奥会津の深い山間を縫うように走る只見線は、車窓から原生林や清流を間近に眺められる絶景ローカル路線。ゆうゆうフレンド・坪山良子さん(61歳)が、駅から近い景勝地、伝統工芸の工房、ご当地銘菓の老舗、温泉宿を巡り、奥会津の魅力をレポートします!
壮大な渓谷、のどかな田園。息をのむ風景が次々と
会津若松から只見駅まで、ビュースポットでもある8つの橋りょうを渡る只見線。「列車は山の木々や川面のすぐそばを走り、息をのむような美しい景色の連続」と坪山さん。
途中下車した駅や沿線のお店では、地元の人たちが温かく迎え入れ、会津の隠れた名所や食、文化について教えてくれた。
「会津は地元の人にも観光客にも愛されているんだなと感じます。赤べこ、編み組細工など名産品の歴史に触れることもでき、もっともっと会津を知りたくなりました。今回は晩秋に旅したけれど、冬や春も来てみたい」
只見線
福島県会津地方と新潟県魚沼地区を結ぶ路線。山間を流れる只見川に沿って走り、春は桜などの花々、初夏は新緑、秋は錦繍の紅葉、冬は雪景色と四季を通して絶景を楽しめる。
「只見線に乗るのは初めて! 目の前に里山が広がって空気が清々しい。どんな風景に出逢えるのかワクワク」
只見線の列車が通ったら、手をふるのが地元の人々のおもてなし。観光客も自然に手をふって。
会津柳津(やないづ)駅|赤べこ絵付け体験
レトロな駅舎は赤べこの館。工房やカフェも併設。
会津地方の郷土玩具「赤べこ」発祥の地が、柳津。2024年にリニューアルオープンした駅舎には、赤べこ工房が併設され、絵付け体験を楽しめる。「どんな模様にしようかな」と考えながら筆を動かす坪山良子さん。体験の所要時間は約60分。予約優先。
【会津柳津駅】福島県河沼郡柳津町柳津字下平甲610-7 0241-42-2114(柳津町役場)
【やないづ張り子工房Hitarito】会津柳津駅舎内 0241-42-7333(駅代表) 営業時間/10時〜17時 定休日/水・木曜 料金/2000円
【会津柳津駅から徒歩1分】レトロな雰囲気の木造平屋の白い駅舎で、愛称は「あいべこ」。観光案内や売店、カフェスペースもある。
小池菓子舗
【会津柳津駅から徒歩7分】
アワともち米を混ぜた生地であんこを包んだ「あわまんじゅう」。江戸時代、災害に「あわ」ないようにと作られたのが始まりと伝えられる柳津の銘菓。「アワのプチプチした食感が好き。軽い口当たりで、2つ3ついけちゃう」。店内にはカフェスペースも。10個入り1450円。
福島県河沼郡柳津町柳津字岩坂町甲206 0120-090-976
【ちょっと足を延ばして】憩の館 ほっとinやないづ
サクサク豚カツにソースの風味が食欲をそそる!
