゆっくり成長していったらいいんやって思えるようになりました。

最初は自分のための学びだったんですが、片付けに伺ったご家庭でも親子問題で困っていらっしゃる方が多く、私がファシリテーターを務める「親子のはぐくみ会」を始めました。
スター・ペアレンティングのノウハウを私から伝え、それについてどう思うかを参加する皆さんでシェアしながら進める会です。
みんな同じようなことで悩んでいるというのがわかり、自分も努力しているし今のままでも大丈夫って思えると、前に進んでいける。
お母さんの中で意識が変わります。

片付けでも、「親子のはぐくみ会」でも、私自身も、学ぶことがすごくあります。
みなさん、すごく勇気を出して連絡してくださって、お話をしてくださる。
私も、女性として母として、考えさせられることが多いです。

これからの20年を考え、新しい挑戦へ

今まで6年間、起業して片付けやスター・ペアレンティングの仕事を一人でやってきたんですが、今年の4月から、NPO法人に所属して、そのNPOが管理運営する男女共同参画センターで働き始めました。
仕事内容は、男女共同参画を促す講座やイベントの企画・運営や、機関誌の編集などです。

新しい仕事を始めることついては、さんざん考えました。
私、今45歳なんですね。
これからあと20年働くとして、一人では力の限界があるし自分の考えもなかなか広がっていかない、それなら、いろいろな人と協力してやりたい。
再就職するなら最後のチャンスかなと思ったんです。

片付けの仕事をしながらも、もっと根本的なところに関わりたいと、この2~3年間はずっと思っていました。
私が仕事を始めた頃に比べ、今は片付けを仕事にしている人は選ぶのに迷うくらいいらっしゃる。
私がやらなくてもいいかな、手放してもいいかなと。
あとは、子どもが中学生になって、親子向けの記事など家でのプライベートな事例を出すのを嫌がるようになり、キャリアチェンジの時期かなと。
そういういろいろなことが重なったタイミングに、ちょうどご縁がありましたね。

新しい仕事について、夫や子供はあまり口出しはせず、勝手にやるよねどうせ、みたいな感じですが、応援はしてくれています。(笑)。
実は、今までいっぱい失敗もしてきたんです。
独立して波に乗ってきた頃、仕事中心になって、子どもが小学1年生だったんですが、すごく荒れたことがあって。
夫婦げんかもめちゃくちゃしました。
人の家のこと心配している場合ちゃうよな、ということがあった。
家事をさぼるとかそんなことではなくて、家族の間でコミュニケーションがうまくいかなくなったんですね。
だから、そこはすごく気を付けています。
女性って将来のことが見えにくいですよね。
この先も、親の介護とかも始まるかもしれない。
だから、いつも「今」私にとって大切なのは何かということを振り返るようにはしています。

日常生活のモヤモヤを、工夫して解決するのが喜び


「暮らしニスタ」では、身近な材料でストレスなくすっきりと暮らすコツやアイデアをわかりやすく発信してくれています。

暮らしニスタは2016年から参加しています。
ライフオーガナイザー協会から薦められたんですが、私は、最初はあんまりやる気はなかったんです(笑)。
でも当時、片付けのお客さまから、「横田さんの家ではどうされているんですか?」って聞かれることが結構あったんですね。
ブログを案内すると、「記事がありすぎて探せません」って(笑)。
それじゃあ、「暮らしニスタ」なら写真がバーッと出て探しやすいから、投稿してみようということで、始めました。

記事を書くときは、専門家としてというより女性として母としての目線で、難しい言葉を使わずに、話しかけるように、というのを意識しています。
読んでくれる人に伝わることが大切なので。
あとは、「そこまできれいに片付けなくてもいいよね?」って言ってほしい人もいるんじゃないかって思っていて。
収納グッズを買わなくても、「家にある箱でいいんじゃない?」って言う人がいてもいいんじゃないかと。
だから、まずは身近なもので解決できないか考えています。

これは、スター・ペアレンティングの「否定的な感情を抑え込まなくてもいい」ということにつながっているんですけど、私、日常生活のモヤモヤを見逃さないようにしているんです。
「これ、めっちゃ使いにくい」とか「ここ、すっごく汚れててイヤ!」とか。
そういうのを見つけて「なんとかしてやろう!」と、そこを自分で工夫したり変えたりしていくのが喜びというか。
しかもそれが、100均で買ってきたグッズとかでもなく、身近なもので解決できたら「ヤッホー!!」みたいな(笑)。
そういうのを見つけると、これは「暮らしニスタ」に書かねば!って思います。

子どもが大きくなったので、趣味もますます楽しみたい!


有機農業教室で実習中の横田さん。

完全に休みの日は、まず午前中はいつも掃除できないところを掃除することにしています。
それが終わったら、ソファでゴロゴロしながらAmazonプライム(笑)。
子どもが大きくなったので、これからは映画館や美術館に出かけたりもしたいなと思っています。
昔から民藝も好きなので、うつわの窯巡りもしたいですね。
あとは、有機野菜作りも。
はまったきっかけは、宅配で有機野菜を注文したら、「なんじゃこれ!」と思うくらいおいしかったこと。
そこで、自分でベランダで育ててみたらむちゃくちゃ虫が来て、これはきちんと習わなければと思い、先生を探して教えてもらいました。
昨年までは市民農園を借りていたんですが、今年から仕事が忙しくなるので手放して、今はベランダでトマトやキュウリを育てています。


去年ベランダ菜園で収穫した大根。

娘が大人になる頃に、よりよい社会になるように

今の日本は、ジェンダー・ギャップ指数(世界経済フォーラムによる世界各国の男女格差を示す指標)が、153か国中121位なんです(2019年版)。
今、私が45歳で、娘が13歳。
娘が大人になる頃にはもう少し改善されて、人それぞれ個性があって、その人らしく生きられるような社会になったらいいなって、すごく思っています。
自分のキャリアがあと20年あると考えたとき、そういうところに携わりたいという気持ちが強かったので、新しく始めた男女共同参画の仕事をがんばってやっていきたいです。

「暮らしニスタ」でも、お母さんがもうちょっと楽になるような、お母さんだけががんばらなきゃいけないという意識が変わるようなことも書いていきたいです。
先日、「家事シェア」についての記事を書いたんですが、国や自治体でいい素材や情報をもっているのに、知られていなくてもったいないことっていっぱいあると思うんです。
これからは仕事柄、そうした情報も入ってくるので、「暮らしニスタ」でも発信したいですね。

取材・文/大島佳子

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