【Kさん宅 (兵庫県) 】
ご夫妻と6歳のYちゃん、3歳のSちゃんの4人家族。子育ての合間をぬって、手作り小物をクラフト展に出品したり、自宅でハンドメイド市を開いたりと暮らしを楽しんでいます。
庭に面した窓や吹き抜けからの光で満たされる空間。床は自然塗料で仕上げたパイン材、壁はコテ塗りのしっくいです。右手に見えるドアは、シンプソン社のものを白く塗装。
Kさん宅の工夫
予算内におさめる工夫
照明やスイッチなどを施主支給してコストダウン。断熱材はコストを抑えたものを選びましたが、
「日当たりがいいので昼間は暖房いらず。問題ありませんでした」。
好みのインテリアにする工夫
自然素材が標準仕様のビルダーに依頼。無垢材の床やコテむらをつけたしっくい壁を実現しました。
さらにアールをつけた開口部や削った梁など、手仕事でぬくもり感をプラス。
暮らしやすさの工夫
パントリーやW・I・Cなど大容量の収納スペースですっきり。でもなんといっても、
設備やパーツは“好きなものを選ぶこと”。「少々の不便さやお手入れは苦になりません」
1F 玄関ホール
【Point】コテで押さえて仕上げたしっくい壁
ビルダーの標準仕様のしっくい壁。作業に立ち会い、「紙粘土を押さえたような感じ」と具体的な希望を伝えて塗ってもらいました。
【写真1】壁のステンドグラスが雰囲気アップに貢献。手前のキャビネットは12年前に買ったものだそう。Kさんの一貫した好みがわかります。
【写真2】トグルスイッチはレトロな雰囲気がいい感じ
【写真3】お気に入りの雑貨もステージができて うれしそう♪
1F LD
オイルレザーのソファは姫路の雑貨店「ホームルーム」で購入。ダイニングテーブルは結婚時に買ったサクラ材のもの。ミルクガラスのペンダントライトは岡山の「アクシス」で。
1F DK
【Point】キッチン奥のパントリーに冷蔵庫も収納
キッチン奥にたっぷりスペースのパントリーを設置。冷蔵庫や電子レンジなどもここにおさめ、
LDからの眺めをすっきりと。
造作のカウンターでキッチンの手元を隠して。カウンター右下の板戸の中にはおもちゃを収納しています。
パントリーや洗面室への入り口はやわらかなアーチ形に。
1F キッチン
【Point】吹き抜けから光が降り注ぐキッチン
プランナーの提案でキッチンを吹き抜けに。「朝から明るくて快適です」。棚板にはアンティークのカフェオレボウルを並べて。
「ウッドワン」の木製キャビネットに、タイル張りのワークトップ、ホウロウシンク、しっくい壁を組み合わせた
オリジナルキッチン。お子さんたちもお手伝いができる広さです。
【Point】キッチンカウンターにはこだわりのタイルを採用
【写真左】ワークトップの色むらのあるタイルや素焼きの花型タイルは「名古屋モザイク」のもの。「提案されて、ひと目惚れしました」
【写真右】この家を建ててからDIYが好きになったというご主人。カウンター上の小さな棚も作品のひとつです。オイルステインと白の自然塗料を塗り、やすりをかけてシャビーに。
2F 子ども部屋
姉妹仲良く使える子ども部屋。将来は仕切ることもできるように、ドアを2つ設けました。
ドアは斜めに配置して広がりを演出。白いルーバー扉のクローゼットも2カ所に設置しています。
1F 和室
LDKに隣接する和室は、シンプルな縁の畳をチョイス。引き戸や収納の扉もオリジナルデザインで造作しました。
シャビーなペイントにアイアンのパーツがきいています。
2F ホール
【Point】壁にアールをつけて雰囲気満点に
階段の腰壁にアールをつけたのはプランナーの提案。しっくいの表情が伝わり、子ども部屋への入り口らしいやさしさが生まれました。
プライベートスペースの2階もすべて、パイン材の床にしっくい壁。白熱灯のあたたかい光が雰囲気のある陰影を演出します。木の小窓は、プランナーがデザインして大工さんが手作りしてくれたもの。
ずっと前から大好きだった憧れのフレンチスタイルを ビルダーと一緒に形に
「10年以上前からインテリアの好みが変わっていないんです」とKさん。独身時代に買った白いペイントのガラスキャビネットは、今も変わらずお気に入りの品。そんなKさんだからこそ、建てたい家のイメージも明確。無垢材の床やしっくい壁は絶対条件でした。
家づくりのパートナーに選んだのは、自然素材にこだわる地元のビルダー。雑誌で知って完成見学会に参加し、「ここならイメージどおりの家ができそう」と直感し、相談に訪れました。「すると、びっくりするくらい話がスムーズに通じたんです」。心配だったコストも予算内で実現できそうとの返事。迷いなく依頼を決めました。
「ナチュラルで古いもの」「新しくても味のあるもの」など、Kさんの希望したイメージは、プランナーの提案と現場の施工でどんどん形になっていきました。特にこだわったしっくい壁は、現場に立ち会って何度も試し塗り。天井の梁はご主人も参加して削り、古材のような味わいを出しました。
