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Vol.【41】【髙木あゆみさん】
会社員の夫、中学2年生の息子と、京都で3人暮らし。整理収納アドバイザー1級、ライフオーガナイザー、調理師、お弁当デザイナーなどの資格をもち、現在は、大型スーパーのクッキングステージでレシピ紹介やサンプル作り、食育イベントの企画等を行う。暮らしニスタでは整理収納、テーブルコーディネートのアイデアや、レシピなどを紹介。インスタグラムでは、日々の息子のお弁当をアップしている。
●薬箱で迷子になりがちな「小さな軟膏」キッチングッズのアレで収納してます
●「コツは斜め」定番の海苔弁を作りま~す
夫の転勤、息子の偏食……悩んだ末の工夫が、自分自身の楽しみに!
結婚後、度重なる引っ越しで整理収納を学ぶことに
「暮らしニスタ」は、2014年から投稿していて、これまで、整理収納のノウハウやレシピ、テーブルコーディネートなどを紹介してきました。
実は整理収納も食に関することも、もともとは、私自身が生活の中で苦労していたことへの対策から始めたものなんです。
私は東京生まれなんですが、結婚後、子供が1歳になった頃から夫の転勤が続きました。
アメリカを皮切りに、次はマレーシア、その後いったん東京に戻ったのですが、大阪、そして今は京都。
平均して2~3年に一度、計7回引っ越しを経験しました(笑)。
度重なる引っ越しで、物の取捨選択と整理に追われることになったんです。
海外に駐在していた頃のリビングの様子。
小さいころから机の整理整頓は好きで、結婚してすぐの頃、資格ブームにのって整理収納アドバイザーの2級は取得していました。
でも、実際の引っ越しでは、悩んで試行錯誤の繰り返し。
国によって持ち込めない物があったり、家具を処分しなくてはならなかったり。
たとえ同じ平米、同じ間取りの部屋に引っ越しても、扉の開きや引き出しのサイズが違えば、使っていた物は使えなくなる。
そんな状況に背中を押され、あらためて理論を学んで自分なりの整理収納方法を見つけたいと思い、整理収納アドバイザー1級の資格を取得することにしました。
資格を取った理由はほかにもあります
引っ越しが続くと定職につけないんですね。
だから、どの土地に行っても生かせるスキルを持っておきたかった。
それから、資格を取ることでネットワークが広がります。
実際、整理収納アドバイザーの資格を取ったことで、いい仲間を見つけることができました。
関西に来てからは、「ufufu Osaka」というグループに参加。
整理収納というと、いらないものを手放す→ゴミを大量に捨てることになってしまいがちですが、服の交換会などの企画を通して、ゴミを減らすための活動をしています。
「ufufu Osaka」が企画した洋服交換会のイベントの様子。
もう着なくなった洋服は捨てるのではなく、今必要な方へ譲って服のオーナーチェンジ!ゴミ減らしにも一役かいます。
自分自身、賃貸を転々としているからこそ、整理収納で思うようにいかないことも多いんですよ。
でも、好きな家具は選べないけれどクッションカバーで気分を変えたりと、思うようにいかない中でもできる工夫を考えて、そこを楽しむ自分がいればいいと思っています。
お弁当作りは、自分が楽しむ気持ちを大切に
今は、仕事としては整理収納よりも食がメイン。
週に4日ほど、スーパーで試食サンプルを作ったりレシピ提案をしたりしています。
たとえば先日は、大量にあった切り出しカステラを使って、
以前暮らしニスタにも投稿した「持ち寄りパーティーにもピッタリ★混ぜて、重ねて、冷やすだけ!カステラで簡単ティラミス」を作りました。
2016.08.08夏休み中のおやつ、毎日悩みますよね〜。我が家のティラミスは、小学生の息子でもできる、カステラ使った簡単レシピ。子供と午前中に作って、午後のおやつに♬続きを見る
私にとって、「暮らしニスタ」に投稿した記事は、自分にとってもバイブルなんですよ。
写真も作り方も記録として残っているので、仕事でアイデアを差がっしているときは、自分の記事を振り返るんです。
過去の自分が未来の自分を助けてくれた瞬間が、これまで何度もありますね。
「暮らしニスタ」ではテーブルコーディネートの提案もときどきさせていただいていますが、これも転勤を重ねて身につけたものなんです。
私の母は、「日本のおっかさん」みたいな人で(笑)、実家にいるときは洋風の食事は出てこなかったんです。
煮物が盛られた大皿にどーんと並んで、家族みんなでわーっと食べるような感じ。
だから、ランチョンマットが敷かれて自分のお皿とグラスがあって、っていうのにすごく憧れていました(笑)。
その憧れに火がついたのが、海外駐在です。
周りの方々のスペックの高さに度肝を抜かれましたね。
おもてなしってこんなに素敵なんだと。
およばれして教えていただき、真似させてもらい、思い切って我が家にも招いたりしているうちに、だんだんと形になりました。
とはいえ、母の味は、私の原点です。
スタイルは違っても母のような、温かいテーブルを作りたいと目指しています。
息子のお弁当作りも日課で、私の1日はそこから始まります。
息子は小さい頃は偏食がひどく、どうしたら食べてくれるのか、毎日試行錯誤でした。
