かぼすといえば、焼き魚などによく添えられているイメージですよね。
でも、すだちとどう違うの?どんなときに使うのがベストなの?など、どんな果物なのか、いまいちわからないという人も多いでしょう。
そこでぜひ、かぼすとすだちとの違い、使い分けなどについてチェックしていきましょう!知れば、いっそう料理の幅が広がるはず。
かぼすってどんなもの?
主に大分県で生産されるかぼす。
すだちと同じく柑橘類ですが、サイズはすだちよりも大きく、小ぶりなみかんほどあるものも。重さは100~150gほどです。
皮は緑色で薄く、身も黄緑色で果汁もたっぷり。すだちと比べると香りはややマイルドですが、酸味はよりしっかり感じられるのが特徴です。
かぼすの旬は8月から10月頃ですが、果皮が緑色の状態で収穫され、そのまま全国へ出荷されます。
かぼすという名前の語源については、昔、かぼすの皮を蚊よけに使っていた時代があり、当時は「蚊いぶし」と呼んでいたそうです。「蚊いぶし」が変化して、徐々に「かぼす」と呼ばれるようになったと言われています。
すだちとの違いは?
すだちは主に徳島県で生産されています。
ハウス栽培も盛んですが、本来の旬は8月から10月です。かぼすと同じく、果皮は緑色の状態で出荷されます。冬期に売られているものは、ハウス栽培以外では、夏から秋に収穫されたすだちを冷蔵で保存していたものだそうです。
すだちの大きさは30gから40gと、かぼすに比べて小さいですね。ピンポン玉くらいのサイズ感です。半分にカットされたすだちが焼き魚に添えられているのをよく目にするので、サイズに関しては見慣れたものではないでしょうか。
香りは、一般的にかぼすよりすだちの方が強いようです。果実は小粒でも、少量で爽やかな香りを楽しむことができるというわけです。
ほかの柑橘類との違いは?
かぼすもすだちも柑橘類ですが、良い香りがして、料理に添えられる柑橘類にはほかにレモンやゆず、ライムなどがありますね。
ゆずはおなじみの芳香があり、すだちやかぼすよりも香りがまろやかと言えそうです。そのためレモンと同じく、食用だけでなく、香料として石鹸や入浴剤などにもよく使われます。
ライムはジュースとしても、香り付けとして南米の料理やカクテルなどにもよく使われます。形はみかんのような丸型ではなく、レモンのようなラグビーボール型。レモンよりも丸みを帯びた形が特徴で、色は緑色です。
中東ではライムを干したものを香辛料としても使うそうですが、中東や南米のややクセの強い料理に合わせると独特のエキゾチックな雰囲気を演出できます。
この場合はこっち!かぼすとすだちの使い分け
それでは本題に戻って、かぼすはどういう場合に使うのが良いのか、すだちと比較しながら見ていきましょう。
・かぼすを使うのがおすすめのもの
果汁がたっぷりで酸味もしっかりあるので、お鍋の際のポン酢などにしぼると爽やかさが増します。酢の物にするのもおすすめ。
他に、味噌汁や白身魚のお刺身などにも合います。かぼすの産地、大分県ではふぐの刺身に添えるのが定番だそう。
また、好相性なのが、揚げ物。鶏やタコの唐揚げ、カキフライなどに絞るとおいしくいただけます。
パウンドケーキにレモンの代わりに使うのもいいですね。
・すだちを使うのがおすすめの
風味が強いので、こってりした肉料理や、脂がのった魚にも負けません。特にサンマにはすだちがよく合います。
香り高い松茸とも相性ぴったり。他に、天ぷらにもおすすめです。
冷やした日本酒や、ウォッカベースのクセのないカクテルなどにスライスして浮かべるのも◎。
かぼすとすだち、共通しておすすめなのが、焼き鳥や焼き魚です。
また、薄くスライスして冷たい蕎麦やうどんにうかべるのも、香りと酸味を満喫するのにGOOD!
果汁でシャーベットを作ったり、ゼリーにしたり、果汁を熱いお湯で割ったドリンクなどもおいしいですよ。
おいしくてさっぱり!かぼすの活用レシピ
気になるかぼすを使ったレシピ、暮らしニスタにも届いていました。皆さんどんなふうに使っているのでしょうか? 参考にして、かぼすでワンランクアップのおいしさを狙いましょう。
小鍋で料亭?!きのこの土瓶蒸し風
【材料 (2~3人分)】
お好みのきのこ:120g
Aかつお昆布出汁:200ml
A酒:大さじ1
A醤油:小さじ1
A塩:2つまみ
かぼす:1/2個
みつば:適量
水:500ml
かつお節:10g
昆布:10㎝
椎茸、しめじ、ひら茸、えのき、エリンギ等、好みのキノコで作る土瓶蒸し。出汁の中へかぼすをしぼれば爽やかな香りとほどよい酸味が広がって料亭の味に♡ 出汁ときのこの旨味がお口の中いっぱいに広がりますよ。
2019.11.13土瓶がなくても小鍋で作る土瓶蒸し風。出汁ときのこの、旨味と香りが染みわたります。それはまるで料亭の高級感。お好みのきのこでお楽しみください!続きを見る
【時短おかず】あと片づけもラク! 失敗なしがうれしい本格「鮭の包み焼き」
【材料 (材料(2人分))】
鮭(切り身):2切れ
ねぎ:7〜8㎝分
『マルコメ 料亭の味 西京焼き用みそ』:大さじ2〜3
かぼす:適量
失敗なし、後片付けもラクラクのホイル焼きですが、かぼすを添えることで本格派のお味に。ほんのり甘い西京焼きに、かぼすの果汁が軽い酸味を添えて、お魚料理がよりおいしくなりますね。たっぷりとしぼって召し上がれ♪
2016.06.06肉にも、魚にも、野菜にも! 合わせる食材は何でもOK。和食が手軽に作れる、忙しいママ必見の合わせ調味料をご紹介します。続きを見る
冬の健康維持に「豚と白菜のしょうが鍋」
【材料 (4人分)】
豚ばら薄切り肉:400g
白菜:1/3株
ポン酢:適量
しょうが(千切り):適量
柚子胡椒:お好みで適量
一味唐辛子:お好みで適量
ごま油:お好みで適量
[A]
干し椎茸:4~5枚
水:1000cc
[B]
しょうが(薄切り):10枚
酒:200cc
塩:小さじ1
中華ブイヨンスープの素:小さじ2
鶏がらスープの素:小さじ1
[〆の材料]
冷凍「さぬきうどん」、万能ねぎ、かぼす、ゆず
「たきたてご飯」、油揚げ、卵、万能ねぎ、しらす
ポン酢の中にしぼるもよし、シメのうどんまで待って、豚肉や椎茸の旨味いっぱいの出汁にしぼるもよし、とにかくかぼすとお鍋、うどんは相性最高です♪ さっぱり感と良い香りがプラスされ、いくらでも食べられそう。
2017.02.01豚肉の旨みがしみこんだ白菜がグッド!しょうがでからだもポカポカします。続きを見る
まとめ
お魚でもお酒でも、さっとひと絞りしただけで爽やかな香りが広がって、また違った味わいが楽しめますね。かぼすの旬の季節には、フレッシュな果汁をたっぷりと味わってみてくださいね。
文/伊波裕子
コメント
全て既読にする
コメントがあるとここに表示されます