新そばや年越しそばなど、秋から冬にかけて美味しいそばへの関心が高まる季節ですね。お店では打ちたて、ゆでたてのコシがあるそばを食べられますが、家ではどうしても手軽な乾麺になりがち。でも乾麺でおそば屋さんの味を出すのは難しいものです。
そこで今回は、おそば屋さんに聞いた家庭での乾麺の美味しいゆで方を、つゆのアレンジレシピ、ネットで買える絶品お取り寄せそばなどを紹介します。
劇的にウマくなる!乾麺のゆで方
安価に買える乾麺ですが、生麺に比べて風味や食感が劣る…というイメージがあるのでは?
そこで、特別な器具や技術がなくても、乾麺を最高に美味しくゆでる方法をお伝えします。
①乾麺はゆでる前に水に浸す
乾麺を5〜10分程度水に浸し、芯が残らないように柔らかくしておきます。
②鍋はなるべく大きいものを
本来なら水が3ℓほど入る大きい鍋が良いのですが、家庭ではなかなか手に入らないので、できる限り大きい鍋を使ってください。麺を泳がせ、湯を対流させるようにゆでることがポイントです。
③オイルを入れてゆでる!
ゆでる時に大さじ1程度のサラダ油を入れます。そうすることで麺にツヤも出て、そばのテンプン質が油と結合して喉越しが良くなります。
④ゆで時間は短めに
乾麺を先に水に浸したことで火が通りやすくなっているので、既定のゆで時間の半分とまではいかなくてもやや短めの時間でゆでましょう。
味見してみて、好みのゆで加減になったらお湯から上げてください。
⑤すぐに水で洗い、氷水で締める
ぬめりを取るように流水で洗い、氷水でしっかり冷やしましょう。これでツヤツヤとコシがある絶品そばの出来上がり!
この方法、本当に驚くほど美味しくゆで上がるので、是非トライしてみてください!
まさかの「オイスターソース」で激ウマめんつゆ
せっかく麺が美味しくゆで上がったのだから、つゆにもこだわりたいものですね。
いつものつゆにちょっと変化を加えたいという場合には、オイスターソースをプラス。これだけで、コクと深みがアップした味わいのつゆに変身しますよ!
【材料】
水:400cc
しょうゆ:100cc
みりん:100cc
オイスターソース:100cc
昆布(あれば):10cm程度
鰹節:適量
鍋にしょうゆ、みりん、オイスターソースを入れ、火にかけて沸騰させます。水・昆布を加えて再び沸騰したら鰹節を加え、弱火で2~3分加熱し火を止めます。粗熱が取れたら網などで濾して出来上がり。
希釈なしでそのまま使え、ほんのりカキ風味が広がります。
〇〇でめんつゆをアレンジ!
①豆乳を加えて「クリーミーそばつゆ」
濃いめのつゆを豆乳(無調整)で割ると、まろやかになって子供も喜ぶ味になります。
②トマトジュースで意外な美味しさに
思いのほか美味しいのがトマトジュース。程よい酸味が加わります。
③ラー油をたらして!