柳津の道の駅に隣接する施設。食堂で会津名物ソースカツ丼を味わえる。ご飯の上にキャベツを敷き、ふわとろの玉子焼き、豚カツをのせてソースをかけるのが柳津流。
福島県河沼郡柳津町柳津字下平乙151-1 0241-41-1077
営業時間/9時〜18時(12月〜3月は〜17時) 食堂は11時〜14時(土・日・祝は〜15時) 定休日/第2・4木曜
足湯もあります
屋内の座ってまったりできる足湯と、屋外の歩く足湯(冬期は休止)がある。料金/無料
早戸駅|霧幻峡(むげんきょう)の渡し
舟に揺られ、ゆっくりと幻想的な風景の中を遊覧。【早戸駅から徒歩1分】
60年前に廃村になった集落と対岸を結んでいた只見川の渡し舟が、観光用に復活。船頭が漕ぐ渡し舟に乗り、川霧に包まれながら幻想的な風景に出逢える。「眼前に迫る峡谷と、澄みきった川面にゆらゆら映る景色が美しい。水の流れはほとんどなく、静謐な雰囲気」
福島県大沼郡三島町早戸 営業時間/7時〜日没
料金/周遊付プラン約45分(2名まで6000円)、散策付プラン約90分(2名まで1万2000円)
※電話またはホームページからの予約制
問い合わせ/0241-42-7211(金山町観光物産協会)
霧が夢幻のように見えることから「霧幻峡」と名づけられた。川霧は6月から8月に発生しやすい。
東山温泉 御宿 東鳳(とうほう)
城下町と星空を眺め、温泉と郷土料理を堪能。
会津若松から車で約15分。「御宿 東鳳」はORIX HOTELS&RESORTSが展開する、老舗の宿。高台に立ち、露天風呂からは城下町を一望できる。夜は満天の星を見渡せる。地元食材を使った郷土料理など食事も絶品。
福島県会津若松市東山町大字石山字院内706 0242-26-4141
宙に浮いたような円形の露天風呂「宙(そら)の湯」。ここから望む夕日の美しさは圧巻。「夕方と朝に入って、肌がツルツルに」
ビュッフェレストランでは、こづゆ、棒鱈煮、ねぎそば、しんごろうなどの郷土料理の他、オープンキッチンでステーキ、すしなど出来たてを提供。「少しずつ全部食べたい(笑)。会津の牛乳を使ったソフトクリームなどデザートも美味!」
明るく開放的な和室の部屋。客室は全160室。和室、洋室、特別和洋室、大部屋などタイプも広さも選択肢が豊富。
さまざまな色柄の浴衣があり、浴衣、帯、下駄は基本の浴衣セットから変更できる(700円)。
会津横田駅|第七只見川橋りょう
フォトジェニックな只見川の橋。【会津横田駅または会津大塩駅から徒歩15分】
2011年の豪雨で3つの橋りょうが流失し、22年に再建した一つ。ここを渡ると、車窓から只見川の澄んだ水面や、下流のほうに連なる集落、水田の風景を望める。第七只見川橋りょうと並行する四季彩橋から橋りょう全体を眺められる。
福島県大沼郡金山町横田 0242-93-5155(福島県只見線管理事務所)
会津横田駅|〖ちょっと足を延ばして〗大塩天然炭酸場
会津横田駅から徒歩20分にあり、全国でも珍しい天然炭酸水が湧き出る場所。井戸から汲んで、その場で飲める。「微炭酸で、まろやかな口当たりです」
福島県大沼郡金山町大字大塩字上ノ山 0241-42-7211(金山町観光物産協会)
会津川口駅|奥会津ビューポイント。かねやまふれあい広場
集落と自然、列車が織りなす奇跡の絶景!
山を背に川の向こうに浮かぶ大志集落、その姿を映す只見川、川沿いを走る只見線の列車。一幅の日本画のような美しい風景を撮影できる場所が、国道252号沿いにあるこの広場。「最も印象に残ったのが、ここからの景色」
福島県大沼郡金山町大志地区 0241-42-7211(金山町観光物産協会)
【会津川口駅から徒歩1分】古民家が連なる大志集落と列車が生み出す景色。自然の中に人間の暮らしが息づいている、日本の原風景に出逢ったような感動を覚える。山も集落も雪に包まれる冬は、特に幻想的な趣に。
「川と線路と道がこんなに接近しているなんて! キラキラと光る川面がすぐそばに見えます」
会津西方駅|三島町生活工藝館
かごバッグの歴史を学び、ものづくり体験も。【会津西方駅から徒歩15分】
豪雪地帯の三島では冬の農閑期に山ブドウやヒロロなどの植物で暮らしの道具を作っていた。生活工藝館では、手仕事として伝承されてきた編み組細工などを展示・販売。木工室や陶芸室などを備え、ものづくり体験もできる。
福島県大沼郡三島町大字名入字諏訪ノ上395 0241-48-5502
営業時間/9時〜17時 定休日/月曜、祝日の翌日、年末年始
山ブドウ編み組細工体験
三島町生活工藝館で山ブドウの皮でストラップ作りを体験。「丁寧に編み方を教えてくださり、不器用な私も上手に編めました。うれしい! 使うほどに艶が出るそうです」
体験料1200円 制作時間30〜45分 要予約。
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