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レバーの食べ過ぎはNG?脱毛や腹痛の原因になるって本当?

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レバーの食べ過ぎはNG?脱毛や腹痛の原因になるって本当?

レバニラにレバ串、パテなど…。独特の風味がくせになるレバー。
鉄分やビタミンたっぷりで、女性にうれしい栄養分が豊富だから、積極的に食べたいな!と思っている人も多いのではないでしょうか。
でも、実はレバーの食べ過ぎは注意が必要! 体に悪い影響を引き起こしてしまうこともあるのだとか。
そんなレバーについて、食べると体に「よいこと」と「悪いこと」をふまえ、ちょうどいい摂取量や摂取頻度などについて考えてみましょう!

レバーの食べ過ぎはなぜ体に悪い?

レバーの栄養分と言えば鉄分が有名。でもビタミンAもかなり豊富で、他の食材と比べてびっくりするほど多く含んでいます。そのビタミンAの摂り方が今回はポイント!
ビタミンAは体に必要な栄養素ですが、肝臓に蓄積されるという特徴を持ちます。
なので、たくさん摂り過ぎてしまうと「ビタミンA過剰症」になるリスクがあるのです。
(※「ビタミンA過剰症」の症状は下方の「レバーを食べすぎたときの症状は?」で詳しく紹介しています)

そのため、厚生労働省などがビタミンAの1日の上限量を示しているのですが、鶏レバーの場合、串焼きを1本(お店にもよりますが、だいたい30g程度)ほど食べただけで上限量オーバーになってしまうことも。だから、レバーの食べ過ぎには注意が必要なのです。

レバーはどれぐらいの量なら食べていい?

では、レバーを食べるとしたら、1日にどれくらいの量ならよいのでしょうか。
レバーに含まれるビタミンAは主に「レチノール」という成分ですが、その含有量をもとに考えてみましょう!

★ビタミンA耐用上限量   

18歳以上(男女とも)…1日2700㎍

※厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)より
※1µg(マイクログラム)は100万分の1グラム、1mg(ミリグラム)は1,000分の1グラム

★レチノール含有量

鶏レバー…100gで14000㎍

豚レバー…100gで13000㎍

牛レバー…100gで1100㎍

※文部科学省「食品成分データベース」より

これを見ると、牛レバーなら200g食べてもセーフですが、鶏レバーなら20gほど食べただけで上限超え!ということに。なかなか厳しいものがありますね…。

実際には、食べ過ぎたり、サプリメントと併用したりするのではなければ、1日くらい上限を超えても健康障害は起きないだろう、と言われています。
ちなみに、ニンジンなど野菜に含まれる「β-カロテン」は、体内でビタミンAに変換される栄養素。
しかも、ビタミンAの不足分だけ変換され、不要な分はそのまま蓄積されるか排泄されます。

毎日食べても、過剰摂取の心配をする必要はないので、ビタミンAは野菜で摂るのもよいかもしれませんね♪

レバーを食べすぎたときの症状は?

レバーの食べ過ぎなどで「ビタミンA過剰症」になると、どんな症状が起こるのでしょうか。急性と慢性があり、それぞれの症状は次のとおりです。

◎急性ビタミンA過剰症

腹痛や悪心、めまい、嘔吐、吐き気、過敏症などが出現。そのあとに全身の皮膚の表層がはげ落ちる症状が!

◎慢性ビタミンA過剰症

体のあちこちで関節や骨の痛み、皮膚乾燥が出現。ほかに食欲不振、体重減少、肝脾腫、脳圧亢進による頭痛やうっ血乳頭など。脱毛症状が出て、薄毛になることも!

