テリーヌとは？パテ・リエットとの違い・おすすめレシピをご紹介
更新日：2019.09.06
フランス料理の前菜でよく登場するテリーヌ。お肉や内臓をテリーヌ型に入れて火を通したものですが、他に、パテやリエットといった、テリーヌにそっくりなメニューもあったりして、どう違うの？と疑問に思ったことはありませんか？
真のテリーヌとは何か？そしてその作り方は？などなど、探ってみませんか？
テリーヌとは？
フランス語でテリーヌというのは、本来、土物の器のこと。現在では陶器やステンレス、シリコン製などもありますが、基本的に、断面が台形で、上から見ると長方形の形をした型がテリーヌ型です。そして、そのテリーヌ型で調理したもの全般をテリーヌと呼びます。
テリーヌと言えば、レバーやひき肉などを混ぜた肉料理が多いですが、魚を使ったものや、野菜のゼリー寄せ、ケーキなども、この型で調理されれば「テリーヌ」となります。
本場フランスで有名なテリーヌには、クリスマスに食べるフォワグラのテリーヌ、ウサギのテリーヌ、サーモンのテリーヌなどがありますが、その味付け等レシピはレストラン、家庭、様々です。
・テリーヌの由来は？
ローマ皇帝ネロも大好物だったというテリーヌ。焼き上げた後は１週間ほど保存がきくので、ヨーロッパでは長いこと保存食として活躍しました。お祝い事で豚を一頭潰さねばならない時など、一度に食べきれない肉を具材として容器に入れて焼き上げたりということもあったそうです。
近現代では、フランスの家庭でも頻繁に作られるようになり、材料も豚肉だけでなく、鹿肉、ウサギ肉、鴨のフォワグラ、チョウザメなど、各地域の特色あるものが使われ、名物となっています。
・テリーヌの作り方
テリーヌ型に油やバターを塗り、細かく切って味を整えた具材を詰め、湯煎にかけたりオーブンで焼くなどして火を通し、固めます。暮らしニスタの投稿の中にも、鶏胸肉でテリーヌを作れるレシピがありました。簡単に作れるので、ここでご紹介します。
安くて美味しくてヘルシー♪鶏むね肉を使って簡単にテリーヌ♪
【材料（テリーヌ型１本分）】
鶏むね肉…２枚分
片栗粉…適量（大２～３位）
醤油、酒…適量（各大２～３位）
砂糖（隠し味程度）…少々（小１/２～１位）
ウズラの卵…７～８個
人参（金時を使いました）…適量
アスパラガス…２本
パウンドケーキの型
オーブンシート
鶏むね肉をひき肉にして、断面がきれいになるようにウズラの卵や野菜で彩りをよくして焼き上げたテリーヌ。巻き寿司を作るときのように断面を考えて材料を選ぶと楽しいですね。パーティーや行事のときだけでなく、鶏むね肉のテリーヌはお弁当にもぴったりです。
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パテとの違いって？
テリーヌとパテ、どちらもお皿にのって出てくる場合は似たような形状でサービスされることが多くて、どっちがどっちなのか、区別がつきませんよね。それもそのはず、中身はほぼ同じなのです。
パテの方は、テリーヌの周囲がパイ生地でくるりと包まれているものというのが一般的な分け方ですが、これもお店により、シェフにより見解の異なるところ。ただどちらかと言えば、テリーヌよりもパテの方が材料が細かく、水気の多い柔らかい形状のものが多いようです。
よく知られているのはパテ・ド・カンパーニュで、豚肉や鳥レバーなどが使われています。
ちなみに暮らしニスタに届いているパテのレシピはこちらです。
材料混ぜるだけ♪色鮮やかなサーモン豆腐パテ
【材料（小さめ容器１個分）】
紅鮭スモークサーモン…70g
木綿豆腐…80g
プレーンヨーグルト（無糖）…70g
クリームチーズ…60g
ハーブ（飾り用）…お好み
ピンクペッパー（飾り用）…お好み
塩、こしょう…お好み
豆腐とヨーグルトを加えてまろやかに仕上げたサーモンのパテ。きれいなピンク色は、ベニジャケのスモークサーモンを使うことで実現しました！
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ハロウィンに簡単！おいしい！マスカルポーネとかぼちゃのパテサンド
【材料 （4人～）】
かぼちゃ…200g
マスカルポーネ…100g
マヨネーズ…20g
塩・コショウ…少々
イングリッシュマフィン…人数分
バター…適量
かぼちゃの種…少々
