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絶対に後悔しないコーヒーミルの選び方 + プロもすすめる7定番

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絶対に後悔しないコーヒーミルの選び方 + プロもすすめる7定番

['19/11/1更新]
コーヒー豆を【だいなしにする/おいしく挽く】コーヒーミルの見分け方をご存じですか?
電動と手動の各機種を自腹で商品テストし、科学的に正しい選び方を解明。
ロングセラーや新定番から「これを選べば間違いがない」おすすめ7品をご紹介します。

−−

コーヒーミル(コーヒーグラインダー)の種類は多く、どれがいいのか迷いますよね。

どの商品レビューもそこそこ高い評価ですし、決めかねた結果、価格やデザインで決めようとしていませんか?

でも、それは失敗のもとです。

レビューを書くかたの大半は、初購入の初心者か、同じような価格帯からの買い換えです。
異なるタイプのミルを複数、挽き比べたわけではありません。

単にご本人の主観で「この値段にしては悪くないよね」と、味わい以外の面で高評価にするケースが大半。

このあと詳しくお話しますが…
コーヒー豆をおいしく挽くには、原理上コストがかかる機構が必要です。
安価なミルで実現するのは、残念ながら困難です。

この記事では、粉砕方法別に電動や手動のミルを実機でテストし、その過程でわかった[おいしく挽ける科学的な根拠]をお伝えします。
お読みいただくことで、自信をもって間違いのないコーヒーミルを選べるようになるでしょう。

とくに
「自分でコーヒー豆を挽きたいけど、せっかく買ってハズレだったら…」
と不安なあなたにこそ、お役に立ちます。

《読了目安:15分》

はじめに:29年、まちがい続けたコーヒーミル選び

はじめに:29年、まちがい続けたコーヒーミル選び

わたしはある名店のコーヒーに魅了されて以来、ずっと自分でも再現したいと試みてきました。
なのにミルに関しては、ずっと数千円台のものを使っていたのです。
「とりあえず挽ければいいだろう」程度に思っていたんですね。
でも、どんなに高級な豆を使い、抽出方法を工夫しても、目標とする名店の味には遠く及ばず。

「おいしくないのは自分が未熟だからだろう」と思考停止したまま、学生時代から最近まで、気がつくと29年も経過していました。
ここまで時間を無駄にして、さすがに別のところに問題があると思い至り、ようやくミルについても検証することにしたのです。

最初に試したのが、粉砕方法別の比較でした。
コーヒーミルにはいろいろ種類があるため、ひととおり自腹で取りそろえ、挽きくらべてみました。
その結果が、この記事でお伝えしたい内容です。

何台もミルを買って試すのは、財布的には少々痛いものでした。
しかし、結果は予想をはるかに超えていました。
テストによって、「確実に美味しく挽けるコーヒーミルの法則」も見えてきたのです。

コーヒーミル次第で、コーヒーの味は激変

コーヒーミル次第で、コーヒーの味は激変

今回のテストで得たおいしいコーヒーミルのポイントだけ、先に書いてしまいますね。

コーヒーの味は「挽き粉の挽きムラ」、つまり、大きなカケラからパウダー状の微粉まで、サイズのばらつきに大きく影響されます。

挽き粉の粒度(メッシュ)が揃っていないと…

●粗い欠片(かけら)
 湯が内部に浸透するまで時間がかかる
 =コクや香りが抽出しきれない

●微粉
 瞬時に湯が浸透する
 =浸出に長時間かかるはずの雑味成分まで過剰に出てしまう

挽きムラが大きいミルを使うかぎり、どんな高級な豆を使っても

・香りや旨味がじゅうぶん抽出できない
・渋くてえぐみのある《雑味》はたくさん溶け出す

薄くてまずいコーヒーとなり、コーヒー豆を台無しにしてしまうのです。

「理想のコーヒーミル」の最重要ポイント

つまり、

【粒度のばらつきが少なく 均等にコーヒー豆が挽けること】。

これこそが、コーヒーミルの最重要ポイントです。
粉のサイズが均等であれば、理論上は

コーヒーがもつ味わいと薫りのポテンシャルを余すところなく引き出しつつ、雑味は出さない

というコーヒー抽出が可能となります。

もちろん、豆の品種、生育状況、鮮度、焙煎や抽出技術など、おいしいコーヒーの条件は無数にあります。

しかしそれらの条件は、専門家でも達成するのは容易ではありません。
ところが適切なコーヒーミルを使うことだけは、われわれ一般人でも可能です。
私たちもプロ同様の均質なコーヒー粉を得られるのですね。
つまり、ミル選びは「かぐわしい極上のコーヒー」への、もっとも手堅い手段といえるわけです。

