買い物に行けなかったとき、急に食事を用意したいときなどに、便利なのが缶詰ですね。今では、食材としてではなく、缶を開けたらすぐに夕食としても食卓に並べられる料理の缶詰も種類豊富に販売されています。
保存食として知られている缶詰ですが、一体どのぐらいもつのかご存知でしょうか? 缶詰にも一定の賞味期限があり、おいしくいただける期間が表示されています。
今回は、缶詰の賞味期限や、表示の見方、缶詰が日持ちする理由についてもご紹介します。
缶詰の賞味期限表示の見方は?
ほとんどの場合、缶詰のふたに賞味期限が表示されています。
賞味期限は西暦年号と月日で記されていて、「2022.2.10」とあれば、2022年2月10日が賞味期限ということ。とってもわかりやすいですね。
法律的には、長期間の保存が可能な缶詰の賞味期限表示は「年月」までが義務付けられており、「日」は表示してもしなくともよいことになっていますが、多くの缶詰は「年月日」まで表示されているようです。
年月日の下にはだいたい英文字や英文字と数字の組み合わせが記載されていますが、こちらは製造工場記号です。この記号は、消費者庁に届出てあるもので、必要なときにどこの工場で作られたものか分かるようになっています。
※出典:公益社団法人日本缶詰びん詰レトルト食品協会Q&Aサイトより
缶詰の一般的な賞味期限はどれくらい?
長期保存が可能な缶詰ですが、実際に賞味期限はどのくらいなのでしょうか?大手缶詰メーカーによれば、缶詰の賞味期限は下記のとおり。
・水産缶詰…製造日より36ヶ月
・果実缶詰…製造日より24~36ヶ月
・野菜缶詰…製造日より24~36ヶ月
・畜産缶詰…製造日より36ヶ月
あくまで、目安とのことですが、大抵約3年に設定してあります。また、これらは賞味期限「おいしく食べられる期限」ということで、賞味期限を過ぎたからといって食べられなくなるわけではないことを覚えておきましょう。
賞味期限切れの缶詰は食べられる?
賞味期限は、「おいしく食べられる期間」を表示したものなので、賞味期限を過ぎても食べることは可能です。
また缶詰は理論上、腐らないので、保存状態さえよければ、何年、何十年経っても食べることができます。
記録では、1938年にイギリスで114年間保存されていた缶詰を開けて食べたというものが残っています。
北極観測隊用の肉や野菜の缶詰だったようですが、味も匂いも問題なく食べられたとのこと。
そこまでの期間を経て食べるのにはさすがに抵抗がありますが、オイル漬けの魚やコンビーフなどの肉は、賞味期限を超えたほうが、味がよくなるとの話もあるほど。
賞味期限が切れたものでも、すぐに廃棄せず、開けてみて臭いや質感などを確かめてみると食べられるものも多いかもしれません。
ただし、缶の保存状態が良くない場合、缶の外観に錆や傷があったり、膨張が見られたり、直射日光の当たる高温多湿の状況下にあった場合には、腐敗の可能性があるので、やめておいたほうがよいでしょう。
なぜ缶詰は長期保存が可能なのか?
賞味期限が切れても食べることが可能な缶詰ですが、なぜそんなに長期保存が可能なのでしょうか? その答えは缶詰の製法にあります。
まず材料となる食材の下処理をしたのち、形成をして缶に入れます。
次に缶を密封する前に、缶の中の空気を取り除き真空状態にします。空気が入っていると腐食が進んだり、空気の膨張で缶が変形することがあるため、完全に取り除くのだそう。
その後、缶を密閉。さらに、殺菌のため高熱処理をします。
殺菌温度は、内容物により異なりますが、魚の缶詰の場合には摂氏120度で約1時間高温高圧殺菌するため、さけ缶やさば缶など、中骨が入った缶詰などは骨まで柔らかく食べられるようになります。
そして、殺菌が終了すると、品質が劣化するのを防ぐために、すぐに水で缶を冷却します。
このように、菌が繁殖しない「真空状態」「高温殺菌」を行うため、缶詰は「腐らず」長期間保存が可能なのです。
缶詰の開封後の賞味期限はどれくらい?
密封された状態の缶詰が、長期間保存ができ、賞味期限を超えても食べられることが分かりましたが、一旦、開けてしまった缶詰はどのぐらい保存が効くのでしょうか?
ふたを開けてしまうと、外から微生物などが入るために、中身の種類によって腐りやすくなります。また、果実のような内面を塗装していないブリキ缶に詰めたものは、開けてから缶のまま置くと、空気に触れて内側が溶けやすくなってしまいます。
そのため、必ずガラスや陶器、又はプラスチック等の容器に入れ替えて冷蔵庫に入れましょう。
最近魚や肉などの缶詰などで見られる缶の内側をポリエステルフィルムでラミネートされてるようなものは、そのまま冷蔵庫で保存もできますが、缶の匂いが移る可能性もあるので、やはり、同様に別の容器に移したほうがベスト。
また、保存できる期間は冷蔵庫内でも3~5日程度を目安にし、なるべく早めに食べ切ることが大切です。
トマト缶や果物、ツナ缶などは冷凍保存も可能。その場合は、2週間~1カ月を目安に使いきりましょう。
ササッと手軽に一品できちゃう!缶詰のおすすめレシピ
缶詰を常備しておけば、もう一品食卓に欲しいときなどに便利!缶詰を使った簡単レシピをご紹介します。
【缶詰レシピ】材料3つ&3stepで超簡単!!こまツナぽん酢
【材料】
・小松菜…1袋
・ツナ缶…1缶
・ぽん酢…大さじ2ぐらい
材料も少なく3つ用意するだけで、簡単にもう一品! 手軽に作れて、カルシウムも豊富な料理です。ツナ缶を余らせてしまったときにもぴったり。おつまみにもおかずにもなりますね。
2015.09.09材料は本当に3つだけ!レシピ名にすべて隠れています(笑)こまツナ=小松菜ツナ=ツナ缶ぽん酢ツナ缶の油を炒め油として使うので油も不要!ヘルシー♪高タンパク低カロリーな食材別ランキング、魚で1位はマグロ!カルシウムとマグネシウ...続きを見る
超簡単‼混ぜるだけ‼絶品サンマのひつまぶし風
【材料】
・ごはん…2合
・サンマの蒲焼缶…3缶
・梅干し…3〜4こ
・大葉…10枚
・ゴマ…お好みの量
・ネギ…お好みの量
・出汁…お好みの量
炊き立てのごはんに全部を混ぜるだけで手軽に作れます。梅干しも入っているので、サッパリ! 最後はひつまぶし風にだしをかけたお茶づけも楽しめますよ。暑い夏で料理をしたくない時などおすすめのレシピです。
2015.06.03炊き立てごはんに材料全てを入れて混ぜるだけ‼︎まずはそのまま食べて。次は出汁をかけて。簡単なのに2度美味しい逸品です。続きを見る
長期保存できる缶詰は常備しておくと便利!
いかがでしたか? 急に食事を用意しなくてはならない時や食材を買いに行けない時、災害時にも役立つ缶詰。冷暗所に置くように気を付けながら、家にいつも何種類か常備して活用していきたいですね。
まとめ/龍 タラ
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