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Vol.【55】【AKKOさん】
100均や無印用品など、手に入りやすいアイテムを活用した収納テクニックに定評があるAKKOさん。夫と社会人の長女、大学生の長男、小学生の次男と5人で、京都府内の一軒家で暮らしています。宅地建物取引士、整理収納アドバイザー、福祉住環境コーディネーターなどの資格をもち、普段は住宅販売会社で働きながら、整理収納アドバイザーとして片付けサービスや講座も行っています。
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整理収納で時間が生まれ、心地よい家になることを伝えていきたい
すっきり片付いているAKKOさんのご自宅。
資格の勉強を通して、自分の生活も変わりました
住宅の仕事を始めたのは、長女が2歳の頃です。夫が独立して住宅販売会社を始めるというので、手伝わざるを得ないという感じで(笑)。それからもう21年経ちます。
もともと住宅に特に興味があったわけではありませんでしたが、片付けは嫌いじゃなかったですね。
子育てをしながら仕事をしていると、自分の時間が少なくなってストレスがたまるじゃないですか。じゃあどうやって時間を作るかと言うと、子育てや仕事の時間はなかなか削れないから、家事の時間を短縮するしかない。
家事の動線を考えて物の配置を見直したりするのを自己流でやっていました。
ただ、しっくりこないなぁ…と思うこともありました。それで、整理収納アドバイザーという資格があることを知ったときに、じゃあ勉強してみようと思ったんです。
2016年に2級を取って、1級、2級認定講師も取得し、2018年から本格的に活動を始めました。
整理収納をきちんと勉強したことで、実際に自宅の整理のしかたは変わりましたね。
時間を生み出すにはどこをどう変えればいいかを、より考えるようになりました。
例えば、炊飯器の真横にお茶碗を置いておけば、一歩も動かずにごはんがよそえるじゃないですか。使うとき、片付けるときの移動が最短でできれば時間もかかりません。
また、収納場所にラベリングしたら、誰が見てもどこに何があるかわかるようになって、子供たちがお手伝いしやすくなりました。
これですごく楽になって、助かっています。そういう小さなことの積み重ねで、生活が変わったと実感しています。
ラベリングをすることで、子どもたちもどこに何があるかがすぐ分かります。
片付けのメソッドは人それぞれ。その方がどうしたいかが大切
AKKOさんも制作に関わっている「サンキューレター」
普段、会社では、住宅の間取りをWebサイトにアップするなど営業事務のほか、オープンハウスで接客をすることもあります。
整理収納アドバイザーの資格を取ってからは、整理収納の面でもお客さまに役立つことを考えるようになりました。
年に2~3回、「サンキューレター」というものをお客さまにお送りするのですが、衣替えの季節だったら洋服の整理の方法など、ちょっとした整理収納の情報を入れています。
依頼者のお宅でお片付けをしているところの様子。
整理収納アドバイザーとしての仕事は、個人宅のお片付けや講座の講師などです。
個人宅の片付けは、キッチンなど家の中の1か所で3時間が目安。事前に片付ける場所の画像を送ってもらい、どういうふうにしたいのかをヒアリングしておきます。片付けるとき、私が「これは捨てましょう」と言うことはありません。迷われたときにアドバイスはしますが、決めるのはご本人です。
これまでのご依頼の中で、とにかく物が多いおうちがありました。ベランダにも物がいっぱいになっているような状態。物が無くなったときは探すより買った方が早い、という考え方になっていて、片付けていると綿棒が10箱くらい出てきたりしました。
そういう家の中を人に見られたくはないけれど、もう自分ではどうしようもないということで依頼されたんです。
片付けを依頼したことで、その方は、買い物のしかたが変わりました。買うときに、「本当に使うかな?」と考えられるようになったそうです。
個人宅のご依頼は、子育て世帯が多いですね。
おもちゃの収納の見直しや、お子さんが自分で片付けられるような動線を作ることが求められます。
また、最近は、高齢者向けの片付け講座などのお仕事もあります。
