ワインが飲み切れなくて余ってしまったら、「サングリア」にするのはいかがですか? 暑い日にはひんやりと、寒い日にはホットにして1年中おいしく楽しめますよ♪
ただし、日本では酒税法の関係で、作るときにはちょっと注意が必要なのですが…。では、そのサングリアについて、おすすめのレシピや飲み方、注意点について、まとめてご紹介しましょう。
サングリアとは?
サングリアは、スペイン生まれのカクテル。ワインをベースに、リンゴやパイナップルなどいろいろなカットフルーツやスパイス、ハーブなどを加えて作るものです。スペインバルやカフェ、家庭でも飲めるお酒として人気ですよね。
サングリアという名前の由来は、スペイン語の「Sangre(サングレ)」で、意味は「血」。こう聞くと、なんだかゾクッとするような名前ですが、鮮やかな赤ワインの色合いが血をイメージさせることからこの名前が付いたのだそうです。
その名前の通り、赤ワインを使ったサングリアがよく知られていますが、最近では白ワインで作る「サングリア・ブランカ」をはじめ、ロゼワイン、スパークリングワインを使うものも登場し、自由な発想のサングリアが増えているようです。
高価なワインではなくても、飲み切れなかったカジュアルなハウスワインでもおいしく仕上がるので、家庭で作るにもオススメですよ♪
◎サングリアの度数は?
サングリアのベースとなるワインはアルコール度数12~15%が一般的。そこにジューシーなフルーツを加えて作るので、サングリアのアルコール度数はワインよりも低めです。
ちなみに、大手メーカーが市販しているサングリア商品は、アルコール度数6%。自宅で飲むならオレンジジュースなどを加えて、さらにアルコールを薄めることも可能です。ワインはアルコール度数が高いので避けたい、という人でも、サングリアなら気軽に飲めそうですね。
おすすめのサングリア作り方3選!
サングリアの作り方はカンタン。基本的には、好みのカットフルーツやスパイスなどをグラスに入れ、赤ワインを注げば出来上がりです。ここでは、ホームパーティでもきっと喜ばれる、見た目も味も素敵なサングリアレシピを3つご紹介しましょう。
◎手作りシャーベット×赤ワインで♪ ミックスベリーのフローズンサングリア
【材料(2人分)】
赤ワイン…200ml
オレンジジュース…200ml
いちご、ラズベリー、ブルーベリー…お好みで適量
オレンジ(スライス)…2枚
レモン(スライス)…2枚
氷…100g
ミント…お好みで適量
シャーベットをプラスした「フローズンサングリア」。オレンジジュースなど好みのジュースを凍らせて、クラッシュすればシャーベットが作れます。キリッと冷えて飲みやすく、見た目もかわいいのでゲストへのウェルカムドリンクにもぴったり♪
2016.07.15赤ワインと果物の組み合わせがおいしいサングリア。暑い日に楽しみたいときは、オレンジのシャーベットをプラスした「フローズンサングリア」がおすすめです。キリッと冷えて飲みやすく、見た目もかわいく仕上がるのでお客さまへのウェルカ...続きを見る
◎【レシピ】ワインパンチボウル
【材料(1人分)】
レッドウッド シャルドネ(白ワイン)…750cc
グレープフルーツジュース…150cc
グレープフルーツ(ホワイト)…1個
グレープフルーツ(ルビー)…1個
キウイ…1個
リンゴ…1個
イチゴ…4~5個
ローズマリー…適量
白ワインを使った、フルーツたっぷりの彩り豊かなサングリア。グレープフルーツジュースで割ってあるので、アルコール度数は低め。ワインが苦手な人でもおいしく飲めます。ホームパーティーにも役立ちそうなレシピですね♪
https://kurashinista.jp/articles/detail/28937
◎冬はホッと♪サングリアはいかが?
【材料(4人分)】
赤ワイン(甘口)…400ml
オレンジ…1/2個
シナモンパウダー…1g
ジンジャーパウダー…1g
スターアニス(八角)…適宜
甘口のワインを使った、シンプルな作り方のホットサングリア。ジンジャーで身体がぽかぽか温まり、シナモンの香りに癒される一杯です。スターアニスはお好みで。寒い夜の夕食後や、ママたちが集まる女子会にもどうぞ。
2016.12.13ジンジャーで身体ぽかぽか。シナモンの香りで癒されて。甘口のワインを使って、ホットサングリアを作りました。風邪気味の旦那様。寒い夜の夕食後に。ママたちが集まる女子会に。どうぞ。続きを見る
自宅で作る際の注意点って?
