押入れDIYで収納力UP！棚の自作アイデアや見せる収納のヒントも

和室に設けられていることの多い「押入れ」。布団や季節家電や衣装ケースなど、普段はあまり使わないものや大きなものを収納する場所として使うのが一般的ですよね。でも、DIYやプチ・リフォームを加えれば、押入れはもっと便利におしゃれに使える収納場所になるんです！

そこで、暮らしニスタさんの「押入れ変身アイデア」を厳選してご紹介します。数時間でパパッとできちゃう簡単なものから、数日がかりの大改造レベルのものまで。押入れの活用度をアップさせるヒントが見つかりますよ。

押入れを上手に活用するための4つのポイント

「なんとなく使いにくい…」と思っている人が多い押入れ。でも、奥行きも容量もたっぷりあるという押入れの特長を活かすことが、使い勝手を上げるコツです。そのための4つの基本ポイントを確認しましょう。

1.しまいたい物を事前に把握する

容量が大きいと、ついついあれもこれも詰め込んでしまうもの。でもそれが、「出し入れしにくい」「使いにくい」の原因になってしまいます。

そこでまずは、押入れにしまいたい物をリストアップすることから始めましょう。また、「子ども関連アイテムをまとめたい」「家族の洋服を集約したい」「書斎風に使いたい」などテーマを決めると整理がしやすくなりますよ。

2.「手前」と「奥」を使い分ける

奥行きがあることが、押入れの整理のしにくさにつながりがち。それをメリットに変えるには、出し入れがしにくい「下段の奥」には使用頻度の低い物を、出し入れがしやすい「中段（上段）の手前」にはよく使う物をまとめましょう。スペースの住み分けをすることが、収納力を上げることにつながります。

可動棚やワゴン、ラック、キャスター付きの収納ケースなども組み合わせると、より出し入れ効率が上がります。

3.扉やふすまの取り外しも視野に入れる

押入れのふすまや引き戸が、出し入れの際に邪魔になることも。思い切って取り外してみると、使い勝手がグッとよくなり、部屋全体を広く見せる効果も期待できます。

ただし、取り外すと“見せる収納”になるため、収納アイテムに統一感をもたせること、整理された状態を保つことなども必要ですね。

4.湿気対策も忘れずに

押入れに限らず、収納場所のカビ問題に悩まされる人は多いですよね。湿気対策のポイントは、押入れ内の空気を入れ替えること。物を詰め込みすぎないことはもちろん、時々扉を開放したり、扇風機で風を送ったりするとよいでしょう。

さらに、床や壁にすのこを設置する、除湿剤をフル活用する、などの方法もプラスすると押入れを1年中快適・清潔に保つことができますよ。

ちょっと手を加えるだけでグンと使いやすく！

押入れをもっと使いやすくしたいけれど、大掛かりなDIYは自信がない…。そんな人は、まずは市販のアイテムやグッズを使って出し入れのしやすさを底上げしましょう。また、押入れの和テイストが気になる人は、見た目を変えるだけでも気分が変わりますよ。

■可動式ワゴンを使って奥行きを生かす！

下段手前には、普段使いの洋服をIKEAのメッシュチェストに入れて。奥にはランドリーボックスを置いて、使用頻度の低い物をまとめて収納。「手前」と「奥」を使い分けるだけで、デッドスペースが生まれにくくなります。

■壁紙を張替えるだけで雰囲気が一新！

昔ながらの押入れも、壁紙やリメイクシートを貼れば一気に洋風に変身！100均などで買える両面テープを使えば費用も抑えられ、面倒な塗装の必要もありません。原状回復もしやすく、賃貸物件でも安心して模様替えできそうですね。

■意外と便利な枕棚を即席で取り付け！

来客用枕をはじめ、使う頻度が低いものの収納に便利な「枕棚」。すのこ状の突っ張り棒を渡せば、あっという間に作れちゃいます。上部が狭い階段下の押入れなど、デッドスペースになりがちな上部もフル活用できますよ。

まるでウォークインクローゼット！洋服を出し入れしやすく

押入れは、日常的に使う洋服をしまうには適さないように感じますが、工夫次第でクローゼットのように使いやすくアレンジすることも可能。手に入りやすいアイテムやグッズを活用すれば、小物類の収納もしやすくなります。

