こんにちは!暮らしニスタ★主婦Starsのmidoriです。普段から料理に携わる仕事をしていますが、幼児食インストラクターの資格を持っていることもあり、親子料理教室の講師をしたり、親子で楽しめる野菜料理のレシピ開発をしたりもしています。
また、お子さんが野菜を食べてくれない、とお悩みの相談を受けることもしばしば。
そこで今回は、私が娘の苦手野菜を克服するために実際にやっている方法やおすすめのレシピをご紹介したいと思います。
お子さんの年齢などによっても変わってくると思いますが、少しでもお役に立てると嬉しいです。
野菜が苦手、にも原因はいろいろ
野菜嫌いといっても、特に小さいお子さんの場合は、食べ慣れていない野菜を出されて警戒して食べなかったり、以前食べた時に感じた「苦い」「まずい」といった記憶が残っていたり、ただ単に気分のムラだったりと色々な原因があります。
また、保育園や幼稚園の給食では野菜を食べるのに、家だと食べてくれないなど、家だとつい甘えが出てしまう場合もあります。
まずは野菜に興味をもってもらうことが大事
まず、食事は楽しいもの、ということを前提に、無理に苦手な野菜を食べさせようとせず、食べられたものを少し大げさなくらいに褒めてあげたり、ママやパパが「この野菜すごく美味しいね~」と積極的に食べてみせたりして、子どもに少しでも興味を持ってもらうことが大切です。
「どうせ食べないから」と諦めずに、切り方や調理法を変えながら繰り返し食卓に出して慣れさせましょう。
では、ここからは、アイデアとレシピをご紹介していきます!
克服アイデア①苦手野菜をポタージュにする
野菜を見ただけでも「イヤ!」と拒否反応を示すような小さなお子さんにはポタージュにするのがおすすめです。
ベースに玉ねぎをしっかりと炒めて甘みを出し、かぼちゃやさつまいもなどを加えて撹拌し、牛乳や豆乳で仕上げれば野菜が苦手なお子さんでも飲みやすいはず。
甘みのある野菜に慣れてきたら、ほうれん草やグリーンピース、ブロッコリーなど緑の野菜に挑戦するのもおすすめです。
↑グリンピースのポタージュスープ
この際、ベースに玉ねぎとじゃがいもを使うとトロッとした口当たりと優しい甘さがプラスされて食べやすくなります。
サラサラッと飲みたい時は牛乳や豆乳の量を増やしてくださいね。コーンポタージュやビシソワーズなど、季節によって冷やして飲むのもおすすめです。
今回、娘が普段食べ慣れていないカリフラワーを使ってポタージュを作ってみました。娘は警戒心が強いタイプで、食べ慣れていないものには手を付けないタイプ。
ブロッコリーに比べると食卓に登場する回数が少ないカリフラワーですが、淡白な見た目ながらビタミンCや食物繊維が豊富に含まれています。冬が旬の野菜ですし、クセがなく食べやすいので、この機会にぜひ試してみてくださいね。
「カリフラワーのポタージュ」
【材料】(2人分)
・カリフラワー…1/2個
・玉ねぎ…1/2個
・じゃがいも…1個
・バター…小さじ2
A水…200㎖
Aコンソメ(顆粒)…小さじ1
・牛乳(もしくは豆乳)…150~200㎖
【作り方】
1 カリフラワーは一口大に切る。じゃがいもは皮をむいて5ミリ程度の厚さに切る。玉ねぎは薄切りにする。鍋にバターを入れて中火で熱し、野菜を炒める。
2 1にAを加え、じゃがいもが柔らかくなるまで煮る。
3 2の粗熱が取れたら、ミキサーかブレンダーに掛けて滑らかになるまで撹拌する。
4 牛乳を加えてひと煮立ちしたら、塩コショウで味を整える。器に盛り付けて、お好みで乾燥パセリをふり、オリーブオイルを数滴回しかける。
娘はカリフラワーが入っているとは気付かず、「シチューみたい!」と言って喜んで食べてくれました。このスープだけでも玉ねぎ、じゃがいも、カリフラワーの三種類の野菜が摂取できるなんて嬉しいですね。優しい味わいなので、食欲がない時や風邪気味の時にも重宝する一品です。
克服アイデア②野菜でお菓子を作る
スイートポテトやかぼちゃプリンなど、野菜を使ったスイーツはすっかりおなじみですよね。
野菜のお菓子だと子どもも抵抗なく食べてくれるのではないでしょうか。お菓子を手作りすると砂糖の量を調整できますし、保存料などの添加物を使わずに済むのでおすすめです。
私は娘のおやつに、すりおろしたにんじんを加えたパンケーキやクッキーを良く作っていました。にんじんに豊富に含まれているカロテンは表皮の下にもっとも多くあるので、皮ごと使用するようにしましょう。
少し変わりダネとしては、マッシュした里芋をクッキー生地に練り込んだこともあります。里芋は食物繊維が豊富で、芋類の中ではもっとも低カロリーなのでヘルシーなおやつに仕上がりますよ。
↑里芋を使ったヘルシークッキー
今回はにんじんのマフィンをご紹介します。クリームチーズを加えることで子どもの成長期に欠かせないたんぱく質も補給できますよ。朝食やおやつにも重宝しますので、ぜひお試しくださいね。
「クリームチーズ入りにんじんマフィン」
【材料】(マフィンカップ6個分)
・ホットケーキミックス…150g
・にんじん…1/2本
・卵…1個
・砂糖(あればきび砂糖がおすすめ)…40~50g
