コーヒーリキュール「カルーア」をミルクで割った「カルーアミルク」。コーヒーの香りと癒しの甘さで愛される定番カクテルですが、この「カルーア」の誕生秘話や家での味わい方、またカルーアを使ったスイーツなどをまとめてみました。
カルーアについて知りたい!
・カルーアとは?
カルーアは、高品質なアラビカ種のコーヒー豆100%使用した、深くまろやかなコクと、やわらかな甘さで人気のコーヒーリキュールです。サトウキビの蒸留酒がベースで、アルコール度数は20%、700ml入りのボトルが1本1000円前後で手に入ります。
原料として使われる極上のコーヒー豆は、メキシコの高地・ベラクルス州で収穫されたアラビカ種。温暖な気候に恵まれた肥沃な丘陵地帯で育てられたアラビカ種のコーヒー豆は品質が高いことで知られており、サトウキビも同じくベラクルス州で育った最高品質のものと、こだわり抜いた材料から作られているスピリッツです。
このカルーアを支えているベラルクス州は、メキシコ湾沿いという場所柄、豊かな風土と変化に富んだ歴史を持つ街です。アフリカやスペインなどから移住してきた住民も多く、多国籍な文化を取り入れながら発展してきました。食文化が豊かなタバスコ州にも近く、グルメ度の高い地域の、質の高い原材料を使っていることも、長く人々に愛される理由のひとつです。
・カルーアの歴史
今も売られているカルーアのレシピが誕生したのは1936年ですが、その元になったリキュールはさ、かのぼること6年。1930年にメキシコのベラクルーズという街で生まれたのだそうです。アラビカ種の高品質のコーヒーを栽培していた農家の兄弟が、地元の企業家とともに、カルーアの元になるレシピを発明しました。
「カルーア(Kahlua)」は、アラビア語でコーヒーを表す俗語である“カフワ(Kahua)がその名前の由来となっています。ベラクルーズは移民も多く、様々な言葉が翔び交う街だったので、アラビア語での名付けもごく自然なことだったのでしょう。
ロゴにある黄と赤の色調と大胆な書体は、ベラクルス州の建築物からインスピレーションを得たもので、活気あふれるカルーアの地をイメージしているそうです。
兄弟のレシピは、化学者のモンタルヴォ・ララによって改良され、広く知られるようになりましたが、カルーアの人気が不動のものになったのはその後の第二次世界大戦が終わって数年後の1950年です。戦争の痛手から立ち直ってきた世界各国で人気のブランドとなり、多くの国で販売が開始されました。
その後はアメリカを中心に様々なカクテルにアレンジされ、人気をキープ。カルーアは世界じゅうのバーで広く親しまれています。
・カロリー
カルーアと牛乳の分量によってもだいぶ違いがありますが、1杯でおよそ180kcal程度です。アメリカで以前人気があった、牛乳ではなく生クリームで割るタイプのカルーアミルクの場合は、カロリーはもう少し多くなるはず。でもこれが濃厚でおいしく、ハマる人も多いそうなので、試してみる価値はあるかもしれませんね。
カルーアミルクの度数について知りたい!
アルコール度数はビールと同じくらいですが、これを低いと見るか高いと見るかはその人のお酒の強さによるところでしょう。牛乳の量を増やせばアルコール度数は低くなるので、お酒に弱い人にはおすすめです。ただ甘さやコーヒーの風味も薄くなるので、その辺はガムシロップや濃いめに作ったコーヒーなどを少々追加すると良いかもしれません。
参考にしたい分量とアルコール度数は、一般的なもの、強めのものでこの程度です。
A:一般的なカルーアミルク
カルーア30ml:牛乳120ml→5度前後
B:やや強めのカルーアミルクの分量
カルーア40ml:牛乳90ml→ 6度前後
コーヒーリキュールの原料・ベースについて知りたい!
現在いちばん売れているブランドはカルーアで、ベースはサトウキビの蒸留酒ですが、そのほかにもコーヒーリキュールの銘柄はたくさん。ブランドによってベースとなるお酒が違い、ウイスキーやブランデーなどを使ったものもあります。風味も色々なので、バーなど品揃えの豊富な場所で試してみるのも楽しいですね。
・人気の銘柄はこれ!