簡単でオススメなのが、つゆにラー油を入れるだけの「ラーつゆ」。辛みとコクが加わって意外な味わいに変化します。
このラーつゆのために作られた、本気の(?)ラー油があります。それは新潟県小千谷市の「へぎそば」で有名な『わたや』が作っている「みどりのラー油」。
小千谷で古くから栽培されている独特のトウガラシ「かぐら南蛮」を使ったラー油で、珍しい緑色です。かぐら南蛮特有の爽やかですっきりとした辛さが特徴で、ソフトな辛さがじんわりと少し遅れて舌に広がり、そばの風味をグンと引き立てます。
ちなみに「へぎそば」とは魚沼地方発祥の「フノリ」が入ったそばのこと。伝統産業の麻織物の糸を紡ぐ際に使われていたフノリをそばのつなぎに使い、ヘギといわれる器に盛り付けた切りそばです。
へぎそば、みどりのラー油ともにネットで買えるのでどうぞ。
★わたや(http://www2.enekoshop.jp/shop/wataya)
【お取り寄せ①】小菅亭の「−35℃急速冷凍そば」
家でお店の味を再現したい!という人にはお取り寄せがオススメ。
今、そば好きの間で話題になっているのが長野県『小菅亭』の生そば。善光寺門前で明治28年から営業する老舗のそば屋さんで、ここでは−35℃で急速冷凍した「信州産冷凍生そば」をネット通販しています。
上質な長野県産そば粉を使ったコシのある香り高いそばを、打ってすぐに冷凍。届いたら冷凍のままゆでるだけで、お店そのままのみずみずしい艶やかなそばの食感とコシが楽しめます。
つゆも利尻昆布と土佐の鰹節をふんだんに使い、やや辛口で、そばと調和のとれた味に仕上げてあります。乾麺ではありませんが、冷凍保存できるのでいつでも食べたい時に打ちたての味が楽しめます。年越しそばにぜひ!
★小菅亭(http://www.kosugetei.com)
【お取り寄せ②】霧しなの「鴨だし」せいろそばとつけそば
家でなかなか食べられない鴨せいろ。長野県『霧しな』では、そんな鴨せいろを通販でお取り寄せ可能にしました。
そばは、信州木曾御嶽山麓水系の水を使用し、甘皮も挽きぐるみにしたそば粉で仕上げ、細くてシャッキリとした食感が特徴です。乾麺のせいろ(写真左)と、半生のつけそば(写真右)があります。
★霧しな(http://www.kirishina.jp)
◎つゆにこだわりアリ
写真は調理例ですが、「鴨だしせいろ」のつゆはまさにこの鴨せいろを再現した味わい。鰹節、さば節、利尻昆布で丹念にとったダシに、鴨のまろやかな旨みを加えた濃厚な味です。ほのかに香るネギの風味が食欲をそそります。
さらに鴨の脂は低温でも固まりにくいので、冷めても美味しくいただけるのが嬉しいですね。
【お取り寄せ③】日穀製粉の「おそばのパスタ」
『日穀製粉』では、ちょっと変わったそばを作っています。その名も「おそばのパスタ タリアテッレ」。長野県産の粗挽きそば粉と小麦粉、デュラム粉で作ったパスタ風そばです。
なんと本場イタリアから直輸入したパスタマシンで製造し、幅広のタリアテッレに仕上げた本格派。もっちりした麺なのに噛むほどにそばの香りが強くなる、新しい食感のパスタに仕上がっています。
★日穀製粉(http://www.nikkoku-shop.net)
◎そばパスタを使ってアレンジ
そばパスタは、写真の「彩り野菜のそばパスタちゃんちゃん焼風」や「冷製なめ茸おろしパスタ」など、洋にも和にもアレンジでき、新たな麺業界のホープとなりそうです。
詳しいレシピが日穀製粉のホームページに載っているので参考にしてみてください。
◎そばパスタには「ペンネ」バージョンも!
使い勝手の良いペンネもあります。メーカーおすすめの食べ方は、酒粕、味噌、ライスミルクを加えたグラタンです。好きな具材とともに、そばの香りも楽しめます。
まとめ
おそば屋さんから聞いた麺の美味しいゆで方を、筆者が実際に試してみたところ、驚くほどツヤとコシが増し、喉越しがアップしました。好みの硬さもあるので自分なりに色々試してみると良いと思います。
またトマトや豆乳つけ汁は、だまされたと思ってトライしてみてください。全部飲み干したくなりますよ(笑)。取り寄せそばも地域によってさまざまな郷土性があるので、食べ比べしてみるのもおススメです。
写真提供 わたや、小菅亭、霧しな、日穀製粉
タウン誌、レシピ本編集記者。全国の珍しい調味料や麺類研究中。
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