方式別・4種類のコーヒーミル

さて、ここからしばらくは、商品テストを通じた種類別ミルの解説です。
--
コーヒーミルは、豆の粉砕方法により3種に分類できます。

【コニカルグラインダー】
【ブレードカッター】
【フラットカッター】

──横文字だとややこしいですよね。

単純にいうと、こうなります。

①円錐形の臼式
②プロペラ式
③円盤刃式

これらは挽き刃の形で分けられたもの。
1は文字通り臼で挽きつぶす方式、
プロペラ型はミキサーのように高速回転するプロペラ刃で粉砕する方式。
フラット式は、溝状の刃や棘状の突起がついた円盤で切り刻む方式。
基本は電動ですが、1つ目の臼型だけは手回しの手動タイプもあるため、都合4種類存在します。

つまり、
●電動か手動か?
●円錐形か、プロペラか、平たい円盤形か?
方式の違いはこれだけです。
シンプルですよね。

では、どれを選べばよいのでしょう?

テストをした2015年当時、これらを比較した情報など見たことがありませんでした。
なので思い切って、4種類とも自腹で揃えたのです。

また、方式別の味の差だけを際立たせるため、カリタ製品で統一しています。
でも、必ずしもカリタ社びいきでないことは、読むとおわかりいただけるはず。

それでは、各方式の特徴をみていきましょう。

1. 手動の臼式ミルとは

1. 手動の臼式ミルとは

手挽きタイプの多くは、ハンドルを手で回し、溝が彫られた臼でゴリゴリとすりつぶす方式。
挽き臼のかたちが円錐(=conical)なので、「コニカルグラインダー」などとも言われます。

安いものでは、千円台からあります。
なかには昔日のドイツ・ザッセンハウス社のような工芸品を思わせる製品、最近ではコマンダンテなどの精緻なつくりの手挽きミルもあります。

[画像はかなり安い部類の カリタ 手動コーヒーミル KH-3]



2. プロペラで粉砕する電動ミキサー式

2. プロペラで粉砕する電動ミキサー式

次はプロペラ式です。
飛行機のプロペラのようなブレードが底面についていて、フードプロセッサーやミキサー同様にコーヒー豆を粉砕します。
この商品の場合、粉の挽き具合は赤いボタンを押し、回転する時間で調整します。
[画像はカリタ イージーカットミル EG-45]



3. 電動の臼式

3. 電動の臼式

次に電動臼式は、手動のミルと基本原理は同じです。
違うのは、高速回転するモーターで豆を挽けるところ。
鉄製にくらべ精度の高いファインセラミックス製の挽き臼が使われることが多く、その臼で豆をすり潰します。
写真のもので価格は8,000円前後です。
[カリタ セラミックコーヒーミル C-90]



4. フラットカッター(写真右側)

4. フラットカッター(写真右側)

最後はフラットカッター(写真右側)です。
鋭利な溝が刻まれた円盤が向き合って回転し、隙間を流れ落ちてくる豆を刻むのがフラットカッター式。

プロの多くはこのタイプを使っています。

安いものでも最低1万円台からと、全方式中でいちばん高価。
サイズもほかより大柄で、画像の商品だと高さ34cmです。

※追記:画像の銀色のミルは現在廃番となり、2017年以降「ナイスカットG」に代替わりしました。
詳細は記事後半でお伝えします。

[カリタ ナイスカットG]
https://amzn.to/2xTpjOn


タイプ別の「挽き豆比較」スタート!

