「ピーカンナッツってどんなナッツだっけ?」と思う人、案外多いのでは?くるみを細長くしたような形で、くるみよりもクセのない味わいが特徴ですが、きちんと知っている人は少ないかも。
そのまま食べてもアレンジしてもおいしくて、栄養価も高いこのナッツ。くわしく調べてみました!
ピーカンナッツとは?
ピーカンナッツは北米が原産のペカン(pecan)の木になる木の実です。
くるみ科の樹木なので、実がくるみそっくりなのも納得ですが、よく見れば、くるみよりも細長く、身がしまっている感じです。
ピーカンナッツは脂肪分が多いため、バターのようだというところから、バターの木と呼ばれることもあります。
どんな特徴があるの?
ピーカンナッツはくるみとよく似ているので、より馴染みのあるくるみと比較しながらピーカンナッツの特徴を説明します。
まず脂質の量。くるみとピーカンナッツは、どちらも脂質の中でも体に良い「不飽和脂肪酸」を含むナッツですが、その量に違いがあります。くるみに比べ、ピーカンナッツの方がたくさんの不飽和脂肪酸を含んでいることが知られています。
100gあたりで比べてみると、ピーカンナッツには「一価不飽和脂肪酸」がくるみの3倍以上。アンチエイジングに効果が期待される不飽和脂肪酸がこれだけ多いのは嬉しいですね。
栄養価やカロリーは?
ピーカンナッツはナッツ類の中でも脂肪分が多いことで有名です。全体の約7割が脂質というだけあって高カロリーなのですが、それ以上に健康効果の期待できる栄養成分がぎっしり。どんなものが含まれるのか、見てみましょう。
・栄養価について
ピーカンナッツの成分で注目されているのが、抗酸化作用やアンチエイジング効果の期待される、不飽和脂肪酸です。先ほども述べましたが、くるみの約3倍も含まれています。
ほかに、脂溶性ビタミンの一つビタミンEを含有。ビタミンEとして効果を発揮する成分にはいくつか種類があるのですが、このうちいちばん強く作用する「α(アルファ)-トコフェロール」を含み、血液中のLDLコレステロールの酸化を防ぎ、動脈硬化など、生活習慣病や老化を防ぐ役割を果たします。
また、同じくビタミンEとして作用する「γ(ガンマ)-トコフェロール」も豊富。単体でサプリも販売されているγ-トコフェロールは、植物由来の天然成分で、体内の水分量を適切に保ってくれるもの。むくみ改善などにも効果があります。
・カロリーについて
重さの約7割が脂質、タンパク質と糖質が約1割ずつというピーカンナッツ。糖質が少ないので低炭水化物ダイエットには向いていますが、高カロリーなので、食べ過ぎれば体重増加の原因に。
カロリーは、生の状態でも100gあたり660kcal、ローストしたものは750kcal程度になるようです。砂糖でコーティングしたり、はちみつがけになっているものもおよそ700~800kcal程度でしょう。
ただ、ピーカンナッツを一度に100gも食べる人はいませんね。ピーカンナッツの適正摂取量は、1日に20gほどですので、実の大きさにもよりますが、5、6個から、小さい物でも10粒前後。この程度の量なら、カロリーで言うと、生のもので約130kcal、ローストしたものでも150kcal程度ということになります。
くるみとの違いは何?
形は似ていますが、くるみとピーカンナッツには色々な違いがあります。
北米原産のピーカンナッツに対して、くるみはヨーロッパ南西部が原産地なのがまず大きな違いです。
そして殻にも違いがあります。くるみの殻は素手で割ることが難しく、くるみ割り器などが必要ですね。一方でピーカンナッツはの皮は薄く、まるで落花生のように、簡単に素手で割ることができるのです。
少し力を入れて指で押せば、気持ちよくパリッと殻が弾けます。食べやすさに関しては、ピーカンナッツに軍配が上がりますね。
また、くるみはかみしめると濃厚なまろやかさを感じますが、その中に苦味や渋みもありますね。この苦味は好き嫌いの分かれるところでしょう。
ピーカンナッツにはこういった苦味や渋みが少ないので、子どもも喜んで食べます。クセのないピーカンナッツの味は、お菓子やサラダのドレッシングなどにもアレンジしやすいのではないでしょうか。
どこで購入できる?
