味噌汁や酒蒸し、パスタなどさまざまな料理に使えるあさり。カルシウムや亜鉛、鉄などのミネラルや、ビタミンB2、B12などを豊富に含み、栄養価が高いのも特徴です。
食卓に頻繁に登場させたい食材ですが、なんとなく調理で面倒に思えてしまうのが「あさりの砂抜き」ではないでしょうか。食べたときに「ジャリッ」とした時の残念な気持ち!
そこで今回は、「ジャリッ」を防ぐ正しいあさりの砂抜きについてご紹介。おいしく食べるための保存法やレシピもまとめてみました。
基本的なあさりの砂抜き方法とは?時間や塩濃度をチェック!
みなさんは、あさりの塩抜きをどのような方法でやっていますか? たいていは、塩水につけて、しばらく時間をおくといった方法が多いのではないでしょうか。
でも、きちんと砂抜きをしたはずなのに、口に入れたときにジャリっとしてしまうことがありますよね。それは、砂抜きの際の「水の量」「塩加減」「あさりを漬ける時間」が間違っているせいかもしれません。
では、さっそく、正しいあさりの砂抜き方法を見てみましょう。
【基本のあさりの砂抜き方法】
1 あさりをバットなどに並べる
バットなど浅い入れ物にあさりをなるべく重ならないように並べます(吐いた砂が下に落ちるよう網付きバットや100均の水切りかごだとより便利)。ボウルなどに入れてあさりが重なると、下にいるあさりが砂を吸ってしまうので避けたほうが◎。
2 塩水を用意する
あさりが砂を吐き出しやすい海水くらいの濃さの塩水を用意。3%(水500mlに対して塩大さじ1程度)くらいを目安にしましょう。
3 あさりを塩水に漬ける
塩水をあさりがひたひたになるぐらいの量まで入れます。塩水の量は多すぎると貝が呼吸できないので注意。
4 冷暗所に置く
暗いほうが砂を吐き出しやすいので、バットに新聞紙をかぶせて薄暗くし、静かに3時間~6時間くらいおきます。一晩以上おくとあさりが傷むことも。夏場は冷蔵庫に入れたほうが安心です。
5 あさりを洗う
塩水から引き上げ、流水でしっかりと貝殻同士をこすり合わせ、よく洗います。
これで、ジャリっとしないあさりの砂抜きが完成です!
時短でアサリの砂抜きをする方法は?
基本のあさりの砂抜き方法だと時間がかかって面倒! すぐに食べたい! あるいは、砂抜きを忘れてしまった! といったときには時短でできるあさりの砂抜き方法も。その秘密はお湯を使うこと。さっそくチェックしてみてくださいね。
【時短でできるあさりの砂抜き方法】
1 50℃のお湯を用意する
まずは、50℃のお湯を用意しましょう。家に温度計がなくても大丈夫! 沸騰させたお湯に同じくらいの量のお水を注ぐと、50℃前後になりますよ。厳密に50℃でなくても、45℃~52、53℃くらいならOK。
2 あさりを漬ける
耐熱ボウルなどにあさりを入れ、50℃のお湯を注ぎます。塩を入れる必要はありません。
3 あさりを洗う
50℃のお湯に入れたまま、5分程度おくとあさりの口が開いてきます。あさりの口が開いたら、手で全体をかき回しながら軽く洗います。お湯を取り替えながら、濁りが出なくなるまで行えばOK。
5分程度おくだけだと、まだ「ジャリッ」とすることもあるよう。手でかき回して汚れを出すのが肝心です。
スーパーで買ってきたあさりでも砂抜きは必要?
近頃では、すでにきれいに洗われてパックになった状態でスーパーで売られているあさりも多いですよね。
パックには「砂抜き」の文字があるものもありますが、さて、これらのパック入りあさりは砂抜きしなくてもすぐに使って大丈夫なのでしょうか。
「砂抜き」と表示されていても、実際は砂が残っていることも多いようなので、家庭で再度しっかり砂抜きはしたほうがよいよう。こんな時こそ、時短ワザの50度洗いを試してみてはいかがでしょうか。
潮干狩り後のあさりの砂抜き方法は?
