たけのこは、スーパーなどで見かけると「春がきたな」と感じるくらい、春の旬野菜の代表格。生のたけのこが出回るのは3月末ころから5月初旬にかけての短い期間だけです。しかし、自分で処理をするのはハードルが高いと敬遠してしまう人も多いのでは? せっかくの春の味覚を味わえないのはもったいない! アク抜きと保存のコツを覚えて、たけのこ料理をおいしくいただきましょう。
たけのこは孟宗竹の地下茎から伸びた幼い茎部分のこと。ビタミン類は少なめですが、むくみを予防してくれるカリウムやマンガンが多く、食物繊維もたっぷり。うま味成分のアスパラギン酸を豊富に含み、これが体の代謝を高め疲労回復やスタミナアップに効果をもつと言われています。冬から春にかけて季節の変り目に体調をくずしやすい人こそ、たけのこ料理で元気をとりもどしましょう。
アクの原因であるシュウ酸は水にさらすと溶け出すため、取り除くのは簡単です。しかしホモゲンチジン酸は酸性なので、アルカリ性の物質と反応させないと溶けだしてくれません。そのため、アルカリ性の米ぬかを使ってアクを吸着させるのです。とうがらしは抗菌効果とえぐみを殺すために用います。上で述べたようにたけのこは収穫直後からアクがどんどん増していくため、手に入ったらすぐに丸ごと皮つきのままゆでるようにしましょう。
 