卵ボーロと枝豆を白緑白緑と交互に並べて、順番に食べさせてみたり(笑)。
日本に戻って幼稚園のお弁当作りが始まったときも、食べられる限られた食材をお弁当箱の右に置いたり左に置いたりして、鬼の形相で作っていました(笑)。
こんなに毎日お弁当作りが辛いのは嫌だな、食べなくてもいいから私自身が楽しもう!と気持ちを変えたんです。
海外駐在時、息子さんの偏食時代の貴重な一枚。この頃は枝豆ばかりを食べていたそう。
それで、作ったお弁当を写真に撮ってブログにアップするように。
人って見られるとがんばるじゃないですか。
おにぎりをくまの形にしたりおかずに目鼻をつけたりしてもっとかわいくしてみよう、彩りがあったほうがいいな、食べなくてもいいから入れちゃえ!と。
そうすると結構食べてくれるようになって、だんだんと好き嫌いもなくなっていったんです。一石二鳥でしたね。
さすがに今は中学生なので、くまさんや目鼻をつけるのはやめてくれと言われて、かわいさより量で勝負のお弁当に(笑)。
それでもお弁当作りを楽しむにはどうしたらいいか、栄養を考えて肉と野菜をバランスよく、素材を生かしながら美味しそうに華やかに見える方法はないかを、今は意識して作っています。
それで、最近になって始めたのが、フルーツ・ベジタブルカービング。
飾り切りを学びたくて、家の近くの教室に月に1回通っています。
作るのに2時間くらいかかることもあるんですが、やっている間は無心になれるんですね。
終わるとすごくリフレッシュできています。
習ったことを仕事場で生かせるのもいいところ。
先日、小玉スイカをカットして出すときにお花の形に切って飾ったら、女の子たちがすごく喜んでくれました。
ただ楽しくリフレッシュできるだけでなく、お客様に喜んでいただけることに喜びを感じています。
お弁当やレシピのアイデアは、インスピレーションが多いです。
シャワーを浴びているときや寝る前などふとした瞬間に思いつくんですが、忘れっぽいので、急いでキーワードをメモします。
盛り付けが思い浮かんだときは、絵に描いて色鉛筆で色を付けることも。
いつでもすぐに書き留められるように、職場にも家にもノートやメモを置いてあります。
アイデアは忘れないうちにノートに書き留めています。
アイデアノートをもとに、実際に制作!
暮らしの風景を伝える動画制作にチャレンジ中!
フルーツ・ベジタブルカービングの他にもう一つ、最近始めたのがYouTubeへの動画投稿です。
もともと見るのが好きで、料理の参考にしたりして利用していました。
「暮らしニスタ」では整理収納や食に関するノウハウ、インスタではお弁当をアップしていますが、それとは違って私自身の暮らしの空気感を伝えたかったんです。
「暮らしニスタ」を見ていても、他のみなさんの生活風景を見てみたいなという気持ちが個人的にあって、自分でチャレンジしてみようと思いました。
例えば、朝起きてからのルーティーンや旅の記録なども動画で載せています。
空気感漂う暮らしの様子は、動画で配信していきたいとチャレンジ中だそう。
でも実は私、メカに弱くて…。
「メカ」って言っちゃうところがもうね(笑)、本当に疎いんですよ。
どうやってログインしてチャンネルを作るのか、どう編集して音楽をつけるのか、YouTubeを始める人向けのYouTubeを見ながら懸命にトライしています(笑)。
アラフィフの自分にとって心地よい時間の使い方
今、仕事は週に4日ほど。午後の勤務です。
なぜ午後にしたかというと、自分にとっての金・銀・銅・鉛の時間をうまく使いたかったからです。
私は今53歳なんですが、午前中がゴールデンタイムなんですよ。
40代前半くらいまでは、子どもが寝静まった夜9時からが私のゴールデンタイムでした。
でも今もう、晩御飯が終わったら鉛です(笑)。
10年間で、まったく変わってしまったんですよね。
もし午前中から仕事を入れてしまうと、家にいるのは銅や鉛の私だけになってしまう。
だから、午前中の金の時間は、お弁当作りから始まって家事を済ませて、家の中をリセットした状態で出勤します。
午後の銀・銅の時間は、辛いんですが、人前に出ている仕事だとそれを忘れることができて、がんばれる。
仕事だと切り替えられるんです。
金の時間に自分のやりたいことをやって、ちょっと疲れた銀・銅の時間は切り替えながら乗り越えて、鉛の時間はゆっくり過ごす。
そんな風に自分でコントロールしています。
ゴールデンタイムの間に家を整えているそうです。
家が大好きなでかなりインドア派な私ですが、今の夢は、家族でグランピングに行くこと!
きれいな空気、風景の中で、美味しいキャンプめしを作って、休日を過ごしてみたいです。
ちなみに小さい頃の夢は、仮面ライダー(笑)。
変身するところと戦うところが大好きで。幼稚園が終わると近所の男の子のおうちに行って、ヘルメットとかベルトとか全部装備するのをすごく楽しみにしていました。
小学校6年生のときの卒業文集には、「刑事」って書いていましたね。
JAC(ジャパンアクションクラブ)っていうアクション俳優さんたちの事務所に入りたいと言っていたことも(笑)。
まだ叶う可能性はあるかな、いつかデビューするかもしれません(笑)
取材・文/大島佳子
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