子どもの水の事故が増える夏。前回で「ライフジャケットを着用していれば助かる命は多い」ということがわかりましたが、見た目だけの「ライフジャケット風」「ライフジャケットもどき」のものもあるので、選び方にも注意が必要です。いざというとき、本当に命を守れる子ども用ライフジャケットとは?選び方を見ていきましょう!
【教えてくれたのは】グローブライド 佐藤進也さん
グローブライドの主要事業、フィッシングの【DAIWA】にて、ライフジャケットやレインウェアなど様々なウェアの企画を手がける。
ライフジャケットは「機能面」を必ず重視
ライフジャケットを選ぶときに最も注意したいことは、「安い」「おしゃれ」といった価格・デザインで選ぶのではなく、「機能面」を重視することです。
選ぶ基準になるポイントを以下にまとめました。
①国土交通省が定めた安全基準を満たしている
ライフジャケットは、万が一のときに命を守る大切なもの。国土交通省では明確な安全基準を定めています。水遊び、海遊び、釣りなどで着用するライフジャケットは、国土交通省が定める小型船舶の法定備品救命胴衣を選びましょう。
国土交通省による製品試験を受けて規定の安全基準を満たした商品は、「TYPE:A」と表示されています。
TYPEは「A」のほか「D」や「F」もありますが、すべての小型船舶に法定備品として搭載できるのが「TYPE:A」。最も幅広く使える「TYPE:A」を選んでおくと安心です。
【TYPE:Aの主な基準(固形式の場合)】
・発見されやすい色(黄色やオレンジ、赤)
・サーチライトを反射する反射材が肩についている
・存在をアピールするための笛がひもで取りつけられている
・体重別に定められた浮力があること(体重15kg未満は浮力4kg以上、体重15kg以上40kg未満は浮力5kg以上、体重40kg以上は浮力7.5kg以上)
・顔面を水面上に維持できるものであること
顔を水面上に維持できることは、想像している以上に大切なポイントです。たとえ体が浮いていたとしても、うつ伏せの状態になってしまっては意味がありません。
落水時の衝撃や熱中症、低体温症で気を失ってしまったりする無意識の状態でも、気道を確保できるような姿勢を保てる構造になっていることが重要です。
②商品自体に桜マークがついている
国土交通省が試験を行い、安全基準をクリアしていると確認したライフジャケットには、必ず、桜マーク(型式承認試験及び検定への合格の印)がついています。
商品タグにも商品そのものにも必ず表示されているので、店舗で購入する際は必ず確認しましょう。インターネットで購入する場合も、商品詳細に記載されているかどうかをチェック。
逆に言うと、桜マークの表示や記載がない商品は国による安全基準を満たしていないということなので、「耐久テスト済み」「社内検査クリア」などの宣伝文句に惑わされないよう注意してください。
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