お店で食べるようなサクサク衣の天ぷらを家で再現しようとしても、衣がベタついたりきれいに揚がらなかったりして思ったように仕上がらなかったという経験はありませんか。そこで今回は、プロが作ったようなカラッと揚がったサクサクの天ぷらを家庭で作るコツを詳しく紹介。
上手に作れる技を習得して、おいしい天ぷらを家庭でも味わいましょう!
天ぷらの衣って天ぷら粉じゃなきゃだめ?
お店で食べるようなカラっと揚がったサクサクの天ぷらを作るには、衣作りが重要なポイント。ところであなたは天ぷらを、天ぷら粉を使って作っていますか。天ぷら専用の天ぷら粉は、家庭で天ぷらを作る機会が少ないと使い切れないこともありますよね。
そのため、天ぷら粉を使わずに小麦粉と卵で代用して作るという人もいるのでないでしょうか。しかし、自分で作った衣で天ぷらを揚げると、衣がベタついてカラッと揚がらなかったり、衣がつきすぎてフリッターのようになったりと、上手に揚げるのは意外と難しいもの。
そして最大の違いは、天ぷらが冷めたときにあります。天ぷら粉で作ると冷めてもサクサクのおいしい天ぷらが食べられますが、小麦粉と卵で作った衣だとカラッとした衣の食感は冷めると失われてしまいます。
その点、天ぷら専用の天ぷら粉なら、水を入れて軽く混ぜるだけで衣の準備は完了。揚げるときも食材にしっかり衣をつけ適温の揚げ油に静かに入れるだけで、簡単にお店で食べるような美味しい天ぷらに仕上げることができます。
天ぷら粉って何でできているの?
家庭でおいしい天ぷらが簡単に作れるように工夫された天ぷら粉の原材料は、小麦粉・卵粉・でん粉・ベーキングパウダーなど。それぞれの特徴について説明していきましょう。
■小麦粉
天ぷら粉の主な原料は薄力粉。市販の天ぷら粉はカラッと揚がるようにたんぱく質が少ない薄力粉が使われています。
■でん粉・卵粉・ベーキングパウダー
天ぷら粉は、たんぱく質をほとんど含まないでん粉を小麦粉に足すことで、グルテンを作りにくくしています。また、卵粉(全卵・卵黄・卵白粉)が含まれていることで口どけが良くなり、ベーキングパウダーが衣のサクサクした食感を作るのに一役買っています。
美味しい天ぷらにするには、いかに粘り気を出さずに衣を作るかというのが大きなポイント。衣にグルテンが多く含まれると粘りが出て、余計な水分が残ってベタっとした仕上がりになってしまいます。その点天ぷら粉は粉自体のたんぱく量を調整し、粘りが出にくいようにしてあるためサクサクとした天ぷらを作ることできるのです。
天ぷらの衣ををサクサクにする食材は?
先ほどもお伝えした通り、天ぷら粉を使わず小麦粉と卵でサクサクの天ぷらを作るのは技術や経験が必要です。しかし、ある食材をプラスすることで、おいしいサクサクの天ぷらを作れます。それでは、それらを紹介していきましょう。
■冷たい水を使う
グルテンは水を含んたり力が加和ることで、粘り気が出ます。そのため必要以上に衣を混ぜないことが重要です。またグルテンは冷やされることで粘り気が弱まるという性質を持っているので、衣を作る際には冷水を使うとよいのです。氷水を作り、氷は衣に入れず、冷えた水だけを使うようにしましょう。
■小麦粉に片栗粉を加える
天ぷら粉を使わない場合は、小麦粉と片栗粉を使って天ぷら粉の代用にしましょう。片栗粉はグルテンをできにくくしてくれるので、サクサク衣の天ぷらを作ることができます。
■卵の代わりにマヨネーズを使う
衣がベタつくのは、衣の中に余計な水分が残っているのが原因です。そのため卵の代わりにマヨネーズを使えば、乳化された油が食材を包み衣の中の温度を上昇させ、衣の周りの水分が蒸発しやすくなります。
■炭酸水を加える
水の代わりに炭酸水を使って衣を作ると、炭酸水に含まれるクエン酸の効果でサクサクとした食感の衣が作れます。ただし、炭酸が強いものだと揚げたときに油がはねやすくなるので注意してください。
天ぷらを美味しく揚げるコツは?