店頭で見ることはあまりないかもしれませんが、実はコーヒーリキュールはこんなにたくさん。銘柄によって作れるカクテルも違ってくるそうで、奥が深いですね。
アイリッシュ・ベルベット (Irish Velvet)
アルコール度数20%、アイリッシュ・ウィスキーがベースのコーヒーリキュールです。。
アイリッシュ・ウイスキーをベースとしたコーヒーリキュールには他にモカンボ・ウィスキー・コーヒー (Mokambo Whisky Coffee)アルコール度数32度、もあります。
カフェット (Caffeto)
アルコール度数28度、カルーアと同じくサトウキビを原料とする蒸留酒がベースです。コロンビア産のコーヒー豆を100%使い、コロンビアのボゴタ市で作られています。
エクリッセ (Eclisse)
イタリア生まれのコーヒーリキュールで、本格的なエスプレッソマシーンを使って深煎り豆から抽出した濃いエスプレッソを4割使用して造られた「エクリッセ・エスプレッソ」と、そのエスプレッソにミルクをたっぷり加えた状態で造られた「エクリッセ・カプチーノ」の2種類があります。アルコール度数は「エクリッセ・エスプレッソ」が21度・「エクリッセ・カプチーノ」が17度です。
ティア・マリア (Tia Maria)
アルコール度数が高く、26.5度。中性スピリッツをベースとしたリキュールです。使用されるコーヒー豆はブルーマウンテン。「カルーアミルク」に必ずカルーアが使われるように、「ジャマイカ・ジョー」というカクテルにはこの「ティア・マリア」が第一選択で使われます。
ボルス・コーヒー (Bols Coffee)
1575年オランダ生まれのリキュール「ボルス」シリーズに属する一製品として、製造されているコーヒーリキュールです。コロンビア産コーヒー豆を主に使用しており、アルコール度数は24度。「ボルス」には色々な種類のリキュールがありますが、ボトルはバーテンダーが注ぎやすいよう、細身のおしゃれなスタイルになっていることで有名です。
カルーアミルクの作り方が知りたい!
人気のカクテル、カルーアミルクの作り方はいたって簡単。カルーアと冷たいミルクを1対4の割合で混ぜるだけです。とはいえ、まずは基本のレシピ通りに作ってみて、自分流のアレンジをしていきましょう。
カルーアを使ったおすすめのアレンジドリンクもご紹介します。
基本のカルーアミルク
【材料】
カルーア…30ml
牛乳…120ml
氷…適量
【作り方】
1. 氷を入れたグラスに材料を注ぐ。
2. 軽くステアする。
カルーアのおいしさをシンプルに味わえる定番中の定番カクテル。カルーアを1本用意しておけば、自宅で手軽におうちバーが楽しめますね。
ホットシナモンカルーアミルク
【材料】
カルーア…マグカップの1/4
温めた牛乳…マグカップの3/4
シナモンスティック…1本
【作り方】
材料をグラスに注ぎ、シナモンスティックをそえる。
なかなか寝付けない夜のナイトキャップとしてもぴったり。シナモンの風味でカプチーノふうのほんのり甘いドリンクで、体が芯から温まります。
ビターカルーアミルク
【材料】
カルーア…30ml
牛乳…90ml
インスタントコーヒー…小さじ1
【作り方】
1. 氷を入れたグラスに材料を入れ、軽くステアする。
2. トッピングでインスタントコーヒーを振りかける。
全体に混ざる前に、振りかけたインスタントコーヒーが溶けるか溶けないかの微妙なところをスプーンですくって味わいながら、ほろ苦さと甘さを交互に味わうのが最高♡
カルーアのおすすめの割り方が知りたい!
