暑い季節になると、飲みたくなるのがアイスコーヒー。カフェのアイスコーヒーはもちろん、市販のリキッドや缶コーヒーなど、美味しいコーヒーはたくさんあります。そんななかで、おうちで本格的なアイスコーヒーを作ることができたら、毎日気分が上がりますよね。
今回は、自宅で誰でも簡単に作れるアイスコーヒーの作り方、淹れ方をご紹介します。アイスコーヒーを使ったアレンジドリンクも必見です。
アイスコーヒーの作り方は主に2パターン
アイスコーヒーには、大きく分けて2つの淹れ方があります。水で淹れる「水出し」と、お湯で淹れて冷やす「急冷法」。それぞれの特徴をみていきましょう。
時間をかけてゆっくり抽出する「水出し」
名前の通り、水を使って抽出するのが水出しのアイスコーヒーです。
コーヒーはお湯で淹れる印象が強いですが、熱を加えずに時間をかけて抽出する方法もあるんです。
水出しのアイスコーヒーは、水でじわじわと淹れるという贅沢な抽出方法。すっきりとした味わいが特徴です。
お湯で抽出して一気に冷やす「急冷法」
お湯で一気に抽出したコーヒーを氷で急速に冷やして作ります。
氷を入れて薄まることも考慮し、ホットコーヒーよりも豆(粉)を多めに使うのが特徴です。
短時間で淹れられるので、忙しい朝にも淹れたてを飲むことができます。
急冷法のアイスコーヒーの淹れ方
ここでは、濃い目に淹れたコーヒーを氷で冷やす「急冷法」を紹介します。
基本的には普通のホットコーヒーを淹れる工程とほぼ変わりませんが、アイスコーヒーならではのポイントを押さえながら淹れてみましょう。
粉は多めに、お湯は少なめに
準備をするものは、ホットコーヒーを淹れるときとほぼ同じ。異なるのは、コーヒー豆(粉)とお湯の量です。
コーヒーの粉はホットコーヒーのときよりも多く、お湯の量は少なめにするのがポイントです。
氷はコーヒーを一気に冷やすために必須です。
コーヒー豆にはさまざまな種類がありますが、今回はアイスコーヒーに向いている「フレンチロースト(深煎り)」を使いました。
【準備するもの】
・サーバー
・ドリッパー
・ペーパーフィルター
・細口のドリップ用ポット
・計量スプーン
【材料(4〜5杯分)】
・粉(ペーパードリップ用にひいたもの)フレンチロースト(深煎り) 65g
・水 400ml
・氷 240g
早速、淹れ方を見ていきましょう。
【淹れ方】
1.お湯をケトルなどで沸かしておく。氷はサーバーに入れる
2.ペーパーフィルターの2辺を内側に折り込み、ドリッパーにセットする
意外と知らない人が多いのがこの手順。フィルターの底の部分を外側に折り、側面を内側に折ります。
ドリッパーにセットするときは隙間を作らないように、軽く押さえながら。
3.ドリッパーに粉を入れる
セットしたドリッパーに粉を入れる。
軽く振って、平らにならしておく。
4.沸騰したお湯をドリップ用のポットへ
コーヒーを淹れるときは、薬缶やケトルから直接注ぐのではなく、ドリップ用の細口のポットを使います。
少量のお湯をゆっくり注ぐことが大切。細口のポットならスムーズです。
5.少量のお湯を注いで蒸らす
お湯は大さじ2程度。中心から静かに全体に注ぎ、20〜30秒蒸らします。
「蒸らす」工程はとても大切。お湯を注ぎながら、サーバーにぽたぽたと数滴コーヒーが落ちる様子を見守りましょう。
6.お湯を注いで蒸らす。これを3〜4回行う
中央に「の」の字を描くように3〜4回に分けてお湯を注ぎます。数滴落ちるのを見届け、蒸らしながら再び注ぎます。
ポットの中で熱いコーヒーが急冷されていきます。
完成!