子供のいる世帯と、高齢者の世帯では、整理のしかたは全然違います。
子育て世帯は、子供の成長とともに物が増えていくのが当たり前。増えても大丈夫な整理収納を考えます。高齢者世帯では、ある程度元気なうちに自分で整理して、処分できるものはしておくことをおすすめしています。
様々な講座も担当しています。こちらはシニア向けのお片付け講座。
年齢に限らず、片付けのメソッドって人によって全然違うんですよ。
例えば、私はどちらかと言うと物が少ない方がいいと思っていますが、物を集めることが好きな人もいます。その人に集めているものを捨てなさいと言っても無理なんです。
物を減らすことをゴールにしないで、自分がその部屋でどう過ごせれば楽しく快適なのかを考えたほうがいいと思います。なので、どんなお客さまでも、「最終的にどんな生活をしたいのか」を聞くようにしています。
40歳過ぎてから宅建に挑戦、二度としたくないほど勉強しました(笑)
収納のアイデアやアイテムは、自分が好きな100均、無印良品、ニトリなどは、実際にお店に行って情報収集します。
最低でも月に4~5回は行きますね。具体的に探しているものがない時でも、仕事の帰りや外出のついでにふらっと寄ったりします。
あとは、インスタグラム。以前は自分自身が使った経験や友人からの情報に頼ることが多かったんですが、インスタを見ていると、「こういうのもあるんだ!」と発見があるんです。「自分の家でも使えるかな?」と試してみたりします。
講座を行うときは、1~2週間前から準備のため深夜まで作業をすることも。
資格の勉強をするときも、夜か休みの日にやります。
作業は、リビングで。そのため、仕事道具はリビング隣の和室の押し入れに収納してあります。
ダイニングで作業をしている様子。資料をすぐ出せるようにテーブル後ろにスタンバイ!
私、若いときに全然勉強しなかったんですよ(笑)。宅地建物取引士の資格も、40歳過ぎてから勉強して取得ました。
そのときは、本当に大変で、3年かかりました……。もう二度としたくないくらい勉強したので(笑)、3年目に受からなかったら諦めようと思ったんですけど、合格できました。
「いつか人って勉強しなあかんねんな」って思いましたね(笑)。
念願の宅建資格!
友人を招いての食事会が大きな楽しみの一つです
暮らしニスタは、2017年に登録しました。
自分の片付けの日記がわりにしようと思って始めたんです。
2018年には、大阪で開催されたオフ会に参加。同じく京都で整理収納アドバイザーをされているirielifeさんと知り合いました。
irielifeさんは私より整理収納アドバイザーのキャリアが長く、アドバイザーのグループを紹介してもらったり、お仕事のことを相談したりするように。
一緒に現場に行くこともあります。
暮らしニスタを始めたことで、そういう出会いがあったのは嬉しいですね。
私は、趣味と言えるものが本当になくて……。
でも友人とご飯を食べる機会は多いですね。私の家や友人の家で、料理を作るのが大変な時は持ち寄りにして。
お酒も、毎日飲むわけではありませんが、飲めます(笑)。
先日も「暮らしニスタ」のオンラインオフ会でワインのワークショップに参加しました。
後日、友人も誘ってブレンドを体験してもらい、「どれがいいやろ?」と相談しながら、これ!というもの注文。そのワインが届いたときには、食事会を開いたんですよ。
近い友人との食事会が楽しみで、エネルギーの元になっています。
今後やりたいこと…。
子どもが大きくなって家族の生活スタイルが変わってきているので、自宅はちょこちょこ見直して、もっと暮らしやすくしたいと思っています。
今は、長女が部屋を変えたいと言っているので、一緒に壁紙を貼り替えようかと考えています。
あとはやっぱり、整理収納で生活しやすくなることは伝えていきたいですね。
私自身が、整理収納を学んだことで生活が変わったという実感があるので。コロナの影響もあって、最近特に感じるんですが、家は拠点なので、居心地がいいほうがいいに決まっているんです。
リラックスできる、安心できる、そういう家になるための手段として、整理するということを伝えたいと思っています。
取材・文/大島佳子
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