家づくりには建物本体や土地以外にも、さまざまな費用がかかるのはご承知のとおり。住宅ローンを利用する際にも、金融機関や保証会社に支払う諸費用がかかることを知っておきましょう。場合によっては自己資金が不足したり、借入額を増額したりと、当初の計画通りに進められない事態にもなりかねません。金融機関によって諸費用を優遇する商品も用意されています。比較して賢く利用しましょう。
住宅ローンにかかる諸費用とは?
住宅ローンを借り入れる際の諸費用として、「保証料」と「融資手数料」があります。
【保証料】
住宅ローン借り入れのために、保証会社の保証が必要な場合に保証会社に支払うもの。この場合、返済できなくなったときに保証会社が肩代わりして銀行に完済してくれますが、その後は保証会社に対して返済義務があります。ですから、借金がなくなるわけではないということを理解しておきましょう。
【融資手数料】
保証料が必要な場合に支払うもの。したがって、保証会社への取り扱い手数料になります。保証料が必要ない金融機関の場合は、銀行に対して取り扱い手数料を支払うケースがあります。手数料には「定額制」と「定率性」があります。定額制は借入金額や返済期間に関係なく、3万円~5万円のケースが多く、定率性は借入額の1.08%、あるいは2.16%というように、借入額が多くなれば手数料も高くなります。
諸費用を払うタイミングは?
諸費用を支払うのは、住宅ローンの実行時。実際に融資が開始されるとき、保証会社に保証料と融資手数料を、保証料がない場合は利用する金融機関に手数料を支払います。ちなみに住宅ローンの契約をするときには印紙代が発生します。これは契約書に収入印紙を添付して納税される税金となります。
諸費用の一般的な相場は?
【保証料】
保証料は借入金額と返済期間で決まります。また、一括で支払う「外枠方式」と金利に上乗せして支払う「内枠方式」とでは負担額が異なります。内枠方式の場合、現金で用意する必要がありませんが、一般的に金利が高くなります。毎月の返済額がその分多くなりますが手持ちの自己資金が少ない場合などは、この方法も有効です。
例:借入額3000万円、返済期間35年の場合、保証料=約60万円
【融資手数料】
保証会社に支払う保証料が必要な場合に支払う手数料は、一般的に32,400円。
これに対して銀行に取扱手数料を支払う場合は、金融機関によって大きく異なります。「保証料不要・手数料定額」や「保証料不要・手数料定率」など、保証料だけに目を向けるのではなく、住宅ローンの金利や手数料なども含めた総額がいくらになるのかを把握して、判断することが重要です。
住宅ローンの諸費用、節約する方法とは?
住宅ローンを組む金融機関とは長い付き合いをすることになります。ローンの商品を探しているときは「少しでも金利の安いところ」と考えがち。しかし前述したとおり、金融機関ごとに保証料と手数料は異なります。まずは給与振込口座をもつメインバンクから検討してみてください。より良い条件の商品があれば第一候補に。この他、ネット系銀行などもチェックしてみては。諸費用が低く抑えられていることだけでなく、あくまでも総額での判断をお忘れなく。
まとめ
住宅ローンの借り入れの際に必要な諸費用を現金で準備できない場合、住宅ローンに上乗せで借りられる金融機関があります。また、「諸費用ローン」といった、専用ローンでも借りることができますが、金利は高めでおのずと返済の負担は大きくなります。できるだけ諸費用分くらいは預貯金でまかないたいところ。また、「団体信用生命保険料」も住宅ローンの商品を検討するうえで欠かせない要素。合わせてチェックしてみてください。
★おしゃれな注文住宅を建てたい方はこちら
★注文住宅のカタログを取り寄せたい方はこちら
こちらの記事もおすすめ!
2017.10.26住宅ローンの借入れを前提に家づくりを検討する場合、その審査に通らなければ話しを進めることができません。審査の基準とは何なのか、審査に通らない理由としてどんなケースがあるのか。事前に知っておくことによって、お金に関することを...続きを見る
2017.10.26住宅ローンを組む際、月々の返済額と合わせて、返済期間を何年にするかを決めなければなりません。注意したいのは返済期間の長さによって完済時までの総返済額が大きく異なること。当然、返済期間は長いより短いほうが総返済額は少なくなり...続きを見る
2018.03.06すでに物件が完成しているマンションや建て売り住宅を購入するのと違って、これから家を建てる場合は住宅ローンの手順が煩雑になりがちです。どんな審査を受け、どんな書類が必要か、また、土地の購入や家の建築の過程で手続きをどう進めれ...続きを見る
コメント
全て既読にする
コメントがあるとここに表示されます