新築の家を建てる際、間取りや内装など家の中のことだけでなく、多くの人の目にとまる外壁選びも大変重要です。家の印象を左右する外壁選びで失敗しないよう、失敗の原因と対策を学びましょう。
外壁選びの失敗例とは?
外壁選びの失敗例として、まず挙げられるのが色です。
黒い外壁はシャープで格好いいですが、黒系の外壁は熱を集め家の中が暑くなります。
逆に白系は、日が当たったときに反射してまぶしく、近所から苦情が出ることもあります。
ほかにも白や黒に限らず、はっきりした色合いの外壁には雨だれのあとが残って見た目が悪くなることも。なるべく極端な色は避けるとよいでしょう。
外壁選びで失敗・後悔をする原因とは?
新築の外壁選びで、失敗や後悔はしたくはないですね。
まず抑えておきたいのは、外壁の流行です。1階と2階の外壁を塗り分ける施工がよく見られた時期もありましたし、最近では素材や色が異なる外壁材を組み合わせ、ベース色とアクセント色を使ってリズムのある外壁デザインを作っている家が多く見られます。これら「流行」の外壁は、その当時はお洒落で格好いいのですが、流行が変わったときに時代を感じるものになってしまいます。
長く暮らし続ける家ですから、時間が経っても古くさくならないデザインが望ましいですね。
また、施工業者が作ってくれる外壁イメージのCGには雨どいやエアコンの配管などが描かれていないことがあります。実際には必ず必要な雨どいや各種配管の位置も想像しておくことで、建ってからの「こんなはずじゃなかった」を減らすことができます。
カラーサンプルの見方を知ろう
新築の外壁選びの際、必ず目にするのがカラーサンプル。しかし、これがなかなかくせものです。色には面積効果というものがあり、同じ色でも面積が変わると色の明るさや鮮やかさが違って感じられるのです。基本的に面積が大きくなると、暗い色はもっと暗く、明るい色はもっと明るく感じます。色の持つ特徴が一層強く出ることになりますので、「外壁という広い面になったときの色味」というものを、想像することが大切です。
また、光の当たり方で色の見え方は異なるもの。カラーサンプルは、室内ではなく、晴れた日や曇りの日など屋外でチェックしてみてください。色味を正確に把握できるはずです。
理想的な外壁とは?
せっかく新築を建てるなら、理想的な外壁を選びたいもの。では、理想の外壁とはどういうものでしょうか。
まずは耐久性があることが挙げられます。そしてメンテナンスがしやすいことも重要です。現在では、メンテナンスが必要なシーリング(外壁材の継ぎ目)が無い外壁材などもあります。また、光触媒で汚れがつきにくい外壁材やコーティングなどもあります。こういった高機能の製品を選ぶのもよい方法です。
そして、長年暮らしても飽きがこず、愛着が持てるデザインであることも大切です。
外壁選びの成功例
外壁材の金属サイディングの幅と、窓のサッシの幅を合わせることで、すっきりとシャープな印象の外壁に仕上がりました。設計の段階で、サイディングとサッシのレイアウトをしっかり検討・調整したのが生きた好例です。(撮影:鳥村鋼一)(設計:B+O design/建築設計事務所)
外壁選びのコツと注意点
新築の外壁選びにコツはあるのでしょうか。選ぶ際の注意点もしっておきましょう。
現在、一番多く使われているのはサイディングボードです。中でもセメントと繊維を原料とした窯業系のサイディングは、住宅の外装工事の7割に使われているとも言われます。パネル状に成型された外壁素材で、貼り合わせて使うため、工期が短縮できるなどの利点があります。
窯業系サイディングのほか、一般的に使われるのは金属系サイディング、モルタル、ALC外壁(軽量気泡コンクリート)などの外壁材です。それぞれにメリットもデメリットもあります。
例えば窯業系サイディングの場合、コストパフォーマンスがよく、デザインのバリエーションが豊富ですが、シーリング(継ぎ目)のメンテナンスが必要です。金属系サイディングは断熱性や耐震性に優れていますが、酸性雨や海沿いの塩害などに注意が必要な外壁材です。このような各外壁材の特徴をつかみ、家を建てる場所の条件、その土地の気候などに合わせたチョイスをしてください。
また、耐久性、メンテナンスの必要性にも気を配りましょう。最近では真四角で凹凸がなく、窓の上に庇をつけないシャープな外観の家も人気ですが、庇なしのサッシまわりは経年によって雨漏りを起こすこともあります。たった20cmでも庇があれば、その危険性を低くすることもできるのです。
気に入ったデザインや色にすること、周囲の環境と馴染むこと、そして外壁材の性能を把握して選ぶことなどを心がけてください。
外壁塗装のDIYをしたい
外壁材にモルタル、ALC(高温高圧蒸気養生された軽量気泡コンクリート)などを選んだ場合、塗装が必要です。家づくりに自分や家族の手をかけて参加したい、もしくはコストダウンのためなどで、外壁の塗装をDIYしたい人もいると思うので、その方法を説明します。
まずお伝えしたいのは、建築業界で言われる「養生8割」という言葉。養生とは、工事箇所以外が傷つかないように保護することで、塗装の場合には塗装したい場所以外に塗料がつかないようにすることです。
マスキングテープでしっかりとサッシを覆ったり、土間(壁の下の床部分)にブルーシートを敷くなどして「養生」に手をかけます。
養生さえしっかり行なってしまえば、あとは好きな色の塗料をローラーで塗っていくだけ。お子さんと一緒に作業することも可能です。こういったDIYも家族の大切な思い出になるのではないでしょうか。
まとめ
各外壁材の特徴を知って選ぶこと、色の見え方を知ること、数年経ったあとのメンテナンスの方法や必要性を知ること…。「知る」ことで、外壁選びは格段にしやすくなります。
出かけるたび、帰ってくるたびに目にする外観。自分たちの家の顔とも言える外観の外壁選びを、ぜひ上手に行なってください。
記事作成協力 UnirTechnica(ユニールテクニカ)株式会社
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