・牛乳(もしくは豆乳)…100ml
・サラダ油…50ml
・クリームチーズ…約50g
【作り方】
1 オーブンを180℃で予熱を始める。にんじんはよく洗って皮ごとすりおろす。クリームチーズは1cm角に切る。
2 ボウルに卵を割り入れて泡だて器で溶きほぐし、砂糖を加えてすり混ぜる。
3 2に牛乳、サラダ油を加えて全体がなじむまで混ぜ合わせる。
4 3にホットケーキミックスとにんじんのすりおろしを加えてゴムベラなどで混ぜ合わせる。さらにクリームチーズを加えてさっくりと混ぜ合わせる
5 マフィンカップの6分目あたりまで4を流し入れ、180℃に予熱したオーブンで20~25分焼く。竹串を刺してみて何も付いてこなければ焼き上がり。
ほんのり甘いマフィンの中に、クリームチーズの塩気がアクセントになっています。オレンジ色の見た目も可愛いので子どもの興味をひきそうです。
克服アイデア③細かいみじん切りにするけど野菜の味は生かした料理に
苦手な野菜をなんとかして食べさせようと、頑張ってみじん切りにしたり、ペースト状にしたりと、日々苦労されている方も多いと思います。
それでも子どもの味覚は敏感なので、苦手な野菜に気付いてベーッとされることもあるのではないでしょうか。「せっかく苦労して作ったのに…」と悲しくなりますよね。
でもそれだけ子どもの味覚は敏感ということなのです。子どもの健全な味覚を育てるためにも、ケチャップやソースなどの濃いめの味付けで野菜の味を隠すよりは、野菜の味はなるべく活かして調理するのがおすすめです。
ここからは少し上級テクニックになりますが、年長さん~小学生低学年くらいのお子さんには、苦手な野菜をごまかして食べさせるよりも、苦手な野菜を認識したうえで食べたほうが、「苦手な野菜が食べられた!」「苦手だと思っていたけど食べてみたら美味しかった!」という自信につながります。
自信が付くと、「今度はこの野菜にも挑戦してみよう!」という意欲もわいてきます。
我が家の娘はピーマンとナスが苦手だったのですが、和風ガパオライスにしたらモリモリ食べてくれました。ピーマンとナスが入っていると分かりつつも「美味しいね!」との嬉しい感想も。
コーンなど子どもが好きな野菜も加えつつ、味噌やオイスターソースで子どもが好きな味付けにすることがポイントです。ただし、味付けが濃くなりすぎないように気を付けてくださいね。
「ピーマンとナスの和風ガパオライス」
【材料】(2人分)
・鶏ひき肉…200ℊ
・ピーマン…1個
・ナス…1本
・玉ねぎ…1/4個
・コーン…大さじ2
A砂糖…小さじ1
A味噌…大さじ1弱
A水…大さじ1
Bオイスターソース…大さじ1/2
B醤油…大さじ1/2
・卵…2個
・温かいご飯…茶碗2杯分
【作り方】
1 フライパンにサラダ油少々(分量外)をひいて中火で熱し、卵を割り入れて目玉焼きを作る。 一旦取り出しておく。
2 ピーマン、ナス、玉ねぎはそれぞれ1㎝角程度に切る。
3 フライパンにサラダ油少々(分量外)をひいて中火で熱し、鶏ひき肉を加えてポロポロになるまで炒める。Aを加えて水分を飛ばすようにして炒め合わせる。
4 2とコーンを加えて炒め、野菜がしんなりとしたらBを加える。全体がなじんだら火を止める。
5 器に温かいご飯を盛り、4をかけて目玉焼きをトッピングする。
この日はちょうど娘のお友達が遊びに来てくれたので、ランチにふたり仲良く食べてくれました。苦手な野菜もお友達と一緒だと食べられる、ということもありますよね。
克服アイデア④子どもと一緒に調理する
お子さんと一緒に料理をするのも良いですね。私はあえて娘の苦手なピーマンを使って一緒にピーマンピザを作ってみました。
作り方は簡単!ピーマンを半分に切って種を取り、内側にトマトケチャップを塗って、短冊切りのロースハム、コーンを適量のせ、ピザ用チーズをのせてトースターで焼き色がつくまで焼くだけ。
その工程で、娘にピーマンを切ってもらったり、具材をトッピングしてもらったりと、色々とお手伝いしてもらいました。
すると出来上がりをパクっと一口で食べて「美味しい!もっと食べたい!」と予想外の反応が。
「ピーマンの種ってこうやって取るんだね。焼くとあんまり苦くないね」などと、娘なりに新たな発見があったようです。自分で調理をすることが、野菜に興味を持つきっかけになりました。
ピーマンが苦手なお子さんは多いと思いますので、良かったら試してみてくださいね。
まとめ
いかがでしたか?幼児食インストラクターとして、我が家での経験も踏まえつつ、苦手な野菜を克服するアイデアをいくつかご紹介させていただきました。
他にも、ベランダ菜園や地域の農業体験などに参加して野菜がどのように作られているのか、野菜ができるまでどれだけ大変なのかを自分で感じることも大切なことです。自分が収穫した野菜だと、食べてみようかなと思うきっかけになります。
ぜひ、ご家族で楽しみながら、お子さんの苦手な野菜を克服するヒントにしていただけると嬉しいです。
写真・文/暮らしニスタ★主婦Stars midori
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