パテはもちろん野菜でも作れます。適度な粘り気のあるかぼちゃは、野菜の中でもパテにしやすい素材ですね。マスカルポーネと混ぜることで、ティラミスのようなコクのある味に。
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リエットとの違いって？
テリーヌとパテ、そしてもうひとつ、まぎらわしいのがリエットですが、こちらもフランスの保存食として、今も家庭でよく食べられています。豚肉をしっかりと煮てコーンビーフのようになったところで塩味をつけ、容器に詰めて冷やし固めたもので、簡単に言えば豚肉のペーストのことです。
前菜として、バゲットにつけて食べます。最近は海外の食材を扱うスーパーなどでも、瓶入りのものが購入できるのではないでしょうか。
暮らしニスタに届いているリエットのレシピも、基本の作り方はいっしょですね。スパムやおからを使った楽しいレシピをご紹介します。
火と包丁も使わない3分副菜 スパムのリエット風
【材料 （作り易い分量目安）】
A スパム…160ｇ
A 和風しょうゆドレッシング…大さじ1
A 水…大さじ1
パセリ（乾燥）…小さじ2
バゲット…適量
本物のリエットのように長時間煮込む必要のない、スパムをチンして作るリエット。味付けは和風しょうゆドレッシングで、という21世紀の日本らしいアレンジがいいですね。
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【オシャつま 】混ぜるだけ１分クッキングでリエットを再現！【コーンビーフとおからのリエット風】
【材料 （作りやすい分量）】
おから…大さじ５
コーンビーフ…１パック（８０g）
マヨネーズ…大さじ１
和風醤油風味ドレッシング…大さじ３
パセリ…適量
おいしいけれどどうしてもカロリーが気になってしまうリエットですが、このレシピはうれしいおからミックス。むしろコーンビーフよりおからが多いのですが、マヨネーズのコクでそうは感じさせないおいしいリエットに仕上がっています。
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スイーツのテリーヌとは？
テリーヌ型に入れて作ったものは全て「テリーヌ」ということで、スイーツのレシピもご紹介してみます。型は実はパウンド用の型ですが、ゼラチンでフルーツをゼリー寄せにした冷たいデザートと、チョコレート菓子、ふたつとも立派にテリーヌ‘’風‘’です。
みかんとブルーベリーのフルーツテリーヌ
【材料 （4～5人分）】
みかん（缶詰め）…200ｇ
ブルーベリー…50ｇ
アップルジュース…200ｃｃ
砂糖…20ｇ
★ゼラチン…5ｇ
★水…大さじ1と1/2
みかんとブルーベリーがゴロゴロ入った存在感たっぷりのゼリー寄せテリーヌ。ホームパーティーなどで最後に出したらきっと喜ばれますね。ゼラチンの準備も電子レンジでOK、その後は冷蔵庫で冷やすだけなので、とても簡単＆失敗なし、のレシピです。
ちょっとおしゃれなストロベリー＆ホワイトチョコのテリーヌ風
【材料 （5cm×24cm×6cmのスリムパウンド）】
ストロベリーチョコレート…120g
ホワイトチョコレート…120g
マシュマロ…60g
豆乳クリーム…100cc
ドライクランベリー…10g
くるみ…10g
マシュマロ（中に入れるもの）…2g
チョコレートにマシュマロや豆乳クリームを加えて冷やした、ムースほど柔らかくなく、ヌガーのような面白い食感のテリーヌ風スイーツ。冷凍庫に入れて凍らせると、ヌガーのアイスのような、また違った食べ方が楽しめます。
ちょっとおしゃれなストロベリー＆ホワイトチョコのテリーヌ風
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まとめ
テリーヌ、パテ、リエット、どれもステキなワインのお供ですね。フレンチのビストロなどに行くと、前菜どころかお通し的にドーンとおいしいテリーヌやリエットが出てくる場合もあります。バゲットに塗って食べ始めたら止まらなくなってしまいそうですが、その後のお料理が入らなくならないよう、ペース配分には気をつけなくてはですね。
まとめ/伊波裕子
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