夏休みに入り、子ども同士の家の行き来が増える時季。子ども同士が楽しく遊べて、親たちもおしゃべりで息抜きができれば最高!なのですが、そうともいかないようで…。家の中を走り回る、開けてほしくない部屋に入る、ソファからのジャンプを繰り返すなど、内心(いやいや、うちではそれ、ダメなんだよ!)と思うことも、言えずにモヤモヤすること、ありますよね。
今回はまさにそんなお悩みをかかえるママからの質問。マナーの専門家 齊木由香さんに、解決策を教えてもらいました!
Q.家ルールが違いすぎて、ママ友と会っても疲れてしまいます(A・Aさん)
ママ友とその子どもが家に遊びに来て、そのお子さんが「我が家ではダメ」なことをしたとき、どのように対処したらいいか迷っています。
例えばうちは、ソファでお菓子を食べるのはNGです。遊びに来た子がした場合、はじめはやんわりと「やめてね」と伝えて、ママ友も注意してくれるのですが、子どもがやめないと私ばかりが繰り返し注意することになります。
ママ友の家ではソファでお菓子がOKらしく、ママ友の注意の仕方が次第にポーズのみになり、帰るとドッと疲れる…。ママ友とのおしゃべりは楽しいのですが…。
ルールを守ってもらうための、何かいい方法はありませんか?
家庭ごとにルールが違うのは当然。お子さんには事前にしっかりと伝えることが大事
「ソファでものを食べるかどうか」「出かけた服のままでベッドに上がっていいかどうか」「何かを食べた後、すぐに歯みがきをするかどうか」など、ご家庭によってそれぞれルールが違うのは当然のことのように思います。
大人であれば、常識の範囲でその家の雰囲気に合わせることで、ルールを逸脱することも少なくすむでしょうが、小さなお子さんだとそうはいきません。
お子さん連れの場合は、伺うときも招くときも、前もって子どもにしっかりと伝えることが大切です。
例えば、「今日は○○ちゃんが遊びに来てくれるけど、家でやってはいけない事を〇〇ちゃんはしてしまうかもしれまい。だからといって、あなたがしてもいいわけではないからね。おうちにはそれぞれお約束があるからね」などです。
まずは環境を整えて。できないものに関しては口頭ではっきり伝えてOKです
その上で、お招きしたお子さんが「我が家のルール違反」をしてしまいそうなときは、予測できそうなものはまずは環境を整えます。
寝室で遊んでほしくなければ入れないようにしたり、触られたくないものがあれば目の届くところに置かないようにしたり。
その上で、環境を整えられないものに関しては「〇〇はしないでね」とはっきりと伝えましょう。
伺う側の場合は、NG行為を事前に共有してもらうとラク
初めてお伺いするお宅なら、事前にやってはいけない決まり事を共有してもらうとスマート。おじゃまする前に子どもに言い聞かせをすることができます。
小さなお子さんだと毎回、約束事を守れるわけではありませんが、「〇〇はしないお約束だったよね」と話すことで、お子さんも思い出せるでしょう。こうして少しずつ、よそのお宅に伺うときのルールをお子さんも学んでいくと思います。
他の家のルールを知ることは、視野を広げる貴重な機会。せっかくの交流を楽しみましょう
自分の家のルール、他のお宅のルール、さまざまあると思いますが、注意して過ごすばかりではとても楽しめませんよね。
他の家のルール、つまり文化を知ることは視野を広げる機会。生活や文化を共有する場と考えて、お友だちとの交流を楽しみたいものです。
違うご家庭との交流を通して、いいルール(文化)は自分の家に取り入れることも、ひとつの学びになります。
「家でこれはダメだけど、〇〇君のお家はいいんだね、どっちがいいと思う?」など、お子さんとのコミュニケーションを通して最善のお約束をアップデートしていけるとよいですね。
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齊木由香●和文化研究家。日本近代礼法 主催。旧酒蔵家出身で幼少期より和服に親しむ。日本の伝統文化や年中行事に関する執筆を行うほか、CMやドラマなどで所作指導・監修にも従事。著書に『トップの意思決定』。
取材・文/佐藤真紀
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