マイホームの中でも根強い人気のある二世帯住宅。
新築はもちろん、リノベーションで二世帯住宅をつくるケースも増えているようです。
家づくりの資金を折半できたり、親子で支え合いながら暮らせたり、子世帯が共稼ぎの場合は子どものお世話に期待ができるなどメリットはたくさん。
いっぽうで気になるのは「二世帯が同じ家で暮らして、トラブルはないの 」「お互いに気兼ねなく暮らせる間取りって 」といった本音部分ですよね。
そこで、ここでは二世帯住宅の間取りの考え方をはじめ、実際に二世帯住宅を建てて住んでいる先輩たちの成功談・失敗談もご紹介します。
みなさんの赤裸々な体験談を、ぜひストレスフリーな二世帯住宅づくりに役立ててください。
二世帯住宅とは?
基本の話になりますが、二世帯住宅とは「2 つの世帯が一緒に暮らす住まい」のこと。
かつては長男夫婦が親世帯と同居することが一般的でしたが、最近では娘夫婦との二世帯住宅が増えてきています。
また、親世帯と子世帯が一緒に暮らすために建てるのが一般的ですが、
兄弟や姉妹がそれぞれのファミリーと一緒に二世帯住宅を建てて、共同で暮らすというケースもあります。
もっとも多いのは、実家を建て替えたりリノベーションしたりして二世帯住宅にするパターン。
新たに土地を購入しての二世帯住宅は、費用が高額になることもあって、まれなケースと考えられます。
二世帯住宅のメリット
具体的に、二世帯住宅のメリットにはどんなものがあるのでしょうか
親と子が一緒に暮らす二世帯住宅では、それぞれの世帯にとってちょっと異なるメリットがあるようです。
親世帯からよく挙がる二世帯住宅のメリット
●子どもたちファミリーと一緒に暮らせて楽しい
●病気やケガなどをしたときに気づいてもらえるので安心
●孫がそばにいると元気でいられる
●家事を分担できる
子世帯からよく挙がる二世帯住宅のメリット
●忙しいときに子どもの面倒を見てもらえる
●万一、親に何かあったときに安心
●家づくりの資金をサポートしてもらえる
子世帯から挙がるメリットの中で気になるのは、「資金面でのサポート」。
実家の建て替えやリノベーションなら、新たに土地を購入しなくてすむので、そのぶん資金面にゆとりが生まれますよね。
なかには建築費の半分以上を親世帯に負担してもらうケースもあり、経済的に厳しい子世帯にとっては「少ない予算でマイホームを持てる! 」というメリットも大きいようです。
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二世帯住宅のデメリット
反対に、二世帯住宅にまつわるデメリットを考えてみましょう。こちらは、両世帯に共通する意見が多いようです。
二世帯住宅のデメリット
●プライバシーを守りにくい
●帰宅時間や食事時間が違うので気をつかう
●生活音や話し声が気になる
●家事のやり方の違いが気になる
●子育ての考え方・やり方の違いが気になる
●電気・ガス料金などの分け方でモメる
二世帯住宅では、ライフスタイルも家事のやり方も違う2 つの家族が一緒に住むことになるため、どうしても暮らしにまつわるトラブルが生じがちです。
ただし、こうしたデメリットは、「夫と妻のどちらの親と一緒に住むか」によっても大きな差があり、一般的に、妻の親と一緒に住む場合、家事や生活についてのトラブルは少なくなる傾向にあるようです。
また、間取りプランでもある程度デメリットを防ぐことができます。
家事の中心となるキッチンや使用方法の違いからトラブルになりがちな洗面室を分けたり、夜遅く帰ってきても迷惑にならないように玄関を分けるなど、トラブルを想定して間取りを考えるという方法です。
詳しくは、このあとご紹介する「二世帯住宅の間取りについて知りたい! 」をチェックしてみて。
二世帯住宅の相場価格
二世帯住宅はどのくらいの価格で建てられるのでしょうか
住宅の相場を考えるとき、ひとつの目安となるのは坪単価( 延べ床面積1 坪=3.3㎡あたりの工事費) です。
木造住宅で坪単価50~60万円、鉄骨造やRC造で80万円~100 万円というのが一般的ですが、実際には家を建てる地域、建物の大きさ、構造・工法、仕様、注文住宅かメーカーの規格( 企画 )型住宅かなどによって、金額に大きな差が出ます。
さらに二世帯住宅では、間取りのパターン( 完全分離型、部分共有型、完全共有型 )によっても工事費に大きなバラつきが生じます。
「完全分離型」の二世帯住宅では、キッチン・バス・洗面室・トイレなどの水回り設備が2 つずつ必要になるため、工事費も高額に。一般的な単世帯向きの一戸建てに比べて、1.2 ~1.3 倍くらいは見ておく必要があります。
いっぽう「完全共有型」では、水回り設備は1 つでよく、居室だけを増やせばいいため、単世帯向きの一戸建てに近い坪単価で建てられるケースが多いようです。
二世帯住宅を建てるときに使える補助金
二世帯住宅を建てるとき、一定の条件を満たせば、国や各自治体から補助金が下りることがあります。
子育て支援や高齢者の生活サポートのために、3 世代同居を促進するのがおもな目的。
国土交通省が行う「地域型住宅グリーン化事業」もその1 つです。