レバーの種類によって摂取量や栄養が異なる

レバーには鳥・豚・牛の3種類がありますよね。特徴や栄養素がちょっと違うので、ポイントを見比べてみましょう♪

◎特徴

いずれも栄養満点なのですが、含まれる量や種類などに違いがあります。

ざっくり特徴を挙げるなら、3種類のレバーのなかで一番ローカロリーなのは鶏レバー。
肌を健康に保ったり疲れを改善したりしたいときにおすすめなのは豚レバー。
最も味がよくて食べやすいのは牛レバー
と言われています。

◎栄養素

いずれもビタミンA、B、鉄分、葉酸などの栄養分が豊富ですが、鶏・豚・牛によって含有量は様々。
例えば、「鉄分」はとくに多いのが豚レバーと鶏レバー。
ただし、鉄分とともに、貧血の改善に効果が期待できる「ビタミンB12」の含有量は、牛レバーが最多で豚レバーの2倍以上です。
糖質を体内でエネルギーに変えるのを助けてくれる栄養素「ビタミンB1」は多いのが鶏レバー。
皮膚や粘膜をヘルシーに保つのを助ける「ビタミンB2」の含有量の多さは、豚レバーが1番で、牛レバー、鶏レバーの順です。
女性にうれしい栄養素である「葉酸」は、鶏レバーが100gで1300㎍と1番豊富。とは言え、牛レバーでも100gで1000㎍、豚レバー100gで810㎍とたっぷり含まれていますよ♪

以下、成分ごとに含有量が最も高いレバーのまとめ

「鉄分」が豊富…豚レバーと鶏レバー

「ビタミンB12」が豊富… 牛レバー

「ビタミンB1」が豊富… 鶏レバー

「ビタミンB2」が豊富… 豚レバー

「葉酸」が豊富… 鶏レバー

レバーを食べるメリットは?

レバーは「栄養の宝庫」と呼ばれる食材なだけあって、食べ過ぎない限り、体によいことがいっぱいです!

中でも、最もよく言われるのは貧血対策として鉄分を多く含むレバーの摂取。
鉄の所要量は成人で1日10mgが目安ですが、豚レバーなら100gで13mg、鶏レバーなら100gで9mgをまかなえます。しかも、鉄分には体への吸収率が高い「ヘム鉄」と、比較的低い「非ヘム鉄」がありますが、レバーに含まれるのはヘム鉄。レバーが貧血対策食材として推奨されるのは、ここに理由があるのですね!

また、ビタミンAについては、肌や粘膜を健康に保ち、免疫力を高めるなどの働きがあります。
レバーに含まれるビタミンAは、野菜に含まれるβ-カロテンに比べると体内で素早く働いてくれるので、即効性があるのも◎。

脂溶性ビタミンなので、油分と一緒に調理すると、より吸収しやすくなりますよ♪

ほかにも、肌や髪、爪などをヘルシーで美しく保つ役割を持つタンパク質が豊富。疲労回復効果も期待できるので、「疲れた~」という日にも、レバーを食べるとよいですね。

レバーはどれぐらいの頻度で食べるべき?

そんなメリットいっぱいのレバーですが、これまでお話ししてきたように、食べ過ぎは禁物。
ビタミンAの摂取上限を考えると、レバーを毎日食べるのでは食べ過ぎです。
では、どのくらいの頻度で食べるのがよいのでしょう?

目安としては、だいたい週1回程度がよいと言われています。

ただし、ビタミンAが含まれるサプリメントを服用する場合は、さらに頻度を減らすのがおすすめ。また、英国食品基準庁(FSA)による注意喚起では、妊娠中や妊娠を希望しているときには、レバーやレバー製品を食べないよう提言されています。くれぐれも食べ過ぎないように注意が必要ですね。

まとめ

パテやサンドイッチから焼き鳥まで、和・洋・中の料理に活躍するレバー。
味わい深くて栄養満点だけど、食べ過ぎだけはちょっと注意したいところ。
食べる頻度などに気を付けながら、これからもじょうずにレバーと付き合っていきましょう。

参考:文部科学省「食品成分データベース」(https://fooddb.mext.go.jp/)

文/北浦芙三子

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