■ハンガーパイプで「吊るす収納」を実現！

押入れの天井にハンガーパイプを取り付けると、洋服をハンガーに掛けたまま収納することができます。奥と手前に2列設置すると、収納力も一気に倍増。さらに、ふすまを折れ戸に替えると、クローゼットにしか見えない外観になりますよ。

■帽子も型崩れすることなくしまえる

積み重ねてしまいがちな帽子は、押入れの梁を活用して突っ張り棒を使うのがおすすめ。S字フックとの合わせ技で、帽子をすっきりと見やすく収納することができます。

■小物類の収納はネットが便利！

ネットを縦に取り付ければ、バッグ類やベルトなどを吊るして収納することができます。また、例えばきょうだいでひとつの押入れを使う時などは、ネットが間仕切りの役割も果たすので、互いの持ち物が混在するのも防げますよ。

キッズスペースや子どもアイテムの収納場所に特化

押入れを、子どもの服やおもちゃ専用の収納スペースにしている家庭も多いようです。また、押入れをオープンにしてかわいらしくアレンジし、「キッズスペース」に変身させるのも人気。ごちゃごちゃしがちな子どもアイテムを1箇所にまとめられれば、部屋全体をすっきりさせることにもつながりますね。

■まるで子ども部屋みたいにかわいくリメイク♪

ふすまは思い切って撤去！押入れ内にかわいいクッションフロアや壁紙を貼って、秘密基地風のスペースに。子どもの洋服やおもちゃをしまうのはもちろん、ぬいぐるみを飾ったり、遊べるスペースを空けたりすれば、小さな子どもがよろこぶ“自分だけの”空間になりますね。

■カラーボックスを前後に並べてたっぷり収納

子どもグッズ収納の定番！カラーボックスを前後2列に並べれば、デッドスペースなく収納することができます。ボックスには取手付きのかごを入れれば、引き出しのように使えて便利です。カラーボックスにスライドレールを取り付けるというひと手間を加えれば、かごの出し入れがさらに簡単になります。

■ロールカーテンを使えば、出し入れも見た目も◎

ほぼ毎日出し入れする子どものおもちゃと、めったに使わない来客用の布団。同じ押入れにしまう場合は、ロールカーテン（ロールスクリーン）を使えば住み分けがしやすくなります。例えば、おもちゃをしまう下段だけオープンにし、それ以外はロールカーテンで隠せば、使い勝手も見た目も文句ナシです。

ちょっと本格的なリノベーションに挑戦！

DIYが好きな人や、まるで部屋のように押入れを使いたい！という場合は、もっと大胆な改造計画にチャレンジするのもアリですね。押入れらしさを活かしたリフォームや、押入れの形跡を払拭したリフォームまで、工夫次第でさまざまな使い方ができちゃいます。

■照明をつけて、お気に入りスポットに

収納するだけでなく、押入れをちょっとした書斎や趣味のスペースとして活用したいなら。本棚や小さな机を置いたりするのに加えて、ライトを吊るすのもおすすめ。空間を照らす光のおかげで、“お部屋感”が演出できます。配線に自信がない人は、テーブルライトを置くだけでも、雰囲気や使い勝手がアップしますよ。

■棚も壁も床も。押入れの名残をまとめて払拭！

押入れの中段を取り外して床と同じ床材を貼れば、ウォークインクローゼットのような存在に！中段の撤去は意外と簡単だから、自分で挑戦してみるのもアリですね。棚板を使いやすい位置に取り付けたり、壁を塗り替えたりすれば、使い勝手も見た目も格段に変わります。野暮ったさが気になる天袋には、部屋と同じ壁紙を貼れば、和な感じが薄れて◎。重めの家具を置く場合は、床の補強もしておくと安心です。

工夫次第で可能性は無限大！押入れDIYを楽しんで♪

少しだけ手を加えたり、思い切って部分的に解体したり。テレビやオーディオ類の専用棚にしたり、はしごを掛けて二段ベッドに変身させたり、パソコンデスクや勉強机として活用したり。元・押入れとは思えない活用法を見つけている人もいます。

見た目もイマイチで制限が多いと思いがちな押入れですが、用途や思い描くイメージ、住宅事情や予算に合わせて、変えられる範囲は意外と広いもの。まずは小さなところから、押入れリフォームに挑戦してみてはいかがでしょう。

まとめ・文／宮後佳世