■天ぷらの揚げ油について
天ぷらを上手に揚げるコツは、たっぷりの油で揚げることです。少量の油だと食材を入れるたびに温度が下がってしまい、衣がカラッと揚がりません。たっぷりの油なら食材を入れても温度が変化しにくくなります。そのため鍋で揚げるときは6~7分目程度の油を入れるようにしてください。
また、油の温度が160~180℃から下がらないように注意しましょう。油の温度を確認するには揚げる前に衣を少量落としてみてください。衣を入れてすぐに浮き上がってこないときは油の温度が低く、表面で衣が散ってしまう時は温度が高すぎるサインです。
油の温度が160~180℃なら、衣が沈んでもすぐに浮き上がってきますので、温度計がない場合はこちらを目安にして確認するといいでしょう。
■上手に揚げるためのポイント
天ぷらを上手に揚げるために気をつけたいポイントは3つ。
1つ目のポイントは、食材に適した揚げる温度
火の通りが早い野菜類は比較的低めの160℃が適温です。また魚や肉類はしっかり火を通しカラッと揚げるために、170~180℃で揚げましょう。
2つ目のポイントは揚げる食材の順番
魚や肉類を先に揚げてしまうと油が汚れたり匂いがつきやすいので、野菜類は魚や肉類の前に揚げるようにすればきれいで美味しい天ぷらに仕上がります。
3つ目のポイントは、少量ずつ揚げること
早く食べたいからといって、一度にたくさんの食材を油に入れてしまうと油の温度が下がってしまいます。油の温度が下がれば、衣に含まれている水分が上手く蒸発せず、べちゃっとした天ぷらになってしまいます。おいしく食べたいなら焦る気持ちをおさえて少しずつ揚げるようにしましょう。
上記ポイントに気をつけて天ぷらを揚げたら、あとはしっかり油を切れば完成です。衣のサクサク感をなくさないためにも、てんぷら同士が重ならないように注意してバットに並べましょう。
まとめ
素材を衣で包み高温の油でカラッと揚げることで、素材本来のうま味や香りを凝縮できる天ぷら。上手に揚がった天ぷらは衣がサクサクと軽い食感なので、たくさん食べても重たく感じません。この記事を参考にして、ぜひお店で食べるような絶品天ぷらを、お家でも味わってみてくださいね!
アイデアいろいろ天ぷらレシピ
豆腐の挟み天麩羅♪揚げ出汁に飽きたらね♪
【材料(2人分)】
豆腐…1丁
鶏ひき肉…100gくらい
生姜…小匙1
長ねぎ微塵切り…大匙1
塩コショウ…適宜
天ぷら衣…適量
揚げ油…適量
天つゆ…適量
鶏ひき肉と生姜・玉ねぎ、塩コショウをよく混ぜたものを、水切りした豆腐で挟んで衣をつけます。あとは180度の油で鶏肉に火が通るまで揚げれば完成です。手軽に作れて、いつものてんぷらとは一味違ったおいしさを堪能できるレシピです。
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やみつき!黄金色の★甘辛ごぼうスティック
【材料(3~4人分)】
ごぼう…1~2本(150g)
☆天ぷら粉50g・水70ミリ
◎醤油…大さじ2
◎砂糖…大さじ3
ゴマ…大さじ1
七味や一味…お好みで適量
ごぼうは皮をこそげ5cmサイズに切ったのち4つか6つに細く切り、水につけて色止めしておきましょう。ごぼうに衣をつけ180℃油で揚げます。揚げたごぼうを砂糖じょうゆのたれに絡め最後にゴマを振れば完成です。
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柔らかムネ肉レシピ★枝豆とチーズ衣のサクサク揚げ
【材料(2人分)】
むね肉…300g
★塩・砂糖…各小さじ3分の1
★酒…大さじ1
枝豆…60粒
クリームチーズ…50g
バジル(スパイス)…小さじ1
天ぷら粉…80g(水85cc)
☆塩…小さじ3分の1
☆ブラックペッパー…適宜
下味をつけた鶏むね肉に枝豆入りのチーズ衣をつけ、180℃の油で揚げれば完成。かき揚げのようにスプーンで油にそっと落とすのが上手に仕上げるコツです。
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ちくわのポテサラ天ぷら
【材料(4人分)】
ちくわ…8本
ポテトサラダ…160g
市販の天ぷら粉…90g
水…120g
ちくわをたて半分に切り、ポテトサラダを詰めます。ちくわに衣をつけて180℃の油でカラッと揚げれば完成です。このレシピなら余りがちなポテトサラダを、一味違ったメニューに変化させることができますね!
2017.02.13ポテトサラダを作りすぎた時の救済レシピです。熊本県のソウルフードのポテサラ天ぷらです。続きを見る
夏の天ぷら♪ミョウガと大葉のかき揚げ♪
【材料(2人分)】
ミョウガ…5個くらい
大葉…5枚
天ぷら粉…適量
塩…少々
揚げ油…適量
ミョウガと大葉は水で洗いペーパーで水分を取り細切りにしておきます。次にミョウガと大葉に塩と天ぷら粉をふりかけて少しずつ水を足していきましょう。食べやすい大きさにしたら、油で揚げれば完成。蕎麦の上に乗せても美味しく食べられるレシピです。
2017.08.19夏に美味しい旬ミョウガを天ぷらに!ザル蕎麦やザルうどんに合うかき揚げにしました!旬の物を旬の時に食べるのが一番!続きを見る
まとめ/暮らしニスタ編集部
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