オーブントースターの掃除、家事の中でも案外面倒で、ついついほったらかしにしてしまうという人も多いのでは?
トーストや餅を焼いたり、オーブン料理に使ったり、毎日のように活躍してくれますが、使えば使うほど汚れは溜まるもの。しばらく掃除をしないだけで、油汚れや焦げがあちこちに付いて困りますよね。
でも、上手な掃除の仕方をマスターすれば、オーブントースターをすっきりキレイにできるだけでなく、結果的に掃除も楽になって一石二鳥。さっそくチェックしてみましょう!
掃除の前に知りたい!オーブントースターの焦げや汚れの原因は?
オーブントースターの主な汚れは、油汚れや焦げ付きです。湿気はあまりこもらないので、カビや水垢などはあまり発生しません。
汚れる原因として一番多いのは、食材カス。焼いているときに落ちた食パンのくずや、溶け落ちたチーズなどによるものです。
また、グラタンなど汁気の多い料理から出る汁や油分も汚れの原因に。調理中、受け皿(トレー)や網に滴り落ちたり、扉や中身の壁、天井、底などにも飛び散ったりします。
これらの汚れを庫内に放置しておくと、再加熱されることで焦げ付きになってしまいます。再加熱を繰り返して黒い「すす」になると、最悪の場合は火事の原因になってしまうことも。
食材のカスは、できれば早めに取り除くのがおすすめです。
オーブントースターの掃除の頻度は?
オーブントースターの掃除は、調理方法にもよりますが、使うたびに食材カスを取り除き、庫内を拭いておくのが◎。
とはいえ、毎回は面倒という場合は、“汚れが固まらないうち”を目安に掃除をしましょう。焦げ付きを防止するためにも、使用後は早めに掃除をするのがおすすめです。
オーブントースターの掃除はどんな洗剤を使えばいい?
オーブントースターの掃除は、汚れ具合によって洗剤を使い分けるのが一つのコツ。効果的なものをご紹介します。
・中性洗剤
ひどい焦げ付きなどがない比較的軽い汚れなら、食器用中性洗剤で十分落とせます。ふだんのお掃除におすすめです。
・重曹、セスキ炭酸ソーダ
オーブントースターの焦げ付きや油汚れは酸性の汚れです。これらの汚れには重曹やセスキ炭酸ソーダなどアルカリ性のクリーナーが効果的です。
重曹は、クレンザーのように研磨剤としての効果もあるため、焦げ付きなど固まった汚れを落とすのに有効。
セスキ炭酸ソーダは、重曹よりアルカリ濃度が高く、しつこい油汚れに効果的です。
・その他
油汚れには、みかんやレモンの皮に含まれる「リモネン」という成分も効果あり。なので、オレンジオイルなどリモネン成分を含んだお掃除シートなどを使うのもいいでしょう。
庫内に魚などの臭いなどが残っているときは、クエン酸が◎。酢やレモンに含まれるクエン酸には臭い消しや殺菌の働きがあるので、水に溶かしてスプレーを作り、庫内にふきかければ消臭に役立ちます。
ただし、クエン酸は酸性なので、水垢などのアルカリ性の汚れには効果的ですが、油汚れには効果的とは言えませんのでご注意を。
掃除の仕上げに、オーブントースターの外側をアルコールスプレーで除菌するのもいいでしょう。その際は、乾いた布にスプレーして拭きましょう。
【普段のお手入れ】簡単!オーブントースターの軽い汚れの掃除方法
では、軽い汚れの掃除方法から見ていきましょう。
《必要なもの》
食器用中性洗剤、スポンジ、布巾(キッチンペーパーでも)やメラミンスポンジ
《掃除の手順》
※安全のため、コンセントを抜き、いずれのパーツも十分に熱が冷めてから掃除を始めましょう。
1.受け皿や網は取り外してパンくずなどを取り除く。網が外せるか外せないかは機種によるので、無理に外さず必ず確認を。
2.受け皿や網の洗い方も簡単。スポンジを使って中性洗剤で洗えばOK。もし焦げ付きがあれば、歯ブラシなどでこすって落とす。
3.庫内は汚れが軽ければ、布巾やメラミンスポンジを濡らして絞り、こすって落とすだけでもOK。
落ちないときは、食器用中性洗剤をぬるま湯で薄め、布巾につけて固く絞り、庫内を拭く。水拭きをしてしっかりと洗剤を取り除き、乾拭きして乾かす。
4.ヒーター管も庫内と同様。ただし、繊細なパーツなので十分注意しながらお手入れをすること。
5.外側も布巾やメラミンスポンジを濡らして絞り、拭く。汚れがひどい時は、ぬるま湯に食器用中性洗剤をプラスしても。
6.外したパーツをよく乾かして元に戻し完了。
【汚れ防止対策をするのもおすすめ】
受け皿が汚れないように、あらかじめアルミホイルを敷いて汚れを予防する手もあります。こまめにアルミホイルを変える必要はありますが、受け皿にひどい汚れが付かないのがメリット。
アルミホイルはヒーター部分に触れないよう、しっかり受け皿に固定して使いましょう。
【頑固な汚れに!】オーブントースターのこびりついた汚れの掃除方法
茶色い固まった焦げ付きやこびりついた油汚れなど、中性洗剤では落ちないような汚れは、重曹やセスキ炭酸ソーダで掃除しましょう。汚れに応じて使い分けると効果アップ!
