目次
「建築費を抑える」5つのPoint
【Point 1】建物をコンパクトにする
建築費を抑える1番のポイントは、当然ながら建物のサイズをコンパクトに計画することです。ほしい広さ、ほしい部屋の数をつけ足していき、廊下でつないでいくと、どうしても大きな家になりがちですが、じつは動線計画や収納計画に工夫することで、スペースは小さくても居心地のいい家をつくることは可能。
コンパクトな家では廊下をつくらないというのも重要です。廊下にあてるスペースが少ないと、その分、居室に使える面積が大きくなります。目線の抜けなど、視覚的、感覚的に広く感じるアイディアも活用し、コンパクトでものびのび過ごせる居住空間をめざしましょう。
家をコンパクトに計画することで敷地に余白が生まれ、庭を設けられるメリットも。
【Point 2】建物の形をシンプルにする
建物の形はシンプルなほうが建築費を抑えられます。
たとえば、30坪で計画する場合、1階を20坪、2階を10坪にすると基礎と屋根の大きさは20坪分必要になりますが、1階2階とも15坪の総2階なら基礎と屋根の大きさは15坪ですみます。また、凹凸の少ないプランなら壁面積も少なく、屋根の形もシンプルにできるので、材料費や手間、工期が抑えられます。
1階と2階の床面積が同じ「総2階建て」は、建築費が抑えられます。
【Point 3】建物の仕様にメリハリを
建物の仕様は、費用をかけるこだわり部分と費用をかけないところを考えて計画しましょう。ひと口に仕様といっても、壁や床、窓、屋根、外壁、断熱材など、選ぶものは多岐にわたります。すべていいもの、好きなものを選んでしまうと、建築費は青天井。大切なところは費用をかけ、そうでもないところは思いきってコストダウンを。
たとえば、家の基礎体力となる構造や断熱性能は大切です。家族で過ごす時間が長いリビングやダイニングもこだわりたいところ。そういった場所は壁をしっくいにしたり、間接照明を使ったりしてお金をかけ、一方で、個室や寝室、トイレなどはコストを抑えてもいいかもしれません。
個室は、単価が安い節ありのフローリングにしてコストを抑えるという選択も。
【Point 4】住宅設備を見直す
キッチン、バス、洗面室、トイレなど住宅設備のショールームに行くと、新製品に目移りして、予算が上がりがち。でも、「基本性能がしっかりしていれば、よけいな機能は不要」と割りきることも必要。タンクレストイレは20万円近くしますが、基本性能だけのトイレなら4万〜5万円です。ただし、安すぎるのも要注意! 数年で壊れる製品もあるので、専門家に相談して選びましょう。
キッチンは、システムキッチンにオプションをつけ足すより、大工さんによる造作のほうがぐんと低価格ですむ場合もあります。
【Point 5】できることは自分でやる
家づくりはプロにしかできない仕事が大半ですが、初心者でもできることがあります。たとえば、家のまわりの砂利敷きなどは、ホームセンターで必要なものが手に入るので、素人でも施工できます。木材塗装も、無色の自然オイルなら比較的簡単。
また、照明器具や鏡、タオルかけなどのアクセサリーを施主支給するのも、コストダウンになります。家はいくつもの項目が積み重なって完成するので、1カ所数万円のコストダウンでも、10カ所あれば数十万円のコストダウン。ただし失敗やトラブルを避けるため、施主施工も施主支給も、設計者や施工会社と相談のうえ進めてください。
床は無着色のクリア塗装なら、むらが出にくく、初心者でもきれいに仕上がります。
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監修
トトモニ
2009年、設計士と現場監督がチームを組み、家づくりの会社を設立。モットーである「自然と、家族と、つくり手と、ともに造る」から「トトモニ」という会社名に。自然素材を生かした、共感から始まる家づくりをめざしています。
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