サングリアのことがわかってきたら、だんだんサングリアが飲みたくなってきましたよね。でも、ここで注意!
サングリアは作り方によっては、うっかり日本の酒税法に違反してしまうことがあるのです。
実は、酒税法では酒類製造免許を持たずに自宅で酒類を製造することはもちろん、「酒類にほかの物を混ぜて新しい酒類を作ること」も、「みなし製造」と呼んで禁止しています。
ただし、これらの法律にはいくつか「適用除外」の条文がありますよ。少し抜粋してまとめてみると…
(1)自家醸造について
梅などを漬けて梅酒などを作る行為は、新たに酒類を製造したものとみなされますが、「消費者が自分で飲むために酒類に一定の物(米、麦、ぶどう、別の種類の酒など以外のもの)を混和する場合」は製造行為としない。
ただし、アルコール分20度以上のもので、かつ、酒税が課税済みのものを使用すること。また、この酒類の販売をすることはNG。(酒税法第7条、第43条第11項、同法施行令第50条、同法施行規則第13条第3項より)
(2)バーテンダーが注文を受けて作るカクテルのように、飲む直前に酒類にほかの物を混ぜるなら、「みなし製造」にはならない。(酒税法第43条第10項より)
と、されています。つまり、梅酒の場合はアルコール度数が高い焼酎などで作ることが多いので、(1)の適用除外項目に該当。漬け込むころが許されています。
一方、ワインの場合は、アルコール度数は12~15%程度。(1)の除外項目には該当しないので漬け込みはNG。でも、(2)の除外項目を守れば作ることができます。
ですから、サングリアを自家製造するときは、「飲む直前にフルーツなどと混ぜる。漬け込み・作り置きはしない」というのがポイント。ここに注意すれば家庭でも作ることができるのですね!
サングリアは漬け込みをしなくても十分においしく仕上がるお酒。飲む直前に作るようにしましょう。
※酒税法について詳しくは、次のページを参照してくださいね。
https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/sake/2-18.htm
おすすめの飲み方をご紹介
作ったサングリアは、いろいろな飲み方が楽しめます。最後に、サングリアをおいしく飲むためのポイントをストレート・ロック・炭酸割り・ホットのそれぞれについてご紹介しますね。
◎サングリアをストレートで飲むときのポイントは?
さきほどおさらいした通り、酒税法の関係から、自家製サングリアは飲む直前に混ぜるのが原則ですよね。そこで、ストレートで飲むならワインはキンキンに冷やし、フルーツなどの材料も冷やしておいてから作りましょう。
ストレートは、フルーツとワインの濃厚な味わいを楽しみたいときにおすすめ!
◎サングリアをロックで飲むときのポイントは?
氷を入れてロックで飲むときは、氷の違いを楽しむのはいかがでしょうか。クラッシュアイスと大きな氷では、味わいもきっと変わるはず。また、冷凍したフルーツを氷代わりに入れるのもおすすめ。カットしたフルーツや缶詰のフルーツを凍らせる方法でもおいしく仕上がりますよ♪
◎サングリアを炭酸割りで飲むときのポイントは?
炭酸割りは、アルコールが薄まって、より飲みやすくなることでも人気。本場のスペインでは、サングリアを炭酸割りにするならオレンジやレモン風味の炭酸飲料を使うのだとか。市販のオレンジ味の炭酸飲料などを使うとよいでしょう。
◎サングリアをホットで飲むときのポイントは?
サングリアの材料を混ぜて鍋で温めると、ホットサングリアの出来上がり。ワインだけを電子レンジで温めて、ほかの材料を入れる方法でもOKです。適温は60度くらいなので、沸騰させ過ぎないのがポイント。
まとめ
サングリアは好みのフルーツが入れられて、飲み残しのワインでもおいしく変身させられるのがうれしいですよね。飲み方もロックやホットなどバラエティ豊かなので、その日の気分で楽しめそうです。
これからは、ワインはまずそのまま飲んで、サングリア用にわざわざ少し残して…という飲み方もいいかもしれませんね♪
文/北浦芙三子
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