スーパーフードとしても有名なピーカンナッツは、日本でももう手に入りにくい物ではありません。といっても、一般のスーパーなどではミックスナッツとして売られているものが多いので、ピーカンナッツ単体では、輸入食品店や通販サイトなどのほうが手に入りやすいかもしれません。
暮らしニスタ・よんぴよママさんの投稿で見ると、
カークランド アンソルティッド ミックスナッツ/コストコ
コストコのこの大瓶シリーズは、ピーカンナッツも入ったこのミックスナッツタイプや、ピーカンナッツ単体のものもあります。容量なんと1.3kgとたっぷりサイズなので、家族みんなでピーカンナッツを食べるというお宅にぴったりです。
2017.07.20無塩のナッツって物足りないような?と思ったらこれを食べてみて!塩分を気にせず美味しく健康的に食べるためにおススメのナッツです♪続きを見る
ピーカンナッツを使ったアレンジレシピを紹介
ピーカンナッツをおいしく食べられるスイーツやサラダ、北米原産ということで、アメリカンなレシピがたくさんあります。その中から、日本でも簡単に作れそうな3品をご紹介します。
アメリカンキッズはみんな大好き♪ピーカンパイ
【材料(20cm前後のタルト型1枚分)】
市販のパイシート…1枚
ブラウンシュガー…180g
バター…大さじ2
ピーカンナッツ…丸のまま10粒
くだいたピーカンナッツ…1/2カップ
卵…2個~3個
メープルシロップ…1/2カップ
塩…小さじ1/2
【作り方】
1. パイ生地をタルト型に敷き、フォークで刺して所々に穴を開け、重石をして、余熱をした190度のオーブンで25~30分焼く。
2. ボールにブラウンシュガーと溶かしたバターを入れてよく混ぜ、卵、メープルシロップ、塩を加える。
3. ②を湯煎にかけ、混ぜながら55度になるまで温める。
4. ③に刻んだピーカンナッツを加えて混ぜ、①のパイ生地に流し入れる。
5. ④に丸のままのピーカンナッツと、刻んだナッツでデコレーションし、150度に余熱したオーブンで50分焼く。
6. 串などを刺して、何もついてこなければ焼き上がり。
アメリカではアップルパイ、パンプキンパイについで有名なお母さんの味だそうですが、日本ではあまりなじみがないですよね。ピーカンナッツのコクが引き立つナッツが主役のパイ。一度作ってみませんか。
香ばしさがたまらない♪ピーカンナッツクッキー
【材料(約30枚分)】
薄力粉…220g
バター…100g
さとう…60g
卵…1個
ベーキングパウダー…小さじ1/2
ピーカンナッツ…200g
【作り方】
1. ボウルに、室温に戻しておいたバターを入れ、クリーム状になるまで混ぜる。
2. ①にさとうを3回に分けて入れる。そのつどよく混ぜ、泡立て器で白っぽくなるまで混ぜる。
3. ②に溶いた卵を少しずつ入れて混ぜる。
4. ③にふるった粉とベーキングパウダーを加え、切るように混ぜる。記事がまとまってきたら、刻んだピーカンナッツをざっくりと混ぜる。
5. ④をラップで包んで30分冷蔵庫で寝かせ、取り出して、円形に成形する。
6. 160度に余熱したオーブンで20~30分ほど焼く。
サクサクのクッキーにピーカンナッツの香ばしさがたまりません。ナッツの量や、刻むサイズは好みで増減してください!やや大きめにくだいたピーカンナッツ入りも、歯ごたえがあっておいしいです。
栄養たっぷり!ピーカンナッツサラダ
【材料(作りやすい分量)】
レタス、かぼちゃ、ザクロ、乾燥クランベリー、ピーカンナッツ…各適宜
☆ドレッシング
マヨネーズ、プレーンヨーグルト…各適量
塩、こしょう、レモン汁…好みで
【作り方】
1. レタスは一口大にちぎる。かぼちゃはダイス状に切ったあと、電子レンジで加熱するか、油(分量外)をひいたフライパンで焼いて火を通す。
2. ①とその他の材料を合わせて皿に盛り、ドレッシングを添える。
アメリカで感謝祭の頃によく食べる秋のサラダ。かぼちゃとピーカンナッツの相性も抜群です。また、ピーカンナッツにはマヨネーズのドレッシングが定番だそうで、たっぷりとかけて味わってください。
まとめ
低糖質ダイエットでは、小腹がすいたらナッツが定番だそうです。栄養たっぷりのピーカンナッツは腹持ちも良く、クセのない味でどんな飲み物とも合うので、常備しておくと良さそうですね。
文/伊波裕子
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