空間を彩るミルクガラスのペンダントライトやスイッチなどは、ひとつひとつKさんが探して施主支給。キッチンや洗面室のカウンターに張ったタイルは、プランナーがおしゃれなものを探してくれました。まさに二人三脚の家づくりは、「楽しくて、終わるのが寂しいほどでした」とKさんは振り返ります。
2F 寝室
内装からサッシ、ベッドリネンまで白でまとめた寝室。広めのウォークインクローゼットを隣接させ、寝室内は“すっきり”をキープしています。
出入り口はあけ放して風を通せる引き戸に。壁のペグシェルフがかわいいアクセントに。
【Point】ロフトも備えた 広いウォークインクローゼット
寝室の隣のウォークインクローゼットは、約5畳の広さでロフトもあり、たっぷり収納できます。扉はつけずにコストダウン。
1F 洗面室
モザイクタイル張りのカウンターを造作し、陶器の洗面ボウルと「グローエ」の水栓金具を設置。裏側が収納になっている木枠のミラーを大工さんにつくってもらいました。「浅く見えますが結構入ります」
1F トイレ
【Point】トイレのしっくい壁はご主人がDIYで施工
トイレの壁もしっくいですが、施工はご主人がDIYで挑戦。左官職人さんに道具を借りて、コテあとが味わいのある仕上がりに。
トイレの床は「ちょっと変わった雰囲気にしてみよう」と、ご主人がタイルをチョイス。モダンな色使いが楽しいスペースになりました。ペンダントライトは「アクシス」で購入。
1F シューズクローゼット
「女の子2人だから、靴がふえるのは必至」と、玄関にはシューズクローゼットを併設。家族はクローゼット側から出入りするので、玄関はいつもすっきり保てます。かごを活用した収納もおしゃれ。
1F 玄関
玄関のたたきにはミックスカラーのレンガタイルを敷き、明るく素朴な雰囲気に。ドアはシンプソン社製。天然木の風合いと気密性&断熱性を兼ね備えています。
外観
【写真左】窓につけた木のプランターボックスがアクセントの、素朴な切り妻屋根の外観。アンティークレンガや枕木を使った外構もマッチして、ヨーロッパの田舎家のような趣です。
【写真右】しっくい塗りの外壁や素焼きの洋瓦、小窓につけた飾り板戸など、外まわりも素材感を生かしておしゃれに。ポーチに並べたブロカントの雑貨がこなれた雰囲気を醸し出しています。
わが家のお気に入り♪
モニターなどをすっきり隠せる白い木の扉
インテリアのじゃまになるインターホンのモニターや給湯機のリモコンはニッチに設置して、木の扉をつけてすっきり&かわいく。
無色にこだわって探したアンティークのステンドグラス
ナチュラル空間に似合うステンドグラス。Kさんは無色にこだわりました。これはアンティーク好きの友人に譲ってもらったもの。
「じつは動線などにはあまりこだわらなかったんです」というKさん。それでも住んでみて後悔した部分は一切ない、ときっぱり。好きなものを選び抜いた家だから、日々の暮らしのすべてが愛おしく、掃除やお手入れも苦にならないと笑顔で語ります。
なによりご夫妻で深くかかわった家づくり。今やご主人もナチュラルテイストが好きになり、DIYで素敵な小物もつくるように。お子さんたちも早くも雑貨に興味津々。家族みんなでこの家での暮らしを楽しんでいます。
DATA. Kさん宅(兵庫県)
設計のPOINT
Kさんは好きなイメージをはっきりおもちで、たくさんの写真を見せてくださいました。ナチュラルだけれどカントリーではなく、アンティークの似合う空間というご希望に対し、素材感のあるタイルや古材風に加工した梁、アールをつけた壁などを提案させていただきました。家事動線に対するご要望はあまりなかったのですが、勝手口につながる広いパントリーを設けたり、洗面室をキッチン近くに配置するなど、暮らしやすさを考えてプランニングしてあります。
コーヨーテック 船曳 未来さん
自然素材をふんだんに使った「無添加住宅」を手がけるビルダー。兵庫県内に3カ所のショールームがあり、無垢材やしっくい、天然石、タイルを使った安心&安全な家づくりを提案している。
家族構成 |
夫婦+子ども2人 |
敷地面積 |
225.36㎡(68.17坪) |
建築面積 |
59.12㎡(17.88坪) |
延べ床面積 |
105.22㎡(31.83坪) 1F 57.96㎡ + 2F 47.26㎡ |
構造・工法 |
木造2階建て(軸組み工法) |
工期 |
2010年12月〜2011年4月 |
本体工事費 |
約1900万円 |
3.3㎡単価 |
約60万円 |
設計・施工 |
コーヨーテック TEL: 0120-282-787 |
外構 |
たつのガーデンアート TEL: 0791-62-4108 |
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