申請にはさまざまな手続きが必要ですが、家づくり費用の一部を補助してもらえることを考えると、利用しない手はありませんよね。
補助金の募集条件や期間などは自治体によって異なるため、まずは二世帯住宅を建てる地域の役所に、現在応募できる制度について問い合わせてみましょう。
また、新築だけでなく二世帯住宅リフォームも、一定の条件を満たせば助成の対象になります。
二世帯住宅の間取り・プランニング
ストレスやトラブルなく暮らせる二世帯住宅を建てるためには、どんな間取りのポイントがあるのでしょうか。
こちらの記事では、二世帯住宅のおもな間取りのパターン( 完全分離型、部分共有型、完全共有型 )の説明や、二世帯住宅をプランするときに押さえておきたいチェックポイントなどをご紹介しています。
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後半では、「親世帯のバリアフリーの考え方」についても触れています。
将来、親の足腰が弱くなったときの生活を想定した、さりげなくて役立つアイディアが満載です。
特に「最初からあまり大げさなバリアフリーにはしたくない」という人におすすめです。
二世帯住宅の体験談・口コミ
こちらの記事では、実際に二世帯住宅を建てたかたがたの体験談や口コミをまとめました。
間取りで工夫したことや、それぞれの世帯の暮らし心地、お互いの距離感についてなど、参考になるエピソードがたくさん。インテリアも見応えのあるお宅ばかりです。
また、二世帯住宅で気になる「音の問題」を取り上げたページも。
二世帯住宅では必ず考えておきたいテーマなので、こちらも要チェックです。
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デッキを中心に二世帯6 人家族がつながり合う住まい
二世帯住宅の失敗談やトラブル
二世帯住宅で気になることといえば、やっぱり親子関係のトラブルですよね。
そこで、二世帯住宅経験者にアンケートを実施し、本音をズバリうかがいました。
結果はこちらからどうぞ
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「実際に暮らしてみてどこが失敗だった 」「後悔していることは 」などを、間取りや共有スペースの使い方、生活面、金銭面などに分けてリサーチしました。
さらには嫁・姑関係や婿養子、孫の教育についても、リアルな体験談が寄せられています。
内容はどれも「ありそう! 」なトラブルばかり。
これから二世帯住宅を検討する人にとっては、まさに「ころばぬ先の杖」といえそうです。
もちろん「こうしておいてよかった!」という成功報告もありますので、そちらもぜひ参考にしてみてください。
二世帯住宅を建てる時の注意点とポイント
あとあとトラブルのない二世帯住宅を建てるために気をつけたいのは、まず「親世帯・子世帯それぞれの要望を、平等にリサーチすること」です。
さらに、「リサーチした結果をプランにきちんと反映させること」も、理想の二世帯住宅への近道になります。
そのためにも、まずは面倒がらずに二世帯でよく話し合うことが大切。
話し合いをするときのポイントをまとめてみましょう。
●話し合いたいテーマを箇条書きにする
●子世帯の妻や夫など、だれか一人を「まとめ役」として立てる
●箇条書きにした項目について、まとめ役が仕切りながら意見を出し合う
●あとから「言った・言わない」にならないように、話し合いの記録をつける
●金銭面のことなど、話しにくいことも避けないで、きちんと決める
●ある程度意見がまとまってから、家づくりの依頼先( ハウスメーカー、工務店、設計事務所など )に相談する
●依頼先との打ち合わせには、できるだけ二世帯で一緒に参加する
話し合いの中では、これから建てる二世帯住宅の「登記」をどうするかという問題も決めておく必要があります。
家を建てるときは必ず登記を行いますが、誰の名義で登記するかによって、その後の税金対策に大きな差が生じます。
登記の種類は
●二世帯住宅の所有権を一人の名義で登記する「単独登記」
●二世帯住宅の所有権を複数の名義で登記する「共有登記」
●二世帯住宅を2 戸に分けて、それぞれの所有権を登記する「区分登記」
の3 つ。このうち、「単独登記」と「区分登記」では、条件を満たせば「小規模宅地等の特例」が適用され、相続税の面で有利になるケースがあります。
登記の内容や手続き方法は複雑なので、家づくりの依頼先にもしっかり相談して、プロからのアドバイスを受けると安心です。
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まとめ
二世帯住宅を建てた先輩たちに「二世帯住宅での理想の暮らし方は 」と尋ねると、圧倒的に多いお答えは「つかず離れず」。
気兼ねはないけれど、適度にふれ合える関係性がベストなのだそうです。
親子どちらにとっても、そんな関係でいられる二世帯住宅を目指したいですね。
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