あさりの旬は春。春の行楽シーズンの筆頭に挙げられるのが潮干狩り。旬の時期の採りたてのあさりの味は格別ですね。しかし、どうやって持ち帰ればいい? 砂抜きはスーパーのあさりと同じやり方でいいの?など、疑問もあるのではないでしょうか。
そこで、潮干狩りでとってきたあさりの持ち帰り方と砂抜き方法をご紹介。潮干狩り初心者さんは必見です!
◎あさりを持ち帰る方法
1 採ったあさりは水道水など真水で洗います。すると口が閉じるので傷みにくくなります。
2 クーラーボックスなどに入れて持ち帰ります。暑いときは、保冷剤や凍らせたペットボトルなどで保冷すること。
また、真水に漬けた状態で持ち帰るのはNG。あさりが傷んでしまいます。海水で砂抜きしながら持ち帰るという人もいると思いますが、砂抜きは動かさず静かな状態で行うことが必要なので、移動しながらはおすすめしません。
さらに、あさりの砂抜き用に海水を持ち帰るのもいいですね。海水をくむときには、浅瀬ではなく、なるべく深いところでくんだほうが汚れが少なくよいでしょう。
◎あさりの砂抜き
砂抜きは、先ほどご紹介した方法と同様に行います。もう一度おさらいしてみましょう!
1 あさりをバットなどに並べる
バットなど浅い入れ物にあさりをなるべく重ならないように並べます(吐いた砂が下に落ちるよう網付きバットや100均の水切りかごだとより便利)。また、ボウルなどに入れてあさりが重なると、下にいるあさりが砂を吸ってしまうので避けたほうが◎。
2 塩水を用意する
海水を持ち帰らなかった場合は、あさりが砂を吐き出しやすい海水くらいの濃さの塩水を用意。3%(水500mlに対して塩大さじ1程度)くらいを目安にしましょう。
3 あさりを塩水に漬ける
塩水をあさりがひたひたになるぐらいの量まで入れます。塩水の量は多すぎると貝が呼吸できないので注意。
4 冷暗所に置く
暗いほうが砂を吐き出しやすいので、バットに新聞紙をかぶせて薄暗くし、静かに3時間~6時間くらいおきます。一晩以上おくとあさりが傷むことも。夏場は冷蔵庫に入れたほうが安心です。
5 あさりを洗う
塩水から引き上げ、流水でしっかりと貝殻同士をこすり合わせ、よく洗います。
あさりは砂抜き後に塩抜きをしよう
潮干狩りで採ったあさりは、体内に海水を含んでいるので、そのまま調理すると、しょっぱくなりすぎてしまう可能性が。
そこで、砂抜き後に「塩抜き」するのがおすすめです。方法はとても簡単。
砂抜きをしたあとのアサリをザルにあけて、水に漬けずに1時間ぐらい常温でおくだけ。これで、体内に残った海水を吐き出します。
砂抜き中のあさりは冷蔵庫に入れて大丈夫?
あさりの砂抜きの時には、基本的には冷蔵庫に入れないほうがよいでしょう。水温が低いとあさりの活動が鈍くなり、よく砂が抜けなくなってしまいます。
逆に夏場など外の気温が暑すぎるときには、あさりが死んでしまう可能性もあるので、冷蔵庫を使いながら、砂抜きをするのがおすすめです。
死んでしまったあさりは食べないほうがいい?見分け方は?
結論からいうと、死んでしまったあさりは食べないほうがいいでしょう。
見分け方としては、塩抜きをしている間、殻を閉じたままのもの。元気なあさりは、砂抜きをしているときに、水管を延ばし、水を吹き出します。閉じたままのあさりがあったら、取り除きましょう。
また、異臭がするものも取り除きましょう。
加熱したときに、殻が閉じたままのあさりも危険信号。そういったあさりは食べないほうがいいですね。
時々、水管(ベロのような管)と中身がでていて動かないあさりも見かけます。すると、あさりが死んでいるのでは?と不安になりますよね。
冷蔵庫など、温度の低いところにいれておいたあさりは、仮死状態になるため、水管がでたまま動かないことも多いようです。そういうあさりは、冷蔵庫から外に出して、外気温と同じぐらいになると動きだしますので、様子を見てください。
砂抜き後のあさりの保存方法は?
