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土間のある家で知っておくべきメリット・デメリットとは?

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土間のある家で知っておくべきメリット・デメリットとは?

「家の中でDIY を楽しみたい! 」「雨の日でも子どもが外遊びできる場所がほしい! 」こんな憧れから、家の中に土間をつくる人が増えています。ここでは「そもそも土間って何? 」からスタートして、土間の実用性や魅力、メリットやデメリットを詳しく解説。現代の生活スタイルの中で、土間を上手に生かしていく方法について考えてみましょう。

土間とは?

家の中では靴を脱ぐ習慣のある日本家屋において、「屋内であっても土足で歩ける場所」を「土間」といいます。昔は地面に近い高さに、汚れや火、水に強い素材で床をつくり、農作業や炊事などを行っていました。

近代になってからは、土間は「靴を脱ぐ場所」という目的にしぼられ、玄関の一部に残っているのみとなりました。さらに住まいのバリアフリー化が進むにつれて、段差をなくすためにも、土間の存在はより希薄になっていきました。

こんなふうに一時はすたれてしまった「土間」ですが、ここにきておしゃれな生活空間として見直されています。素朴な“ 和スタイル" の人気が高まったこと、日本の風土や習慣にマッチする実用性があることが、土間が見直されるきっかけになったようです。

 

土間の使い方としてよくある例や、おすすめの使い方は?

土間の使い方としては、「土間= 半戸外」(家の外と中の中間)という特徴を生かした

●靴を履いたままの気軽な接客

●雨の日の子どもの遊び場

●園芸や日曜大工などの作業場

●ゴミの一時保管場所

●自転車置き場

●洗濯物干し場

などが挙げられます。

この中でもおすすめの使い方をピックアップして、詳しくご紹介しましょう。

 

「うちに寄る? 」と言いやすい「応接土間」

玄関土間を気軽な接客スペースにするアイディアです。わざわざ靴を脱いで上がらなくてもいいので、自分にもゲストにも負担が少なく、気軽におもてなしできます。

面積を広くとれないなら、段差に腰掛けられるようにすると省スペースになります。この場合、土間と床の段差は35~40cmくらいが目安。この高さだと土間から一気に上がるのが難しいので、通路となる位置に踏み台(20cm 以下) を一段つけましょう。

土間の仕上げはコンクリートが一般的ですが、欧風にしたい場合は舗石やタイル、和風にしたい場合は三和土(たたき) 、洗い出しなどの方法があります。応接土間はゲストの目にふれるので、住み手のセンスや好みをさりげなく漂わせたいもの。お気に入りのショップやカフェを参考に、小さなコーナーを演出するだけでも効果は抜群!   招く楽しさがアップしますよ。

土間で子どもたちを遊ばせながら、ママ同士でお茶を飲んだり、居酒屋気分でお酒をふるまったり……暮らしの楽しみが広がりますね。


玄関を広い土間にして、ソファなどを置いているお宅。家族のくつろぎはもちろん、ゲストのおもてなしの場としても活躍しています。

https://kurashinista.jp/house_building/detail/3517

 

「土間コンサバトリー」でアウトドア気分を満喫!

暑さや寒さ、雨、蚊など、日本の戸外の環境はなかなか過酷。せっかく庭やテラスを作っても、出るのが億劫になってしまうことが少なくありません。

そこでおすすめなのが「土間コンサバトリー」です。コンサバトリーとは温室やサンルームのような半戸外空間のこと。天候を気にせずに、アウトドア気分でお茶やパーティーを楽しめます。

床材や壁材を戸外風にすると、アウトドアの雰囲気が高まります。例えば、壁を羽目板やレンガ張りにして、床をテラコッタタイルにしたり、薪ストーブを設置したり。一方でエアコンをつけておけば、戸外が不快な日でも、快適な環境でリラックスできるでしょう。

気をつけたいのは外への出入り口です。フルオープンにできる全開放サッシなどにした場合、そこに全面網戸をつけてしまうと、ちょっと残念。出入りする場所を限定し、思い切ってはめ殺しの大きなガラスを入れると、戸外との一体感が出ます。


ダイニングとテラスの間につくった土間コンサバトリーの例。家の中でも外でもない開放的な空間です。天井もガラスにして、光をたっぷり取り込んでいます。

 

「作業土間」で趣味がますます充実!

