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どれが最適か?建物の構造・工法と選び方チェックポイント10

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どれが最適か?建物の構造・工法と選び方チェックポイント10

モデルハウスの印象を左右するのは外観やインテリア、といわれています。でも住まいの丈夫さや間取りづくりに大きく関わるのが、建物の構造や工法。

構造・工法について考えるときは、依頼先を選ぶとき同様、それぞれのメリットとデメリットを理解し、さらに敷地や予算に合った工法を選ぶ必要があります。

ここでは、住宅を建てる際に検討したい、構造・工法10のチェックポイントをご紹介します。

 

構造・工法とは

住宅の構造・工法は、大きく2種類に分けられます。ひとつは、柱や梁などの部材で骨組みをつくって建物を支える建て方で、「木造軸組み工法(在来工法)」や鉄筋コンクリート造の「ラーメン工法」、「鉄骨造」などがあります。

もう一つは、壁によって建物を支える建て方で、「2✕4(ツーバイフォー)工法」や鉄筋コンクリート造の「壁式工法」などがあります。耐震性では後者の方が優れているといわれますが、構造上、壁の位置に制約があります。

前者は、比較的自由に壁の位置を設定できますが、バランスよく壁を配置して耐震性を高めることが重要です。

 

構造・工法を選ぶためのチェックポイント

構造・工法を決めるときは、下のチェックポイントを参考にし、多方面から検討してください。変形敷地や狭小敷地では、特に敷地への対応力をよく確認しましょう。路地幅が狭い旗ざお状敷地などでは、大きな部材や機材を使う建て方は、資材の搬入や作業に支障をきたす場合があります。

組み立てにクレーン車を使用するユニット工法も、狭小地では難しいでしょう。

また、構造材のサイズが限定されている構造・工法は、変形敷地の形にそった建物をつくろうとすると、できなかったり、割高になります。設計や構造・工法が優れていても、施工に問題があったのでは何にもなりません。

現場工事に頼る割合が多い建て方ほど、どうしても完成度に差が出てしまいます。

 

1.敷地の形状や条件に対応できるか

変形・狭小地では、大きな機材を使う工法は不向きで、資材の搬入ができないことも。部材のサイズが限られるプレハブ住宅の規格プランなどは、変形敷地には対応できないことがある。防火地域や準防火地域では構造・工法が限定される。

 

2.地盤に適しているか

軟弱地盤では、鉄筋コンクリートなど重量のある建物の場合、基礎にコストがかかることが多い。

 

3.理想とする間取りや空間ができるか 

窓やドアなどの開口部が自由にとれるか、どのくらいの広い空間がつくれるかをチェック。壁式構造より、梁や柱で骨組みをつくる軸組工法のほうが、開口部の位置が比較的自由にできる。

 

4.好きなデザインの家ができるか 

愛着のわく我が家をつくるには、デザイン性も大切。好みのインテリアにできるかをチェック。

 

5.地震に強く、丈夫で長持ちするか 

長く安心して住むためには、耐震性、耐久性、耐火性に優れていることが重要。

 

6.健康的な暮らし・省エネ性はあるか。

気密性や断熱性、遮音性が良いと、住み心地がよく、冷暖房費が節約できる。

 

7.品質は安定しているか 

現場での手作業が多い構造・工法では、職人の技量によって仕上がりの精度にバラつきがでやすい。

 

8.工期は家づくりのスケジュールに合うか 

工期が長い建て方は、コストアップになる。工場生産率が高いプレハブ工法は、工期が短い。

 

9.坪単価は予算内か 

住宅ローンの返済に無理のない価格かをチェック。

 

10.将来の変化に対応できるか

間取り変更や増築がスムーズにできる構造・工法なら、家族構成や暮らし方が変わっても住み続けられる。

 

構造・工法の種類

 

木造軸組み工法(在来工法) 

木製の柱や梁、土台によって構成される住宅の工法。柱や梁で構造の主体をつくったのち、壁や屋根などをつけていく。間取りを自由に変えることができるため、増改築しやすいなどのメリットがある。

その半面、職人の技能に仕上がりが左右されるというデメリットもある。日本の伝統的な建築工法で、在来工法とも呼ばれる。

プランニングの自由度が高い木造軸組み工法(在来工法)」も参考にしてください。

2×4工法(枠組み壁工法) 

工場でつくった枠組みを現場で組み立て、パネルで壁をつくる木造住宅の工法。厚さ2インチ(約5cm)、幅4インチ(約10cm)の枠組み材を使用することから、この名前で呼ばれる。

面(パネル)で支えるため耐震性が高く、気密性や断熱性が高い半面、間取りの自由度はやや下がる。大きな開口部を確保するのがむずかしいことも。

工期が短く低コストの2×4(ツーバイフォー)工法」も参考にしてください。

 

鉄骨造 

鋼材で柱や梁、土台をつくる工法。厚さ6mm以下の鋼材で構成する軽量鉄骨骨組み工法や、6mm以上の鋼材を使用する重量鉄骨構造などがある。

基礎の下に捨てコンクリートを打ち、そこからアンカーボルトを立ち上げて柱を固定するため、強度や耐震性、耐久性が高い。鉄骨部分にサビ防止処理が必要。

住宅で鉄骨造(S造)を選ぶメリット・デメリット」も参考にしてください。

 

鉄筋コンクリート造(RC造) 

鉄筋コンクリート造の住宅のことで、圧縮に強いコンクリートと、鉄筋を一体化させて構成する。強度や耐火性、耐震性、遮音性は高いが、コストが高くなるというデメリットもある。

また、施工中にコンクリートを乾燥させる必要があるので、工期が長くなる。間取りの自由度は高く、モダンでシャープな印象に仕上がる。

耐震性・耐久性が1番!住宅の鉄筋コンクリート造(RC造)」も参考にしてください。

 

プレハブ工法

工場で生産した枠組みと、工場生産のパネルを接着剤や緊結金物で一体化させる工法。主にハウスメーカーが得意とする。プレハブ工法には鉄骨系とコンクリート系、ユニット系があり、なかでも工場で箱型のユニットをつくって現場に運び込むユニット系は、コストも低く、工期も短い。ただし、間取りの自由度は低くなる。

品質・強度が高い住宅のプレハブ工法とその種類」も参考にしてください。

混構造 

違うタイプの構造を組み合わせている建物(住宅)のこと。住宅では地下室や1階部分をRC造、その上(2階以上)を木造軸組み工法で仕上げていることが多い。

この場合、RC造の耐久性・耐震性の高さと、木造軸組み工法の自由度の高さややさしい風合いなど、それぞれのメリットをとり入れることができる。

 

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