カルーアミルクはもちろん牛乳ですが、その他におすすめの割り方がいくつかあります。
・カルーア+炭酸水
カルーア45mlに、適量の炭酸水を注ぐだけ。濃厚なカルーアが爽やかなロングカクテルに。
・カルーア+ウーロン茶
同様に、カルーア45mlに適量の烏龍茶を注ぎます。ウーロン茶がエスニック風味の個性的な味に変身。
・カルーア+コーラ
コーラの甘さがあるので、カルーアは控えめ30mlで作ってみてください。コーヒーとコーラ、意外と合うんです。
カルーアを使ったおすすめレシピ5選
コーヒーのリキュールということで、暮らしニスタでも、カルーアを使ったスイーツを作っているという投稿がいくつかありました。
簡単*本格的!ふわふわカプチーノ風コーヒーケーキ♪
【材料 (5個分)】
市販ロールケーキ…1袋(5カット)
☆カルーア(リキュール)・水…各小さじ2
★生クリーム…200cc
★砂糖…大さじ1杯半
★カルーア(リキュール)/インスタントコーヒー…各大さじ1
コーヒービートなど飾りのお菓子があれば…適宜
カルーアを染み込ませたロールケーキと混ぜ込んだホイップクリームがたまりません。コーヒー好きには最高のスイーツです♡
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自分にご褒美♪木苺のティラミス
【材料 (ココット6個から8個分くらい)】
マスカルポーネ…115g
グラニュー糖…60g
卵黄…1個
カルーア…5g
生クリーム…200g
木苺ピュレ…100g
水…35g
ガムシロップ…35g
キルシュ…10g
スポンジ…適量
ティラミスといえばコーヒー味のカルーアですよね。コク、甘さ、どこを食べてもカルーア風味です。
2016.06.05私の紹介するティラミスはゼラチンを使わないのでとっても口触りの良いなめらかなティラミスです(*^_^*)ケーキ屋さんのように、長時間常温で持ち運びできるものでは無く、持ち帰りが出来ないお家でしか味わえないティラミスにしてみ...続きを見る
ヘーゼルナッツ&チョコタルトのヘルシーレシピ
【材料(1本分)】
<タルト生地>
ヘーゼルナッツ…1カップ
オートミール…1カップ強
塩…小さじ1強
ココナッツオイルまたはバター…1/3カップ
メープルシロップまたははちみつ…小さじ2
<タルトの中身>
カカオチョコレート(65%)…100g
水…1/4カップ
豆腐(絹)…1/2個
メープルシロップ…大さじ1
カルーア(お好みで)…小さじ1~2
バニラ…小さじ1
ヘーゼルナッツ…適量
削ったチョコレート…適量
使うのはほんの少しなんですが、カルーアの存在感が大きい、大人味のタルトです!
2015.12.28バターや卵は使わずに、お豆腐やオートミールを使ったヘルシーなチョコタルトです♪続きを見る
フルーツ☆パンナコッタ ~手軽で簡単おいしいドルチェ♪
【材料 (パンナコッタ グラス4~5個分)】
牛乳…200cc
生クリーム…100cc
砂糖…30g
ゼラチン…3g
バニラエッセンス/バニラビーンズ(さや)…適量/さやは1/4
お好みのフルーツ…適量
お好みのソース…適量
カルーアで作ったソースをかけると、カルーアミルクふうのパンナコッタに♪
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持ち寄りパーティーにもピッタリ★混ぜて、重ねて、冷やすだけ!カステラで簡単ティラミス
【材料作りやすい分量】
マスカルポーネチーズ(雪印)…1パック
生クリーム…100g
砂糖…大2
お湯…大4
インスタントコーヒー…小3
付属のエスプレッソソース…1袋(14g)
ラム酒…小3〜(お好みで)
カステラ…160g~180g
ココアパウダー…適量
ラム酒をカルーアに替えて作ると、コーヒーの風味が際立ってさらにおいしく。
2016.08.08夏休み中のおやつ、毎日悩みますよね〜。我が家のティラミスは、小学生の息子でもできる、カステラ使った簡単レシピ。子供と午前中に作って、午後のおやつに♬続きを見る
コーヒーリキュールを家で作れる!?
梅酒のように、コーヒーリキュールも自分で作れるという情報も。好みの甘さの¥に調節ができ、季節を問わず作れるので、常備しておくと色々と使えそうですね。
【材 料(1Lビン用)】
コーヒー豆…50g
ホワイトリカー…900ml
白砂糖または黒砂糖(好みで)…50g
バニラビーンズ(好みで)…一本
【作り方】
1,コーヒー豆50gは、フライパンで1分ほど煎る。
2.ビンを熱湯消毒して乾燥させたものに、冷ました①のコーヒー豆を入れる。砂糖とバニラビーンズを入れる場合はこの段階で入れる。
3.②にホワイトリカー900mlを注ぐ。
4.ビンの蓋をしっかりと閉め、冷暗所に保存。1ヶ月くらいからが飲み頃です。
まとめ
コーヒー牛乳のお酒版という感じのカルーアミルク。飲みやすくて飽きない、定番化するのも頷けるカクテルですよね。カルーアはお菓子作りにも使い回しが効くので、家に1本、置いておいて損はないリキュールですね。
まとめ/伊波裕子
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