園芸や日曜大工、陶芸、ペットの手入れなど、普通なら外で行う作業を土間でできたら、便利なうえに快適! 趣味の幅もぐっと広がりますよね。

作業土間で気をつけたいのは、床の仕上げ方。土間コンクリートは水分がしみ込みやすいので要注意です。撥水材を使用するほか、水を流して掃除できる作りにしたいなどの希望を、施工業者に伝えておきましょう。

もっとも掃除が楽なのはタイルですが、水を使うなら滑りにくいタイプを選びましょう。作業で長時間過ごす場合は、床下の断熱性も考慮してください。床が冷えると、冬場の作業がつらくなってしまいます。

このような作業土間は、どうしても床に道具や材料が散らばり、作業スペースが狭くなりがちです。人目を気にする必要がないなら、自主施工などでオープン収納を作り、道具類を効率よく片づけましょう。キャンプ用品、釣り道具,スポーツ用品なども、土間でゆっくり手入れした後にサッとしまえます。さらにスペースに余裕があるなら、大きめのシンクがあると重宝します。


玄関のたたきを8 畳ほどの土間にして、趣味の陶芸を楽しんでいるお宅。作業台、シンク、陶芸の窯などが設置されています。ほかの部屋を削ってでも実現したかった空間だそう。

家事が楽しくなる「ユーティリティー土間」は、忙しいママの味方

洗濯機や洗濯シンク、作業カウンター、物干しポールなどを備えたユーティリティ( 家事室 )土間は、使い勝手抜群! 土足で庭やテラスに出入りできればベストですが、土足でなくてもタイルや石張りで仕上げた“ 土間風" のユーティリティも便利です。汚れや水はねが気にならず、伸び伸びと家事ができますよ。

こうした土間風ユーティリティを、思い切って家の中で一番いい場所に作るのもおすすめです。特に洗面室が遠い間取りでは、LDK に併設する手もあります。ファミリー空間に近くて居心地のいいユーティリティでは、家族の家事参加が圧倒的に増えます。作業効率だけを追求するのではなく、アトリエ風にしつらえると、家事の時間がもっと楽しみになるでしょう。


LDK に隣接させた土間風のユーティリティ。壁の反対側はダイニングで、小窓から家族の様子を見ながら家事ができます。ユーティリティの奥は、デスクを置いたアトリエスペース。

京都の町屋のような「通り土間」はギャラリーにも

表玄関から裏庭まで土間でつながっている通路を「通り土間」といいます。京都の町屋建築などが有名ですね。

「ただの長い廊下ではつまらない」と感じる場合、思い切ってこの「通り土間」にしてはいかがでしょうか。床材をフローリングから土間コンクリートにするだけで、廊下がまったく違った印象になります。将来、年齢を重ねて段差が気になってきたら、土間部分に床を張れば、通常の廊下として使えます。

通り土間をプランするときは、壁を多く残し、窓を効果的に配します。この広い壁にアートを飾って、ギャラリーのように使うのも素敵です。通り土間からつながる「離れ」を作るのも面白いアイディア。家の中で旅行気分を楽しめるかもしれません。


玄関のたたきを長く伸ばして、「通り土間」にしたお宅。土間に沿った部屋は奥さまのアトリエです。窓を「地窓」にしたことで、壁面をギャラリー風に使えています。

 

土間のある家のメリットとは?