【重曹を使った掃除方法】
重曹は弱アルカリ性なので油汚れを落とすパワーはややセスキ炭酸ソーダには劣りますが、クレンザーのように研磨作用があるのが特徴。頑固な焦げ付き汚れを落とすのに使えます。なかなか落ちない焦げ付きには重曹を使うのがおすすめです。
《必要なもの》
重曹、水、容器、スポンジ、ヘラ、キッチンペーパーやメラミンスポンジ、食器用中性洗剤
《掃除の手順》
※安全のため、コンセントを抜き、いずれのパーツも十分に熱が冷めてから掃除を始めましょう。周りが汚れるのを防ぐため、オーブントースターの下に新聞紙などを敷くとよい。
1.受け皿や網など取り出せるパーツを取り出す。庫内に落ちているカスなどを取り除く。
2.重曹と水を2:1の割合で容器に入れ、混ぜて重曹ペーストを作る。
3.重曹ペーストをヘラなどで1の受け皿と網、さらにオーブントースターの扉のガラス窓に塗る。ラップをかぶせてパックし、1時間放置する。
4.庫内は、重曹ペーストを塗ると後で取り除くのが手間なので、重曹水で掃除を。
残っている重曹ペーストに水を追加し、重曹水を作る。重曹水は水100mlにつき重曹小さじ1杯が目安だが、このオーブントースター掃除では割合はざっくりでOK。
5.キッチンペーパーに4の重曹水を染み込ませ、軽く絞り、庫内の壁・天井・底・外せない網の場合は網にも貼る。そのまま1時間放置。
6.網や受け皿などは1時間後にラップを剥がし、浮き上がった焦げや汚れをスポンジなどでこすって落とし、食器用中性洗剤で洗う。落ちにくい場合は、歯ブラシやヘラでこすり落とす。
7.ガラス窓のラップを剥がし、重曹ペーストをキッチンペーパーで拭き取る。庫内に貼り付けていたキッチンペーパーも剥がし、庫内の汚れを拭き取る。落としきれない汚れはメラミンスポンジや歯ブラシでこすって落とす。
8.庫内の水分をしっかりふき取り、外したパーツを乾かして元に戻せば完了。
>>重曹を使った掃除法の参考記事はこちら
【セスキ炭酸ソーダを使った掃除方法】
セスキ炭酸ソーダは、重曹よりもアルカリ濃度が高く、しつこい汚れを落とすのに向いています。特にベタベタした油汚れが得意。セスキ炭酸ソーダは100均などでも手に入りますよ♪
《必要なもの》
セスキ炭酸ソーダ、水、スプレーボトル、スポンジ、キッチンペーパーやメラミンスポンジ
《掃除の手順》
※安全のため、コンセントを抜き、いずれのパーツも十分に熱が冷めてから掃除を始めましょう。周りが汚れるのを防ぐため、オーブントースターの下に新聞紙などを敷くとよい。
1.スプレーボトルに水500ml、セスキ炭酸ソーダ小さじ1杯を入れてよく溶かし、「セスキ水」を作る。
2.受け皿、網など取り出せるパーツは取り出し、20~30分セスキ水でつけ置きする。
3.庫内の内側、扉のガラス窓部分、外側などに2のセスキ水を吹きかけ、キッチンペーパーをかぶせ、20~30分ほどパックする。
4.つけ置き後の受け皿や網は浮いてきた汚れをスポンジなどでこすって落とす(ゴム手袋をはめると手荒れ防止に)。落ちにくい焦げ付きは歯ブラシやヘラなどを使ってこすり落とす。
5.庫内のパック後、キッチンペーパーを外し、浮き出た汚れをキッチンペーパーでふき取る。落ちにくい汚れはメラミンスポンジでこすって落とす。ヒーター管も割らないよう注意しながら同様に掃除する。
6.庫内にセスキ水が残らないよう、水拭きをしたのち、乾いたキッチンペーパーなどで拭き取る。パーツが乾いたら元に戻す。
重曹とセスキ炭酸ソーダ、両方がおうちにある場合は、合わせワザで掃除するのも◎。受け皿や扉部分のひどい焦げ付きは重曹ペースト、庫内のベタベタ汚れはセスキ水、と使い分ければ掃除の効率もアップしそうです。
【注意!!】アルミ製にはアルカリ性の洗剤はNG!
オーブントースターはステンレス製やアルミ製などがありますが、アルミ製の場合、セスキ水や重曹、オキシクリーンといったアルカリ性のクリーナーは使えません。アルミを変色・腐食させる原因になってしまうためです。
アルミ製オーブントースターの場合は、中性洗剤やメラミンスポンジを使って掃除するようにしましょう。
食材カスはすぐ処分。油汚れや焦げ付きも落とし方を知れば怖くない!
いかがでしたか? 汚れの原因を知って、掃除方法や洗剤の使い方がわかれば、オーブントースターの汚れに向き合う勇気も湧いてきますよね!
中性洗剤、セスキ炭酸ソーダ、重曹など、まずはご家庭にあるものを使ってオーブントースター掃除をしてみてはいかがでしょうか。
まとめ/北浦芙三子
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