氷で急冷したひんやり冷たいアイスコーヒーが出来上がりました。
濃い目で、苦味がギュッと濃縮された1杯は、スイーツや甘いチョコレートと相性抜群です。
氷を入れたコップに注いでストレートで飲んだり、ミルクや砂糖を混ぜたり、牛乳で割ったり、飲み方はさまざま。
お好みのスタイルで楽しんでみてください。
今回は、深煎りで作りましたが、「浅煎り」で試してみてもいいでしょう。
余ったら、サーバーに蓋やラップをして冷蔵庫で保存を。ストック用にたっぷり作って、水筒に入れて会社に持ち運び、仕事中に飲むのもおすすめです。
ワンドリップコーヒーで手軽にオンザロックも
1杯ずつアイスコーヒーを作りたいときは、市販のワンドリップコーヒーが重宝します。
グラスに氷をたっぷり入れてドリップコーヒーをセットし、蒸らしながらお湯を注ぎます。氷でコーヒーは急激に冷やされるので、すぐに飲むことができます。
ひとりでアイスコーヒーを飲むとき、パッと淹れて飲みたいときなどにおすすめ。
市販のワンドリップコーヒーは、アイスコーヒー作りにも重宝します。
カフェオレをくっきり2層に分けるコツ
エスプレッソに牛乳(ミルク)を加えたものは「カフェラテ」で、濃い目に淹れたアイスコーヒーに牛乳を合わせたものが「カフェオレ」。
今回は、アイスコーヒーを使ってカフェオレを上手に作るコツをご紹介します。
ポイントは、牛乳の層とアイスコーヒーの層をきれいに分けること!
牛乳にガムシロップを入れるとうまくいく
牛乳とアイスコーヒーの割合は1:1。牛乳100mlに対してガムシロップ大さじ1を基準に、甘い牛乳を事前に作り、氷の入ったグラスに注ぎます。
牛乳にガムシロップを投入するのは、液体の比重を大きくするため。牛乳の上にアイスコーヒーを注いだときも、混ざりすぎず、境界がはっきりしてキレイに仕上がります。
アイスコーヒーはゆっくり注ぐのがポイントです。写真のようにスプーンの背を使ってグラスの側面に少しずつ流し入れていきましょう。
ゆっくり静かに注ぐことで、牛乳との境を保つことができます。きっちり境界線を作りたいときは、シロップの量を増やしてみて。
牛乳の代わりに豆乳を使う場合も同様です。ガムシロップの代わりに練乳を入れるのもおすすめですよ。
バニラアイスをのせてコーヒーフロートにしても
アイスコーヒーにバニラアイスをのせたコーヒーフロートもおすすめです。
氷をグラスのフチのギリギリまで入れ、アイスコーヒーを注ぎます。上にバニラアイスをのせてミントを飾れば、かわいいコーヒーフロートの出来上がり。
おしゃれなグラスや容器を選んで、喫茶店のような雰囲気で飲むのも素敵です。
市販のチョコレートソースをかけるなど、アレンジを楽しんでみてください。
アイスコーヒー作りは簡単で楽しい!
今回ご紹介したのは、ペーパードリップを使い急冷する淹れ方でした。とても簡単なので、コーヒー初心者でも気軽にトライすることができます。
また、ペーパーフィルターの代わりに手持ちのネルドリップを使ったり、サイフォン器具やコーヒーメーカーでアイスコーヒーを淹れたりするのもいいですね。
手軽なものでは、ティーバッグのような“コーヒーバッグ”やインスタントコーヒーもあります。氷で冷やしてアイスコーヒーを作るという、簡単さも魅力。この夏は、いろんなアイスコーヒーを作って飲んでみてはいかがでしょう。
朝食にトーストやホットドッグなどの料理に合わせたり、おやつの時間にスイーツやチョコレートと飲んだり、アイスコーヒーライフをお楽しみください。
監修・調理/ダンノマリコ 撮影/中村彰男 文/鈴木有子
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