土間のある家のメリットをまとめてみましょう。暮らしや子育て、趣味などに幅広く役立つことがわかります。

●子どもの遊び場として活用できる。

●靴を脱がずに接客できる。特に2 階LDK の場合は、2 階まで上がらなくても玄関先で対応できる。

●天候にかかわらず洗濯物が干せる。

●室内では行いにくい日曜大工、園芸作業、ペットの世話などができる。

●自転車やアウトドア用品など、外で使用するものを室内に持ち込まずに収納でき、使う際も外に出しやすい。

●現在の住まいやインテリアの中に“ 和のおしゃれ感" をプラスできる。

 

土間のある家のデメリットとは?

次に、土間のある家のデメリットを挙げてみます。どんなプランにもデメリットはつきもの。よく考えたうえでプランしたいところです。

●土間で床面積が増える分、建築費がアップする。使い道をよく考えて、無駄な空間にならないようにしたい。

●中途半端な大きさだと使い方が限定されて、荷物置き場になりやすい。使用目的に合った広さにすることが大切。

●断熱に配慮しないと床が冷える。

●段差が生じ、バリアフリー化しにくい場合がある。

●玄関土間からすぐに1 階LDK につながる場合、家の中が丸見えになる。特にプライバシーを気にする人は落ち着かないはず。

 

土間のある家の間取りの注意点

最後に、土間のある家をつくる際の間取りの注意点です。こうしたポイントに配慮しながら、活用しやすい土間を計画しましょう。

 

●庭やバルコニーなどの外空間とのつながりを考慮して、広がり感を出す。

●1 階LDKの場合は、プライバシーを確保しながら土間と室内をつなげる。

●廊下のような細長い土間は、壁面や窓の大きさ・配置に工夫して、“ 長さ感" を出す。

●室内を通らなくてもアウトドア用品や資材を搬入できたり、ゴミを出せたりするように、外ルートを確保しておく。

●収納を充実させて、つねに床を広く使えるようにしておく。

●室内の床との段差は、ベンチのように腰かけて使う場合は35~40cm。腰かけないのであれば0 ~15cm。土間部分だけ外用の床にして、フラットにつなげることもできる。

 

土間のある家の間取り実例をもっと見たい!

土間のある家のさまざまな実例をまとめてご紹介します。間取りはもちろん、それぞれのお宅の土間の活用法にも注目して!

広い土間が楽しい家! 二重の壁でプライバシーを守り、中はのびのび光たっぷり

https://kurashinista.jp/house_building/detail/4124

 

土間とLDKが直結! 仕切りを無くし家族がつながる家の間取り実例

https://kurashinista.jp/house_building/detail/3667

 

土間やテラスとの一体感で屋外の気持ちよさをたっぷりとり込んで

https://kurashinista.jp/house_building/detail/3456

 

高い天井や通り土間。親が楽しく暮らせる家は子どもだって楽しい!

https://kurashinista.jp/house_building/detail/3484

 

人と人、家と家を結ぶおおらかな土間のある新しい和の家のカタチ

https://kurashinista.jp/house_building/detail/3598

 

通り土間とルーフバルコニーが主役の家

https://kurashinista.jp/house_building/detail/3574

 

オシャレな土間のある家で子育ても暮らしもおおらかに

https://kurashinista.jp/house_building/detail/3519

 

湖を望める新居はざっくりした素材感と広い土間が魅力

https://kurashinista.jp/house_building/detail/3517

 

まとめ

家の中に靴のまま過ごせる場所があるだけで、暮らしが開放的になったり、家事や子育てがラクになったりと、土間にはさまざまな魅力があるんですね。家づくりの予算や面積にもよりますが、生活に変化を与えてくれるプランの1 つとして検討してみてはいかがでしょうか。

 

アドバイスをくださったのは

koyama

プランボックス 一級建築士事務所
小山 和子さん
1955年広島県生まれ。女子美術大学芸術学部卒業。87年に小山一級建築士事務所、95年に一級建築士・湧井辰夫さんと共同で現事務所を設立。http://www.mmjp.or.jp/p-box/

 

 

 

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