スーパーなどの牛乳、乳製品コーナーへ行くと、高いものから安いものまで様々な商品があります。<鉄分カルシウム増量>、<低脂肪>、<特濃>など、いろいろなラベルがあって、どれを選んだらいいのか迷ってしまいますよね。
実は<鉄分カルシウム増量>、<低脂肪>、<特濃>の中で牛乳と呼べるのは、<低脂肪>のラベルのみ、その他は加工乳や乳飲料と呼ばれ、牛乳ではないんです。
一般的に呼ばれている牛乳類とは、
1. 牛乳
2. 加工乳
3. 乳飲料
と3つの区分にわけられています。「牛乳」「加工乳」「乳飲料」の違いはご存知ですか?
牛乳類にはいろいろな種類があります。使用原材料によって、まず、
〇「牛乳」…生乳のみを原料としたもの
〇「加工乳」…牛乳に乳製品を加えたもの
〇「乳飲料」…牛乳に乳製品以外を加えたもの
の3つに分類され、さらに「牛乳」は成分規格で、大きく4つにわけられています。
含まれている脂肪分が高いほどコクのある味わいになり、「乳脂肪分」として数値が記載されています。また、水分と乳脂肪分以外を「無脂肪固形分」と呼び、タンパク質、炭水化物、カルシウム、ビタミンなど大切な栄養素を含んでいます。
牛乳の「乳脂肪分」と「無脂肪固形分」の割合は省令で定められており、数値や原料などによって、上の表のような種類に分けられます。
一般的に流通している中では、牛乳は4つの種類に分けられます。
1, 「成分無調整」「牛乳」
搾乳したままの生乳を加熱殺菌したものが「成分無調整牛乳」と定義されています。
生乳100%を原料とし、水や他の原料を加えたり、成分を減らすことを一切しません。
2, 「成分調整牛乳」とは読んで字のごとく調整した牛乳
生乳の一部の成分(水分、乳脂肪分、ミネラルなど)を除去するなどして調整をしているものです。
3, 「低脂肪牛乳」は脂肪だけを減らしたもの
「成分調整牛乳」の仲間。生乳から遠心分離で乳脂肪分の一部を減らして低脂肪に仕上げたもの。
4, 「無脂肪牛乳」はより乳脂肪を取り除いて
「成分調整牛乳」の仲間。低脂肪よりさらに脂肪を取り除き、乳脂肪分を0.5%未満にしたもの。
生乳から取り除かれた脂肪分などは、バターやチーズなどの加工品に使われるため、成分調整牛乳は、成分無調整の牛乳よりも低価格であることが多いようです。
味は一般的に、乳脂肪分の量が牛乳のコクに影響するようです。牛乳パックに「3.5」や「3.8」など大きく数字が記載されている場合がありますが、これは乳脂肪分の割合を表しています。購入の際に参考にしてみてください。
生乳にバターや脱脂粉乳(スキムミルク)など他の乳製品を加え、成分を調整したものを「加工乳」といいます。加えてもよいものは乳製品と水だけに限定されています。
脂肪分を高めた「特濃」や、脂肪分を減らした「低脂肪」の2つが多いようです。
この「加工乳」が牛乳類コーナーなどに陳列されている牛乳よりもややお値段の安い「第三の牛乳」。
生乳よりコストの安い、水や脱脂粉乳などを加えて牛乳より安いものが多いようです。
生乳に他の乳製品以外の原料を加えたものが「乳飲料」です。加工乳が「乳製品と水だけ加えても良い」ということに対して、乳飲料はカルシウムやビタミン、鉄分を増やした栄養強化タイプ、また、コーヒーや果汁などを加えた嗜好飲料タイプなどバリエーションが様々です。
以前、「コーヒー牛乳」「いちご牛乳」などという名前で親しまれていた飲料は、現在「牛乳」の文字が消えているのはご存知でしたか?現在は「牛乳」と表記ができなくなり、乳飲料と表記されています。
いかがでしたか?牛乳、加工乳、乳飲料には成分、原料などに大きな違いやがありましたね。また、違いを知ると、選ぶ時にも体調に合わせて必要な成分を取り入れたり、価格と相談しながらお買い物できそうですね。「牛乳」「加工乳」「乳飲料」と表示がされているので、購入する際にはよく確認してみてください。
〈参考サイト〉
一般財団法人 Jミルク「牛乳の種類」(pdf資料)
https://www.j-milk.jp/tool/kiso/berohe0000000hft-att/8d863s000003hn9z.pdf
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