材料と用意するもの 材料 
用具 
① たけのこに切り込みを入れる ② なべに入れて水からゆではじめる ③ 火を弱めてじっくりゆでる ④ ゆで上がりを確認して冷ます 
⑤ 皮をむいて実をとり出す 
すぐに使わないときは煮汁ごと保存容器に入れて冷蔵庫へ。4~5日ていどならそのままでも保存可能です。むいてしまった身はタッパーなどにひたるくらいの水と一緒に入れて冷蔵保存します。ときどき水を変えれば1週間くらい保存ができます。
米ぬかは案外日持ちがせず、ふだん手元にないもの。そんなときは以下の材料などで代用してもアク抜きができちゃいます。
米のとぎ汁には精米で削り切れなかった米ぬかが含まれているので、同じような効果があります。できれば2回目くらいまでのとぎ汁を使い、足りないようなら、一掴み分くらいの生米と水を加えてゆでるようにしましょう。ここで気をつけて欲しいのが、同じ白米でも無洗米のとぎ汁では米ぬかがほぼ付着していないためアクはうまく抜けません。
重曹もアルカリ性質を持ち食物繊維をやわらかくする効果があるため、たけのこや山菜などのアク抜きによく用いられます。ただし、米ぬかやとぎ汁にくらべてアクが抜けやすいため、素材本来の風味まで抜けてしまいがちです。加える分量やゆで時間によく注意して使うようにしましょう。また、重曹の場合はたけのこの皮をむいてからゆでるのが基本です。1ℓの水に対して小さじ1程度の重曹を溶かし、赤とうがらしと一緒に30分ほどゆでます。
大根おろしでアクを抜くときは、たけのこは生のまましぼり汁に漬けおきます。アルカリ性質で中和させるほか、アミラーゼなどの消化酵素がアクを分解してえぐみ成分をやわらげてくれます。この酵素は熱に弱いため、加熱せず常温でつける必要があります。また、たけのこは細かく切ったほうが水回りがよく早くアクが抜けますが、その分風味も落ちやすくなってしまいます。料理の用途に合わせ、やや大ぶりに切り分けてからつけるのがおすすめです。☆大根おろし水の作り方は以下の通り 
小麦粉と酢を使ってもアク抜きができる! 
たいていの家で常備している小麦粉と酢、塩を使ってもアク抜きができます。水3ℓに対して小麦粉、酢各大さじ3と塩大さじ2を加えて溶かし、あとは米ぬかと同様にゆでるだけ。小麦粉は水にまぜるときダマになりやすいため、先によく溶かしてから使うのがポイントです。
基本のアク抜き方法は普通のなべを使った場合とほぼ一緒ですが、いくつか圧力なべの構造上で注意点があります。まず定番の米ぬかですが、そのまま使うと蒸気口が詰まってしまう心配があります。そこで100均などで売っているお茶パックにいれて使用するとよいようです。カスが出ないので洗うときの手間も減って一石二鳥。また、米のとぎ汁もそのまま使えるので、圧力なべを使うときのおすすめの方法になります。重曹は気泡が出やすくなるため使わないほうがよいでしょう。
新鮮なたけのこを見分けるポイントは穂先の色と根元部分。切り口の断面と根元のいぼが白く、穂先は黄色がかったものほど鮮度がよい状態になります。収穫から日にちがたつほど穂先が緑色になっていきます。
ここで紹介するのは、「冷蔵保存」「冷凍保存」「びん詰め」の3パターンです。☆冷蔵保存の場合(保存期間は1週間ほど) ゆで方のところでも記載していますが、アク抜きしたあと水にひたしたまま冷蔵庫で保存します。最低でも1日1回は水を新しく取りかえるようにしてください。1週間は日持ちが可能です。タッパーなどの容器が冷蔵庫でかさばるようなら、ジッパーつき保存袋などに入れてもOKです。空気を抜いてぴっちり口をと閉じれば、少なめの水でも保存ができます。
① 使用するびんとふたを熱湯で煮沸し、アク抜きしたたけのこを詰めます。
旬のたけのこを味わいつくすおすすめレシピ 
【材料 (作り易い分量目安 2~4人分)】 
市販の水煮の竹の子と紙パック入りのだし粉を使って、フライパンでサッサッと作れちゃう。しゃきしゃきっとした食感で、ごはんもビールもすすんじゃうこと必至!
2018.06.26 市販の水煮の竹の子と、だし粉をつかって、フライパンで超かんたーん!うまーい!手作りめんまはいかが?自分で作るから、味の濃さもピリ辛にするのも自由自在♪♪しゃきしゃきっとした食感で、ごはんもビールもすすんじゃいました♪続きを見る 
たけのことグリンピースのふんわり卵とじ味噌風味 
【材料 (3人分)】 
たけのこを食べやすい大きさに切ってからごま油で炒め、味噌などで調味して、卵でふんわりとじたら出来上がり。白いご飯はもちろん、日本酒のおつまみにもおすすめです。
2017.04.25 たけのこを食べやすい大きさに切ってからゴマ油で炒め味噌を加えグリンピースと卵でふんわり仕上げました。 味噌風味なところがまさにミソ。白いご飯はもちろん 日本酒のおつまみにもいいですよ。続きを見る 
旬を食べよう♡簡単!たけのことタコの胡麻酢味噌和え 
【材料(4人分)】 
弾力のあるゆでだことシャキシャキのたけのこ、それぞれ食感の違いが楽しいレシピ。ごまが香るみそ仕立ての味つけは、お好みで青じそやみょうがなどの薬味を加えても。
2017.04.21 たけのこ富豪2017キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!たけのこまつりだ\( ・ω・`\)わっしょい(´/・ω・)/一発目は大好きなごま酢味噌和え♡今回はこれまた大好きなタコとコラボさせましたよ~(*゚∀゚*)ムッハーこりゃ...続きを見る 
【材料 (2人分)】 
たけのこを重ねて、合わせ調味料かけて、ホイル包むだけの、簡単ホイル焼きレシピ。たけのこには不溶性食物繊維が豊富だから、デトックス効果も期待できちゃいます
2018.04.06 春の風物詩である筍(たけのこ)そんな筍を使って重ねて、かけて、包むだけの、簡単ホイル焼きレシピのご紹介♪☆筍(たけのこ)の栄養と効能☆アミノ酸の一種のアスパラギン酸がアスパラガスよりも豊富にあり、疲労物質の乳酸を素早く燃焼...続きを見る 
 
参考:文部科学省「食品成分データベース」
まとめ/久賀友美
2016.04.15 野菜売り場に並ぶみずみずしい春野菜。でも「定番料理以外に食べ方がわからない」、「子どもが苦手」と手が出ない人も多いようです。そこで、料理上手の暮らしニスタたちが作る春野菜・激うまレシピ10点をご紹介します。旬の味を楽しんで...続きを見る 
 
        
        
                                
                
                                                     
    
コメント
全て既読にする
コメントがあるとここに表示されます