潮干狩りなどで大量にあさりを採って、すぐに食べきれない…なんてとき。冷蔵、冷凍、どちらでも保存できます。
◎冷蔵での保存方法
砂抜き済みのあさりを軽く濡らしたキッチンペーパーや新聞紙に包んで冷蔵庫に入れます。この状態で3日くらいは保存可能。しかし、どんどん味が落ちていくため、1日くらいで食べきるのがベストです。それ以上保存したい場合は、冷凍がおすすめ。
◎冷凍での保存方法
塩抜き済みのあさりを殻つきのまま保存袋に入れ、空気を抜いて密閉し、なるべく平らにして冷凍庫に入ればOK。約1ヶ月保存可能です。食べるときは凍ったまま調理しましょう。
また、酒蒸しにしてから冷凍する手も。その場合、殻を外して、身だけをなるべく平らに保存袋に入れて冷凍を。さまざまな料理にちょこっと使うのに便利です。
あさりを使ったおすすめレシピ
菜の花とあさりのガーリック炒め☆
【材料(2人分)】
菜の花…60g
あさり…1パック
オリーブ油…大さじ1
にんにく…1片
塩…適量
こしょう…適量
春が旬のあさりと菜の花を組み合わせて、ガーリック炒めに。ほろ苦い菜の花があさりのだしをたっぷりと吸って、おいしさアップ。ごはんにもお酒にも合う一品です。
2016.03.15春にぴったりな菜の花を使った簡単で美味しいレシピに、菜の花とあさりのガーリック炒め☆の作り方をご紹介します♪あさりのお出汁を菜の花が吸って、ガーリック風味がとっても美味しいです♪続きを見る
【スキレット】あさりのワイン蒸し
【材料(2人分)】
あさり:300g
にんにく(みじん切り):1片
白ワイン:大さじ1
胡椒・パセリ:各少々
オリーブオイル:適量
あさりをシンプルなワイン蒸しに。うまみたっぷりなので、塩だけでも十分美味しく仕上がります。スキレットで作れば、熱々をそのまま食卓に出せます。
2017.01.10シンプルにあさりの旨味を味わうワイン蒸し。スキレットならそのまま食卓に出してもお洒落♪ 続きを見る
豆乳のクラムチャウダー
【材料(約4人分)】
あさり(殻付き)…250g
じゃがいも…1個
玉ねぎ…1/2個
人参…1/2本
ハーフベーコン…5枚
オリーブオイル…大さじ1
白ワイン…100cc
水…200cc
豆乳…300cc
ブイヨン(アレルギー対応)…4g(1袋)
塩・こしょう…適量
あさりのうま味たっぷり、豆乳でやさしい味に仕上げたクラムチャウダー。栄養面もバッチリなので、朝ごはんやランチに食べたい!
