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コラム

冷凍食品の賞味期限はいつまで?書いてない場合は?

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冷凍食品の賞味期限はいつまで?書いてない場合は?

カット野菜に揚げ物、本格パスタ、お弁当用のカップ入りのお惣菜まで、ますます多彩になっている冷凍食品。
冷凍庫に常備しておくと何かと便利な食品ですが、一体いつまで保存できるのか気になるところです。

なかには、「冷凍食品の賞味期限をチェックしたら書いていなかった!」という経験をしたことがある人もいるのではないでしょうか。

ここでは、そんな 冷凍食品の賞味期限にまつわる疑問を解決できる情報を集めてみました!

冷凍食品の賞味期限はいつまで?

自分でフリージングした食品とは違って、市販されている冷凍食品なら、いつまでも冷凍庫で保存できるような気がしませんか? 
でも、これは誤解。
冷凍食品にもちゃんと賞味期限があるのです。
冷凍食品のパッケージをチェックしてみると、裏面の端などどこかに賞味期限がしっかりと表示されているはずです。

そもそも、冷凍食品の賞味期限は誰が決めるのでしょうか。
実は、その製品の責任を負う製造者がそれぞれ設定しています。
ですから、例えば同じようなコロッケであっても、メーカーや商品によって賞味期限に差が出ることがあります。

基本的には、マイナス18℃以下で保存し続ければ、細菌の繁殖や酸化を抑えられるので、長期間の保存が可能

1年冷凍しても品質が変わりにくいので、冷凍食品の賞味期限は製造から1年とされることが多いようです。

さらに一般社団法人日本冷凍食品協会などの機関が、参考資料として品目ごとの消費期限の目安を次のように例示しています。

 

日本冷凍食品協会が例示する冷凍食品の賞味期限(参考資料)

魚フライ…12~18ヵ月

コロッケ…8~12ヵ月

油調理済コロッケ…12~18ヵ月

ハンバーグ…10~12ヵ月

しゅうまい、春巻…10~12ヵ月

米飯類…12~15ヵ月

うどん…10~12ヵ月

グラタン…15~18ヵ月

中華丼の具…15~18ヵ月

 

※次のものは、国際冷凍協会による調査結果より日本冷凍食品協会が作成した賞味期限の例示

牛肉(生)…12ヵ月

ラム肉(生)…9ヵ月

豚肉(生)…6ヵ月

鶏肉(生)…12ヵ月

多脂肪魚(生)…4ヵ月

少脂肪魚(生)…8ヵ月

ヒラメ・カレイの類(生)…10ヵ月

イセエビの類・カニ(生)…6ヵ月

エビ(生)…6ヵ月

真空包装したエビ(生)…12ヵ月

二枚貝・カキ(生)…4ヵ月

家庭に持ち帰ったら賞味期限が変わる?!

ここで気を付けたいのは、商品パッケージに表示されたこうした賞味期限は、商品が未開封のままマイナス18℃以下に保たれていた場合の話ということ
家庭の冷凍庫は扉をよく開け閉めするので、いつもマイナス18℃以下をキープすることは難しく、冷凍食品の乾燥や油の酸化などが進んで味が落ちてしまうのです。

ですから、家庭の冷凍庫で保存するなら未開封で購入後2~3ヵ月、
とくに冷凍庫のドアポケットで保存するならさらに短い1~2ヵ月を目安とするのがおすすめです。

賞味期限が書かれてない場合は?

もうひとつ気になるのは、「冷凍食品には賞味期限が書かれていないものがあるよね?」という疑問

これは冷凍食品の定義に関係があります。
冷凍して販売されている食べものであっても、「冷凍食品」と表示できるものとできないものがあるのです。
では、詳しく見ていきましょう!

冷凍食品とは

冷凍・冷蔵業の許可を得て作られているのが冷凍食品です。
具体的には、次の4つの条件をクリアしたものだけが「冷凍食品」とパッケージに表示することができるようになっているのです。

・前処理をしている
…あとは油で揚げるだけで魚フライになる、など利用しやすいように前処理がなされているか。

・急速冷凍している
…ごく低温で急速冷凍して作られているか。

・適切に包装している
…移動中の崩れを防いだり、必要な情報を表示したりした適切な包装になっているか。

・品温をマイナス18℃以下で保管している
…食品の温度を生産・貯蔵・輸送・配送・販売の各段階を通じてずっとマイナス18℃以下に保っているか。

冷凍食品ではない、「冷凍で売られている食品」とは

冷凍されて売られているけれど、「冷凍食品」とは呼べないものもあります。
例えば、アイスクリーム。

アイスクリームは凍らせたものをそのまま食べる食品です。
溶けると状態が変化して見た目にもわかるため、賞味期限は表示しなくてよいことになっているそうなのです。

ほかにも冷凍食品とは違うもので、「冷凍流通品」と呼ばれるものがあります
例えば、魚の切り身をそのまま凍結させたものなど
先ほどの4つの条件に沿って製造されているものではないので、「冷凍食品」とは表示できません。
この冷凍流通品は賞味期限が書かれていないこともあるのです。

ちなみに冷凍食品のほうは解凍、調理することを前提に、保存のために食品を冷凍したもの。
比較的長く保存しやすいので、パッケージに賞味期限の表示が義務付けられています

賞味期限切れの冷凍食品は食べられる?

