コラム

卵焼きは冷凍できる？冷凍してもおいしい卵焼きの作り方と冷凍方法

更新日：2019.12.27

お弁当のおかずの定番といえば、やっぱり卵焼き。鮮やかな黄色がお弁当を華やかにしてくれますよね。お弁当の他にも朝食やお酒のおつまみなどとしてテーブルに並ぶことも多いのではないでしょうか。

しかし、毎回作るのは面倒で時間もかかるもの。卵焼きを冷凍保存できたら、お弁当作りや朝ごはんの支度の時短になるはず！そこで、今回は冷凍してもおいしい卵焼きについて確認していきましょう。

卵焼きって冷凍保存して大丈夫？

そもそも卵焼きは冷凍保存できるのでしょうか？
冷凍して解凍した卵焼きは、再びおいしく食べられるのでしょうか？

卵焼きは冷凍保存も可能！

卵は調理するとあまり日持ちしないため、調理後は早めに食べきるのが基本です。

卵焼きを保存するなら冷蔵庫で半日～2日程度が一般的ですが、実は卵焼きは冷凍保存もできます。冷蔵保存よりも温度が低く、食中毒の菌が活動を停止する冷凍保存の方が安全といえます。

しかし、いつものレシピで作った卵焼きは冷凍保存に不向きなんです。

卵焼きを冷凍すると何が変わる？

いつものレシピで作った卵焼きを冷凍保存した場合、解凍した卵焼きはボソボソとした残念な食感になってしまいます。

こんなふうに食感が悪くなるのは、卵焼きに含まれている水分が冷凍の際に粒状に凍り、解凍される際に溶け出してしまい、水分が抜けてしまうから。卵焼きにスポンジのような穴が開あき、パサパサしておいしくなくなってしまうのです。

卵焼きの食感をキープしたまま冷凍するには、冷凍保存に適した作り方と保存方法を守ることが大切になります。

冷凍してもおいしい卵焼きを作るコツ

冷凍したものを解凍したときにパサつかず、おいしく食べられる卵焼きは、普通の卵焼きとどこが違うのでしょう。ポイントは４つあります。

●ポイント１　余計な水分を加えない

冷凍保存した卵焼きを解凍して食べるとボソボソとした食感になってしまう……。これは解凍する際に卵焼きの水分が抜けてしまうのが原因と前述しました。これを回避するためには、卵液にほかの水分を加えないことです。

だから、だし汁を卵液にたっぷり加えるだし巻き卵は冷凍には不向き。水分のない顆粒だしを味つけに使うのはOKです。

●ポイント２　保水力のある片栗粉と砂糖を加える

卵液に水分を抱え込む性質のある片栗粉と砂糖を加えること。これらによって解凍したときに水分が抜け出るのを防いでくれ、卵焼きならではのしっとりとした食感を損なうことがありません。

●ポイント３　マヨネーズでたんぱく質を過度に結合させない

また、卵に含まれるたんぱく質には加熱すると固く結合する性質が。だから卵焼きは焼いてから時間が経つにつれふんわり感が失われていくというわけ。

卵液にマヨネーズを加えて卵焼きを作ると、乳化された植物油や酢が、加熱によるたんぱく質の結合をゆるくして、時間がたってもやわらかな食感を保ってくれるのです。マヨネーズの代わりにお酢を入れても同じような効果が期待できますよ。

●ポイント４　中までしっかりと火を通す

半熟状態の卵焼きもおいしいですが、冷凍には不向きです。解凍の際に水分が抜けやすくなり、おいしくなくなってしまいます。また、加熱によって死滅するはずの菌が残り、食中毒を引き起こす原因になることも。フライパンに流す量を少なめにし、真ん中までしっかりと火を通して作ることも、冷凍卵焼きの重要なポイントになります。

卵焼きの冷凍方法をチェックしましょう！

では卵焼きの正しい冷凍方法を確認していきましょう。

①出来上がった卵焼きを常温まで冷まします。熱を持った状態の卵焼きを冷凍すると、余分な水分が増え、食感が悪くなってしまいます。しっかりと冷ました後に冷凍する、これが卵焼きを冷凍するときの鉄則です。

②卵焼きが完全に冷めたら、1度に食べる量ずつ小分けにしてラップで包みます。この状態のまま冷凍すると冷凍焼けを起こしてしまうため、ジップつきの保存袋またはタッパーに卵焼き同士が重ならないように入れて完全に密封してください（ストローを使って中の空気をできるだけ抜きましょう）。

③早く冷凍できるよう、金属製のトレイにのせて冷凍室へ。できるだけ早く冷凍状態にすることが、そのままのおいしさをキープするポイントです。

卵焼きを冷凍した場合の保存期間の目安

冷凍した卵焼きの保存期間は、およそ2週間程度。冷凍してもおいしいレシピで卵焼きを作っても、徐々に食感が落ちていくので、できるだけ早く食べきるようにしましょう。保存した日付を明記しておくと、食べ忘れ防止に。

冷凍した卵焼きの解凍方法

冷凍した卵焼きの解凍方法についてもきちんと確認しておきましょう。
解凍方法には下記の２つがあります。

●自然解凍する

●電子レンジで加熱する

おすすめしたいの自然解凍。朝ごはん用の卵焼きの場合、前日の夜に冷凍室から冷蔵室に移しておけば、朝には食べごろになっているでしょう。

お弁当のときは、凍ったままの卵焼きをお弁当箱に詰めるだけ。食べる頃にはちょうど解凍されているというダンドリです。お弁当の保冷剤代わりにもなるので、お弁当の傷みが気になる夏場にもおすすめです。

急いで解凍したいときに便利なのはやっぱり電子レンジです。電子レンジで加熱する場合は、熱を通しすぎないようにするのがおいしく解凍するためのポイント。少しずつ加熱する秒数を足すなどして調節するのがいいでしょう。