こんにちは。「家事コツ研究室」研究員のメガネKです。
先日農家さんに会った際、野菜を冷蔵庫で保存するときのコツをうかがいました。
教えてくださった方によると、野菜を出荷するときに使う袋はだいたいのものが鮮度保持になっているため、使いきれない分はそのまま袋に戻して保存したほうが長持ちするのだそう。
たしかに、スーパーなどで売っている野菜は少し固めのシャリっとした触感の袋に入っています。普通のポリ袋とはちがうなぁと思っていましたが、特に性能まで気にしていませんでした。そのまま戻すだけなら追加のごみも出ずコストもかからないので助かります!
しかし、今まではそのままポイっと捨てていたもの…。実際にどのくらい効果があるのかも気になります。
そこで今回は保存状態を変えて比較しながら効果を検証してみることにしました。
状態がわかりやすい青菜で鮮度保持力をチェック!
まずは、スーパーで「ほうれんそう」を購入。すぐに3等分してそれぞれ包装を変え、冷蔵庫の同じ棚へ放置します。
包装は、ふだん野菜が残ったときによくやる以下の3パターンです。
① 購入時の袋にそのまま戻す
② ラップに包む
③ ジッパーつき保存袋に入れる
新聞に包んで保存する人もいますが、庫内でかさばるのと最近は新聞をとらない人も多いため今回は外しました。
3日目の状態
どのパターンもまだまだシャッキリとして鮮度は落ちていません。短期間の保存なら、そのとき一番ラクな方法で保存するのがよさそうです。
5日目の状態
②のラップに包んだものが最初にしんなりしてきました。他の2パターンはまだ鮮度を保ったまま葉も茎もさほど劣化していません。
7日目の状態
②のラップに包んだものはすっかり元気がなくなってしまいました。他の2パターンは大きな変化がなく、青々としています。このあたりからどちらも袋の内側に水滴が多くつきはじめました。
10日目の状態
①の購入時の袋と③のジッパーつき保存袋は10日たってもほとんど萎れていません! 若干茎がしなりはじめましたが、まだ十分使えます。③は①に比べて水滴が大分ついていますが、鮮度は①とほとんど変わりません。
冷蔵庫で野菜の鮮度が落ちてしまう原因は乾燥にあり!
ある程度水分を逃がさないようにしてあげれば、数日なら鮮度はあまり変わらず保存ができます。
しかし5日目を過ぎたあたりから、密閉状態が強すぎると逆に野菜が窒息してしまい、劣化が急速に進むようです。
もやしを買ってきたまま放置すると、酸っぱいようなにおいと味になることがよくあります。これも窒息が原因とのこと。すぐに使わないときは、一度袋の口を開けておくだけで、食感が長持ちするそうです。
密閉力が高いラップの場合は空気を通さないため、肉や魚、においの出る食材の保存にはむいていても、野菜を長期保存するには適さないことがわかりました。
今回の実証で意外だったのが、ジッパーつき保存袋の威力です。予想以上に鮮度を長く保ってくれました! 大きめの袋を使えば口を大きく開けて放り込めるので、保存もラクです。
ただし、後日100均などでも安価に買える保存袋でも試してみたところ、こちらは少し劣化が早まる結果に。ややお値段の高い厚手のものでないと、鮮度保持の効果が小さいようです。
実証結果! 購入時の袋に戻せば鮮度保持もコスパも◎
購入時の鮮度にもよりますが、1週間以上も保つなら効果は十分です。おべんとう用に少しだけ使って残ったときや、添えるだけの彩り野菜など、中途半端に野菜が残ることは案外多くあります。コストO円でごみも増えないこの方法、試さない手はありませんね!
取材・文/久賀友美
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