納豆×卵の相性は悪い？理由は？他の食べ合わせNG食材は？

納豆に卵、定番の組み合わせですよね。誰もがやっているこの納豆+卵が、あまり良くない食べ合わせだというウワサがありますが、それは本当なのでしょうか？ ほかにも知らずに食べているNGな食べ合わせがあるのでしょうか？ 大事な健康に関わる問題だけに、じっくり調べてみましょう。

なぜ納豆と生卵の食べ合わせは相性が悪い？

炭水化物、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラルと、体に必要な５大栄養素が全て含まれている納豆。おまけに、第６の栄養素と言われる食物繊維もたっぷりで、健康維持に役立つ食品として知られています。

納豆に含まれる成分として、最近注目されているのが「ビオチン」です。ビオチンはビタミンBの一種で、コラーゲンの生成を助けたり、頭皮の血行促進したりするので、美肌＆つや髪効果などが期待されているもの。

ビオチンはまた、新陳代謝を促す効果もあるため、お肌のターンオーバーをスムーズにして、美肌をキープしてくれる、ありがたい成分なのです。

卵と納豆の食べ合わせが良くないと言われたのは、食べると腹痛が、とか、病気になるということではなく、このビオチンと、卵白に含まれる成分の相性が良くなく、せっかくのビオチンの効果が減退してしまうからなんですね。

・卵白がNG

生の卵白には「アビジン」というタンパク質の一種が含まれているのですが、このアビジン、納豆に含まれるビオチンといっしょに取ると、成分同士が結合してしまう性質があるのです。

このふたつの成分が結合してしまうと、美肌成分ビオチンの吸収が妨げられてしまい、せっかくのビオチンの効果が十分に発揮されることなく、体外へ排出されてしまうことに。

ただ、人が納豆に求めるものは、美肌効果だけではありませんから、それ以外の納豆、卵の健康効果を期待するなら、これまで通り、全卵＋納豆で、おいしくい食べてもよいのではないでしょうか。

もし納豆に含まれるビオチンと、卵白に含まれるアビジンの結合を避けたいという場合は、全卵でなく、卵黄のみを混ぜるなどという方法もあります。むしろ「納豆に卵はかけるけど卵黄だけ」という人の割合も少なくないかもしれません。

また、アビジンは熱に弱いので、加熱した場合はその働きが弱まります。例えば納豆オムレツなどであれば、卵白部分も加熱されていますので、気にせず食べることができるでしょう。

他にもある!? NGな食べ合わせ

昔からある食べ合わせのNGは、体調を崩すのを避けるためのものが主でした。が、栄養に関する研究が進んだ現代は、食べ合わせによる体調の変化というよりも、健康効果、美容効果が期待できなくなってしまう、ということにポイントが置かれているようです。というわけで、昔から言われているものと、21世紀の「新しい食べ合わせNG」、どちらも主なものをピックアップしてみました。

トマト×きゅうり

トマトときゅうりなんて、サラダでいつもお馴染みの顔ぶれですよね。いっしょに食べている人の方が多いのではないでしょうか？

なぜこの組み合わせが問題かといえば、きゅうりに含まれるアスコルビナーゼという酵素が、トマトのビタミンCを破壊してしまうのだそうです。アスコルビナーゼはほかにカリフラワー、春菊、かぼちゃ、キャベツなどにも含まれる成分ですが、この中でトマトといっしょに食べる可能性があるのはやはりきゅうりとキャベツでしょう。

ただこのアスコルビナーゼは、熱したり、酢を加えることでその働きを防ぐことができるので、酢の入ったドレッシングやマヨネーズなどであえて食べれば大丈夫なのではないかと、やはり昔から食べられているものはよく考えられているなという結論が出ています。

気をつけたいのは、農家の庭先などでもぎたて野菜をいただくようなとき。きゅうりとトマトをドレッシングもなしに同時に丸かじりなどしてしまうと、せっかくの新鮮トマトのビタミンCが十分に生かされなくなってしまいます。

ラーメン×ライス

食べ合わせの問題というより、もう見たまま、体に良くなさそうと感じるこの組み合わせ。実は理由がありました。

炭水化物を摂りすぎると、疲労や肥満を招く恐れがあるのはよく知られていますが、糖質を代謝するためには「チアミン」というビタミンの一種が必要になります。ラーメン＆ライスのような炭水化物に偏ったメニューを一気に食べると、このチアミンが不足し、疲労感を覚えたり、肥満の元が蓄積されたりということに。

ビール×フライドポテト

ビール腹とは良く言ったものですが、あの内臓脂肪のたっぷり詰まった、胸の下からドーンと出たお腹には理由があるのです。

アルコールを飲むと肝臓で分解されますが、その際に脂肪の合成を進める酵素が発生。そのためフライドポテトなどの高脂肪食品を同時にとると、脂肪の吸収が加速し、中性脂肪が増加することに。ここからはもう肥満や脂肪肝、肝硬変への一本道なんですね。

ビールと脂肪の多いおつまみというは至福の組み合わせですが、生活習慣病につながる、少々危険なものなのです。

ソーセージ×ジャム

朝食でありがちな組み合わせですが、ソーセージやハムなどに含まれる発色剤の亜硝酸塩と、ジャムなどに含まれる酸化防止剤、保存料が組み合わさることで、発がん性物質発生の恐れが。毎日大量に食べるようなことでなければ心配は不要ですが、知っておきたい情報ですね。

うなぎ×梅干し

歴史の教科書で見たような？儒学者、貝原益軒が、江戸時代の18世紀に著した健康指南書「養生訓」に書いたのが、広く世の中に知られるようになったきっかけだそう。

理由は「鰻の脂っこさと梅干しの強い酸味が刺激し合って、消化不良を起こすから」ということですが、どうでしょう？ こんな食べ方をしている人もいそうですね。実際には、梅干しの酸味が消化液の分泌を促してうなぎの脂の消化を助けるため、味覚の面も含めて、実は相性の良い食材と言えるのではないでしょうか。

スイカ×天ぷら

水分の多いスイカをたくさん食べると、胃腸を冷やすことになり、冷えた胃腸は働きが弱まってしまいます。そんなところへ油分の多い天ぷらをがっつり食べたら、消化不良を起こす可能性はありますね。

ただどちらも、単品で食べ過ぎてもお腹を壊すこともありますし、名物として、スイカの天ぷらというメニューがある天ぷら屋さんもあるくらいです。適度な量を食べるならそこまで気にしなくても良い、迷信に近い組み合わせでしょう。

チーズフォンデュ×冷たい飲み物

熱々のとろけるチーズを食べたところに冷たい飲み物を流し込むと、胃の中でチーズが固まって… という妄想を元に広がったもので、この食べ合わせが決定的に良くないという医学的な根拠はないのだそうです。

チーズは高脂肪食品なので、お腹の弱い人は、たくさん食べるとそれだけで腹痛や胃もたれを感じやすいもの。そんなときに、あえて冷たい飲み物で胃の働きを弱めることもないので、あまり冷えていないワインや、常温以上の飲み物を合わせるのがベターです。

まとめ

うなぎと梅干し、スイカと天ぷら… ずっと縛られていましたが、これは江戸時代から言われていたことなんですね。現代のNG、ラーメン×ライスなども、今から300年も先の未来まで語り継がれていくのでしょうか？ ちょっと責任を感じますね。

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