深川めしといえば、「あさりの炊き込みご飯」をイメージする人が多いのではないでしょうか。
私もそう思っていました。
が、江戸時代の「深川めし」には、
・職人のお弁当としての「炊き込み」
・漁師の日常食として味噌仕立ての「ぶっかけ」
という2つのスタイルが存在していたのです。
初めて聞いたぶっかけスタイルをぜひとも食べてみたかったので、
深川の老舗「釜匠」に行って食べ比べてみました。
こちらはイメージ通りの炊き込みご飯的な深川めし。
アサリの量が尋常じゃないので、
そういう意味ではイメージを(いい意味で)裏切られましたけど!
そしてこちらがぶっかけスタイル。
ざっくり切った長葱とむきみの生あさりを味噌で煮込み、熱いご飯にぶっかけたもの。
まさに「速い!旨い!」の江戸っ子的な漁師めしです。
これまたものすご〜く大量のあさり。
大量すぎてしたが見えてませんが、葱と油揚げも入っています。
なんといってもアサリのお出汁が最高に美味。
味付け自体はあっさり目です。
たとえていうなら、あさりの出汁がきいたおいしいおみそ汁に
ごはんをがーっと混ぜて豪快に食べるイメージでしょうか。
スタイルの異なる2つの深川めし。
私は断然、ぶっかけスタイルが気に入ってしまいました。
そのまんま家で再現するのもアリかなと思ったのですが、
普通に深川めしをつくると、一緒に飲みたいのはやはり絶対的に日本酒なんです。
でもアサリの旬は春先なので、キン!と冷やした白ワインに手が伸びがち。
味噌とチーズが好相性なことはすでにしっかりと実感しているので、
今回は、ゴルゴンゾーラの故郷であるイタリアの定番料理・リゾットの作り方をプラスして、
チーズとアサリが互いを引き立て合う家庭的なひと皿に仕上げてみることに。
下準備:
*アサリは3%濃度の塩水で砂抜きしておきます
*長ネギ(白い部分)は縦半分に切ってから1,5~2cmのななめ切りに、油揚げは縦半分に切ってから細切りにしておきます
1)砂抜きしたアサリを深めのフライパンに入れて白ワインをまわしかけ、中火にかける。
ワインが沸いたら蓋をして蒸し煮にし、アサリの口が開いたら火を止めてボウルに取る。
2)ボウルに取ったアサリは手で殻をはずし、むき身を皿に取っておく。
※アサリのボウルに汁が残っていたら、もったいないので3)の小鍋に加えます!
3)1)のフライパンに残ったアサリのスープを別の小鍋に移し、=調味料=をすべて加えて火にかけ、味噌とゴルゴンゾーラを溶かす(小さめの泡立て器などを使ってしっかり溶かす)。
4)1)で使ったフライパンを軽く拭き、お米を洗わずに入れ、オリーブオイルも加えて弱火で炒める。オイルでお米をコーティングする感じで5分ほど。
5)3)のスープを少しずつ(1回につきおたま2杯分程度)、数回にわけて加えていき、まずは15分間、蓋をせずに加熱する。
※このときのポイントは、熱いままのスープを入れることと、お米を混ぜすぎないこと。この2つを守ることででお米がべたつかずにさらっと仕上がります。
6)15分経ったらネギと油揚げ、むき身にしたあさりを加えて、さらに5分ほど加熱する。お米を味見し、火が入っていたら火を止める。
7)皿に盛り、仕上げにパルミジャーノ・レッジャーノを削りかけ、きざみのりを散らしたらできあがり!
ゴルゴンゾーラを使うことで、深川めしとリゾットがばっちり融合♡
「ゴルゴンゾーラを加えてもおいしい」のではなく、
「ゴルゴンゾーラがあるからこそおいしい。ゴルゴンゾーラがなければ始まらない!」
という、好相性な落としどころを探してみました!
アサリや味噌の旨み、ゴルゴンゾーラの深みのあるコクがスープに溶け出し、
とにかくご飯が進む進むぅ!
深川めしに欠かせない長ネギと油揚げが絶妙なアクセントに。
そして、仕上げにかけるパルミジャーノ・レッジャーノと
きざみのりもいい仕事をしています♡
日本酒にはもちろん合いますが、
狙い通り、白ワインにも合う味わいに仕上がりました。
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