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防音・遮音対策された二世帯住宅の間取り実例

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防音・遮音対策された二世帯住宅の間取り実例

二世帯が一緒に暮らす家では、音の問題がトラブルの元になりがち。足音や水回りから出る音などで、お互いに気まずい思いをしたくないですよね。ここでは二世帯住宅づくりに役立つさまざまな防音・遮音対策をとり上げます。

アドバイス/スタイル工房

新築から部分リフォーム、フルリノベーションまで手掛けるハウスビルダー。生活を見据えたプラン提案と、自然素材を使ったデザインに定評がある。物件探しから請け負うワンストップサービスも充実。

https://www.stylekoubou.com/

 間取りの工夫で音の問題をクリア!

まずは、プランニングで音問題を防ぐ方法を考えてみましょう。二世帯住宅には、二世帯が建物の左右に住み分ける「左右分離型」と、上下階に住み分ける「上下分離型」がありますが、一般的には「上下分離型」のほうが音の問題が起こりやすいとされています。さらにその場合、1階に親世帯、2階に子世帯が住むことが多いので、特に子世帯の遮音対策が重要になります。

上下分離型で特に気をつけたいのは、親の寝室の周囲にどんなスペースを配置するかという点。これは世代によって生活スケジュールに差があり、一般的に親のほうが就寝時間が早いためです。

たとえば、親の寝室の真上に洗面室・浴室があるプランだと、配管を伝って排水音が寝室内に響き、安眠の妨げになってしまいます。子世帯が深夜におふろに入る習慣があるなら、特に避けたほうがいいでしょう。水を使うキッチンも同様に、寝室の真上には配置しないほうが無難です。

2階へ上がるための内階段が親の寝室に接しているプランも、できれば避けたいところ。子世帯が遅い時間に帰宅するとき、足音にかなり気を使わなければなりません。どうしてもの場合は踏み板をカーペット張りにするなど、仕上げ材の選び方で音対策をしてみては。

面積の限られた家づくりでは、間取りを自由に決めるのは難しいのですが、できればLDKの上にはLDK 、浴室の上には浴室、というように、上下階で部屋の配置をほぼ揃えておくと、音の問題を防ぎやすいよう。また親の寝室の上をウォークインクローゼットや納戸などの大型収納にしておくと、さらに音が気にならなくなります。

二世帯住宅の間取り

1階が親世帯、2階が子世帯で、玄関のみ共有している分離型のお宅。2階のキッチンの下はキッチン、2階の洗面室・浴室の下は納戸なので、排水音を気にせずに生活できます。子世帯の使う内階段が、親の寝室から離れているのもポイント。( 河野さん宅  設計/ 宮地亘設計事務所 )

水回りの防音対策はどうする?

2階の洗面室やおふろで水を流す音は、意外と大きく1階に響いてしまいます。対策としては、配管に吸音材を巻いて施工するなどの方法がありますが、もっとも効果的なのは、やはり水回りの位置を上下階で揃えること。洗面室・浴室のほかキッチンについても同じですが、配管を1 カ所にまとめると工事費を抑えられるため、コストダウンの観点からもメリットがあります。

配管を1 カ所にまとめてコストを抑えた二世帯住宅の間取り

1階が親世帯、2・3階が子世帯の完全分離型で、水回りの位置を上下階で揃えた例。1階と2階の洗面室・浴室の位置、キッチンの位置を見てみると、大きくズレていないことがわかります。( 大村さん宅  設計/プランボックス一級建築士事務所 )

 ※参考記事「二世帯住宅の間取り

部分共有型の二世帯住宅では、1階の洗面室・浴室を二世帯で共有するケースが多いはず。この場合は、水回りと親の寝室をなるべく離してレイアウトしておくと、遅い時間でも気兼ねなく水回りを使うことができます。

水回りと親の寝室をなるべく離したレイアウトの間取り

1階が親世帯、2階が子世帯の部分共有型で、水回りと親の寝室を離して配置した例。間に玄関ホールや納戸があることで、入浴中の音の問題を軽減できます。(Sさん、E さん宅  設計/アトリエグローカル一級建築士事務所 )

足音・生活音を防ぐには床の遮音対策を!

子世帯が2階で伸び伸びと暮らすためには、床の遮音対策がマストです。特に小さな子どものいる家庭では、なるべく遮音性の高い床をとり入れると安心。たとえば以下のような方法があります。

  • 二重床にする

  木造住宅で床板を二重に張る方法。効果は大きく、ALC 造( 軽量コンクリートのパネルを使った工法 )に近い遮音性になる。LDや子ども部屋だけ二重床にするなど、部分的にとり入れることもできる。

  • 内装にコルクタイル、カーペット、畳などをとり入れる

  吸音性の高い床材を仕上げに使う方法。もっともローコストで手軽に実践でき、将来リフォームで交換もしやすい。

  • 建具にソフトクローズ器具をつける

 引き戸を勢いよく閉めたときの音は耳障りなもの。ゆっくり閉まるサポート器具を引き戸につけておけば、親だけでなく自分たちも快適。

  • 外階段にはコンクリートを打つ

  完全分離型の二世帯住宅に外階段をつける場合、鉄骨製だと足音がかなり大きく響く。踏み板にコンクリートを打っておくと吸音効果が高まる。

木造住宅では音の問題が大きくなる?

音の響きやすさは、建物の重量に反比例します。つまり建物が重ければ音が響きにくく、軽ければ音が響きやすいということ。構造・工法でいえば、RC造( 鉄筋コンクリート造 )がもっとも音が響きにくく、次にALC 造( 軽量コンクリートのパネルを使った工法 )、最後に木造在来工法となります。

防音・遮音対策を第一に考えるなら、RC造やALC 造の二世帯住宅を建てる方法もありますが、建築コストは木造住宅より高くなります。コストを抑えながら木造で二世帯住宅を建てるなら、やはり遮音対策をしっかり整える必要があるんですね。

暮らしの中での配慮も大切!

家づくりのとき音対策を万全にしたのに、入居してみたら結局トラブルに……そんな事態を防ぐには、やっぱり暮らしはじめてからの気遣いがものをいいます。

洗濯や調理、食器洗いなど、音の出やすい家事は時間帯に気をつけたり、深夜になったらテレビの音をしぼったり。子どもが走り回っていたら「下におじいちゃんおばあちゃんがいるでしょ? 」と、気遣いの大切さを教える機会にもなりますよね。

親世帯と子世帯の間で、ストレスに感じることを気軽に言い合える関係性も理想的。「あの音、ちょっと気になるんだけど……」と早めに伝えられれば、大きなトラブルに発展するのを防げるかもしれません。ちょっとくらいの音にはあまり神経質にならないことも大切ですが、やはり「気になったら溜めずに言う」のが正解。もちろん自分たちだけでなく、親にも率直に話してもらうことが大切です。普段から何でもオープンに言い合える関係を築けたらいいですね。

まとめ

2つの家族が共同生活する上では、避けて通れない音の問題。家づくりの際にも一緒に暮らし始めてからも、配慮を行き届かせることが円満同居の秘訣です。

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 この記事のライター:後藤由里子
主婦の友社刊「はじめての家づくり」をはじめ、数々の住宅・生活関連記事を手がけるライター。キャリアは20年、これまでの実例や建築家、ハウスビルダーへの取材件数は300以上に及ぶ。

 

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