ところで、もし冷凍食品の賞味期限が切れてしまったら…。捨てるのはもったいない気がしますが、食べても大丈夫なのでしょうか。
これについても考えてみましょう。

食品の代表的な期限表示には、「賞味期限」と「消費期限」がありますよね。
消費期限は、「定められた方法で保存すれば、この期限までは品質の劣化によって安全性を欠くことはないですよ~」という期限のこと。
一方、賞味期限とは「定められた方法でちゃんと保存すれば、この期間までおいしく食べられます!」という期限です。

そして、冷凍食品に表示されるのは後者の「賞味期限」のほうなのです。

消費期限であれば、過ぎれば食べるのは避ける必要がありますよね。
でも、賞味期限なら、どうでしょうか。食べるかどうかは迷うところですよね。

売り場であれば、賞味期限が切れた冷凍食品は撤去して廃棄されるのが一般的。
食の安全性について、最近では消費者の目が厳しくなっているからです。
冷凍食品の大手メーカーの公式サイトなどでも、賞味期限切れの商品は味や風味が落ちるので、食べることは推奨されていません。

ただし、消費者庁のホームページなどでは、賞味期限の食品については、「すべて食べることができなくなるわけではないので、見た目や臭いなどから、食べられるかどうかを個別に判断してください」との見解が述べられています

これは、調理法によってはまだ食べられるものもあり、無駄な食品ロスを減らしていこう、という呼びかけ
実際に、食べるかどうかは自己責任になりますが、すぐに捨てるのではなく、一度個別に判断してみるとよいかもしれませんね♪

冷凍食品を食べるときの注意点が知りたい!

便利な冷凍食品ですが、食べるときにはいくつか注意点もあります。チェックしてみましょう。

調理方法や解凍方法はパッケージを読む

せっかくの冷凍食品も、調理方法や使用方法を間違えるとおいしさは半減。
例えば、冷凍野菜は凍ったままで加熱調理をするように作られているものが多いのですが、うっかり自然解凍をすると品質が落ちてしまいます。

ほかにも、電子レンジで温めるときにラップをするのかしないのか、自然解凍させるだけで食べられるのか、など商品によって調理方法は様々。

どんな方法ならおいしく食べられるのか、商品パッケージに書かれているので、しっかりチェックしてから使うとよいでしょう。

電子レンジの自動機能で温めない

電子レンジには「あたため」ボタンなど、中の食品をどのように暖めるかを自動で検知して加熱してくれる機能がありますよね。
でも、冷凍食品の場合は、電子レンジの自動加熱機能は使わないのがおすすめ。
商品パッケージに書かれた「○○Wで○分」という表示に従うほうがおいしく仕上がります。
自動機能では出力が高過ぎて食品の味を損ねてしまうこともあるので注意してくださいね。

再冷凍はしない

一度解凍した商品は、早めに食べ切りましょう。
再冷凍すると繊維質などが破壊され、味や食感が損なわれることがあります。

開封した冷凍食品の保存方法が知りたい!

最後に、開封した冷凍食品についても、どのように保存するのがよいのかおさらいしてみましょう。

冷凍食品のパッケージを一度開けると中の食品が空気に触れ、乾燥や酸化をしやすくなってしまいます。
それでも食べ切れずに残ってしまったときには、できるだけおいしさを保ちたいですよね。
おすすめは次のような方法です。

とにかく早めに食べる

酸化や乾燥は冷凍庫内のなかでも少しずつ進んでいきます。
商品の品質低下が進む前に、賞味期限内でもできるだけ早めに食べるのが第一です。

ビニール袋などで包む

なるべく密閉状態にできるよう、パッケージの上からビニール袋やラップなどで包んでみましょう。
乾燥を軽減するのに役立ちます。

冷凍庫内の隙間を埋める

冷蔵庫の冷凍室には大きく「冷気循環式」と「直冷式」の2タイプがあります。
「直冷式」タイプは冷凍室の壁面から冷却されるので、庫内に隙間なくものを詰めたほうが効率よく冷やせます。
多いのは「冷気循環式」なのですが、このタイプの冷凍庫は冷気の通り道を作ることで庫内が無駄なく冷やせます。

ただし、家庭の冷凍庫はドアをよく開け閉めすることで冷凍庫内の空気が入れ替わるので、空気の通り道を作ることはそれほど意識しなくてよいようです。
冷凍庫内の温度変化を抑えるためには冷凍されたもの同士の隙間を少なくするのがおすすめ。
氷や冷凍食品をなるべくたくさん入れるとよいでしょう。

まとめ

パパッと調理できたり、お弁当の一品になったり、冷凍食品は忙しい大人のお助け食品。
賞味期限や保存方法に気を付けながら、これからもおいしく便利に、上手に暮らしに取り入れていきたいですね!

取材・文/北浦芙三子

取材協力/日本冷凍食品協会 
https://online.reishokukyo.or.jp

 

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