家づくりでは建築費(「家づくりにかかる建築費の内訳と目安」を参考)以外にも、さまざまな費用がかかります。合計すると物件価格の約1割になるといわれているため、予算に入れておくことを忘れずに。
また現金払いするものが多いので、手元に準備しておくことが肝心です。ここでは、その建築費以外の諸経費についてご紹介します。
調査・工事関係
敷地調査費
正確な敷地測量図がない場合、設計前に行います。費用の目安は5〜10万円です。
地盤調査費
地盤の地耐力や地質を調べて、地盤改良の必要性がないかを検討します。建物の構造を決定するためにも必要な調査です。試験方法によって費用が異なり、3〜8万円程度が目安です。
地盤改良費
地盤調査の結果、改良が必要な場合に行います。地盤の状況によりますが、100万円程度かかることもあります。
家屋調査費
建築工事や古い家の解体工事が近隣に影響を与える可能性がある場合に、補償コンサルタントに依頼し、着工前に隣家の家屋の状態を調査、証拠として写真を撮るなどします。費用は10万円程度が目安です。
確認申請料
着工前に、建築基準法などに適合しているかを確認します。費用は自治体や住宅の規模によって異なり、10万円程度が目安です。
工事契約の印紙代
「工事請負契約書」を交わすときの印紙代です。契約金額によって異なり、500万円超え1000万円以下なら1万円、1000万円超え5000万円以下なら1万5000円。
近隣挨拶・職人茶菓子代
着工前に隣家に挨拶をする際の菓子折り代。工事中に差し入れをする場合はその茶菓子代もかかりますが、最近は「気遣い不要」と断られることも多いようです。
地鎮祭・上棟式費用
神主さんにおはらいをしてもらう際の初穂料とご祝儀で5万円程度かかります。建物の骨組みができ上がったときに行う、上棟の儀式では、神主さんへのお礼や棟梁・職人さんへのご祝儀、食事代などで10万円程度かかります。
水道負担金
新しく水道を引くときに、自治体によってはお金がかかることがあります。水道メーターの口径によって10〜40万円と金額が異なります。
住宅ローンと登記
印紙代
住宅ローンを申し込んで「金銭消費賃貸契約書」を作成する際の印紙代となります。ローン契約した金額によって異なりますが、目安として1000万円超え5000万円以下なら2万円です。
融資手数料
融資を受ける際の手数料です。住宅ローンの商品によって金額も支払いもまちまちですが、目安は3万円程度です。
抵当権設定登記料
融資の抵当権を敷地に設定する際の登記費用と登記免許税です。免許税は借り入れ額の0.1〜0.4%で、司法書士への報酬と登記にかかる実費が6〜10万円程度となります。
保証料
融資を受けた人が、死亡や病気以外の理由で返済できなくなったときの補償保険料です。金額は借り入れ額と返済期間で決まります。ちなみにフラット35では保証料は無料です(「住宅ローンの主役フラット35に詳しくなる」を参考に)。
団体信用生命保険料
融資を受けた人が、不測の事態で返済できなくなった場合の保険料です。借り入れ金額と返済期間で費用は決まります。民間ローンは保険料が金利に含まれていることもあります。
不動産登記料
新築した家の所有権を示すための登記料です。司法書士に支払う登記手数料と登記免許税がかかります。免許税は一般に固定資産税評価額の0.4%ですが、新築の場合は条件を満たせば0.1〜0.15%に軽減されます。
保険
火災保険
融資を受ける際は加入が義務付けられています。保険料は建物の構造や地域により異なります。保険会社によっても違いますが、20〜30万円が目安です。
地震保険
この保険は任意の加入です。地震保険単体ではかけられず、火災保険とセットで契約します。保険料は建物の構造や地域によって異なります。
税金
不動産取得税
不動産を取得したときに支払う税金です。固定資産評価額の4%が原則ですが、住宅用の敷地・建物の場合は、3%に軽減され、さらに条件を満たすと、住宅・建物ともに、一定の控除が受けられます。
固定資産税・都市計画税
毎年1月1日現在の土地・建物の所有者にかかる税金です。固定資産税は原則として固定資産税評価額の1.4%ですが、地域や広さによって土地・建物それぞれに軽減措置があります。
都市計画税は市街化区域にある土地・建物が課税対象となります。固定資産評価額の0.3%が原則ですが、条件を満たせば軽減措置が受けられます。
どちらも家を建てた年だけの税金ではなく、毎年納税しなければいけません。年の途中で不動産の売買がある場合は、引き渡し日を基準に日割り計算した税金を負担します。
その他の諸経費
引っ越し費用
金額はまちまちですが、業者にお願いすることが多くなると、その分費用が上がります。
家具・家電の購入費用
住宅を購入すると、新しい家具や家電が欲しくなるものです。新居にあったカーテンなども必要になるので、かなりの出費が予想されますので、ご注意ください。
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