2018.01.12豆乳でヘルシーなクラムチャウダーに。乳製品不使用。続きを見る
ピリ辛ニラダレで食べる!あさりのスープ
【材料(4人分)】
あさり…200g
A 水…600cc
A 鶏がらスープの素…小さじ2
A 酒…小さじ2
ニラ…20g
B 一味唐辛子…小さじ1/4
B にんにく(すりおろし)…小さじ1/2
B しょうゆ…小さじ1/2
B 白いりごま…小さじ1/2
あさりのだしが楽しめるシンプルなスープに、パンチのあるニラだれをプラス。ニラやにんにく、ごまの風味が効いて、体が温まるスープです。
2017.01.13ピリ辛のニラダレを入れて食べるあさりのスープ。 続きを見る
フレッシュトマトでヴォンゴレ・ロッソ
【材料(2人分)】
あさり(殻付き)…450g
リングイーネ…180g
ニンニク…1個
赤唐辛子…1個
白ワイン(または日本酒)…大さじ3
オリーブオイル…大さじ2
トマト…250g
イタリアンパセリ…少々
塩…適量
旬のあさりを使って楽しみたいのが、ボンゴレ。あさりのうま味とさっと火を通したフレッシュトマトの酸味がよく合い、何度食べても飽きないおいしさ。味がよくからむ、平たいリングイーネがぴったりです。
2017.01.06フレッシュトマトの入ったヴォンゴレ・ロッソ。トマトソースで煮込むのではなくトマトにさっと火を通してフレッシュに仕上げました。ヴォンゴレにトマトの酸味と旨味が加わって 何度食べても飽きないおいしさです。 続きを見る
スペインバル♥あさりとじゃがいものワイン蒸し炒め
【材料(4人分)】
A あさり…250g
A 白ワイン…1/2カップ
A ガーリックパウダー…小さじ1
B じゃがいも…2個
B ミニトマト(赤・オレンジ)…各4個
B オリーブオイル…大さじ2
塩・粗びき黒こしょう…各適量
レモン果汁…1/8切れ
<トッピングの材料>
パセリ…適宜
あさりとじゃがいもを炒め煮にしたスペインのバルではおなじみの一品。あさりのうま味が染み込んだじゃがいもが絶品。彩りもきれいなのでおもてなしにもぴったりです。ワインがどんどん進んじゃいそう♡
2017.09.25白ワインのコクにあさりの旨味を吸ったじゃがいもは格別♪しっかりとアルコール分を飛ばせば普段のおかず。でも、やっぱりワインと一緒に愉しむ食事といきたくなっちゃうかも!残ったつゆは旨味満載♪バケットに染みこませ食べればこれまた...続きを見る
ホットプレートで熱々♡楽々♪簡単☆アクアパッツァのレシピ
【材料(作りやすい分量)】
鯛の切り身…2切れ
あさり…1パック
ミニトマト…6個
ローズマリーorローリエ(月桂樹)…適量
塩胡椒(あればハーブ塩)…少々
白ワイン…200cc
ホットプレートで作れるアクアパッツァ。具材をすべてプレートに入れ、白ワインを注いで加熱するだけ! 手軽なのにごちそう感たっぷりなのがうれしいですね。魚介のうまみたっぷりのスープが残ったら、リゾットなどにして最後まで楽しみましょう!
2016.12.28年末忙しい時にもオススメ!ホットプレートでアクアパッツァを作ってみられませんか?熱々で食べられるので寒い冬にもオススメ!女子会でもちょっと盛り上がる一品手間暇がかからないので年末の忙しい時にも簡単なのに手間暇かかったような...続きを見る
おかわり続出♥炊飯器で簡単❗あさりのピラフ
【材料(作りやすい分量)】
米…2合
殻付きあさり…300グラム位
酒…大さじ5
ニンニクみじん…2カケ
バター…1カケ
コンソメ…1こ
塩、胡椒…適量
バター…1カケ
万能ネギ…適量
あさりのだしとにんにく、バターの組み合わせはテッパンのおいしさ。あさりを酒蒸しにしたときに出るスープでご飯を炊き込み、身はあとで混ぜ込むため、ふっくらやわらか。おかわり必至の味わいです。
2015.08.07夏休みのお昼ごはん…困っちゃいますよねー!ついつい麺類になりがちですが、炊飯器にお任せのピラフなら、簡単だしおかず要らず!必ずお釜が空っぽになっちゃう我が家の大人気ごはんです。続きを見る
パスタやピラフ、お味噌汁など、和洋様々な料理に使えるあさり。砂抜きが面倒!と敬遠するのはもったいないですよね。上手な砂抜きをマスターして、どんどん活用していきたいですね!
参考:文部科学省「食品成分データベース」
まとめ/龍 タラ
2017.03.18シンプルな調理でも、持ち前のうま味でお料理の味をグレードアップしてくれるあさり。今回は、そんなあさりを使った手軽にできて美味しいレシピをご紹介します。そのまま酒蒸しで食べてもよし、炊き込みご飯にしてもパスタにあわせてもよし...続きを見る
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