お待たせしました。
それではタイプ別に、実際に豆を挽いてくらべてみましょう。

同じ焙煎度の豆を10gずつ用意し、挽き上がりの時間も比較しています。
豆の挽き具合は、一般的な抽出方法で使われるペーパーフィルター向きの「中細挽き」で統一しています。

手回し式の挽き豆

手回し式の挽き豆

手回し式のハンドミルで挽いたコーヒー粉です。
ご覧の通り大きなかけらが残っており、4タイプ中、もっともばらつきが生じました。
なかなか狙い通りの粒度にならず、何度もやり直し、微調整を繰り返しています。

挽き上がりまでの時間は、およそ1分ほど。
ずっと回していると、腕が疲れます…

プロペラ式の特徴と使い方

プロペラ式の特徴と使い方

次は、ミキサーのようなプロペラ式。

スイッチを押している間だけ通電し、プロペラ型の刃が高速回転します。
挽き具合の調整は、このボタンのON|OFFだけで
行います。
中細挽きの所要時間は、およそ1分から1分30秒。

プロペラ式の挽き具合①

プロペラ式の挽き具合①

画像はプロペラ式で挽いた豆。
この方式は、プロペラ刃が当たるところだけが挽かれます。
なので小まめにスイッチを切っては容器を振り、中身を混ぜる動作が必要。

粒同士が激しくぶつかり合う結果、全体に角が削られ丸くなったように見えます。
一見、それなりに均一に挽かれているようですが、実際は……?

プロペラ式の挽き具合②

プロペラ式の挽き具合②

プロペラ式はご覧のとおり、パウダー状の微粉が大量発生します。

この方式では挽かれたコーヒー豆は排出されず、延々と粉砕されるのが特徴。
かけらにばかり注意を向けていると、すでに挽かれた粉の方はどんどん微粉になっていきます。

結果、粒度が揃わないばかりか、苦くて渋い雑味が出やすい微粉ばかりが増えることに。

そしてこのタイプは、

・スイッチを押している時間
・シェイクして内部を均等に混ぜ直す頻度
・手首のスナップ具合

などの条件で変わるため、「前回と同じ粒度に」といった再現はほぼ不可能です。

電動臼式の特徴と使い方

電動臼式の特徴と使い方

次に電動臼式の挽き具合です。
このタイプは「ホッパー(豆受け)」から挽き臼に豆が引き込まれ、すりつぶされたら底の粉受けに排出されます。

電動臼式(セラミックミル)の挽き具合

電動臼式(セラミックミル)の挽き具合

この電動臼式で挽くと、コーヒー豆の薄い表皮が浮いているのが目立ちました。
豆を覆うこの薄皮は「チャフ」「シルバースキン」などと呼ばれ、雑味の元凶とされることも。

この機種では大きな破片となって残るため、薄皮による雑味は抽出され過ぎないようです。

とはいえ、微粉は大量に発生しました。
その大半は静電気によって排出口に付着するものの、やはり粉受カップにも出てきます。
そして排出口のほうは、こまめな微粉の手入れが必要になります。

中挽きの所要時間は40秒ほどでした。

電動臼式とフラットカッター式の違い

電動臼式とフラットカッター式の違い

テストした商品固有なのかもしれませんが…

この臼式(画像左側)は、ホッパー底面の傾斜がほとんどありません。
そのためコーヒー豆がスムーズに流れ落ちず、本体を揺すったり、スイッチを何度もON|OFFしなければ最後まで挽ききれません。

そして、このタイプはホッパーの締め込み度によって、コーヒー粒度を調整する機構です。
なので分解掃除をするたびに、締め込み度の再調整が必要。

そしてその調整がまた、微妙過ぎてむずかしい!
掃除のたびに粉の粒度が変わるというのは、毎回コーヒーの出来が変わることを意味します。

分解掃除のたびに好みの味とかけ離れてしまい、コーヒーを再度挽き直すこともしょっちゅうです。

衛生面に敏感で、使用のたびに臼歯までお手入れしようとすると、満足できるコーヒーは永遠に淹れられないかもしれません(笑)

電動挽臼式のデメリットをまとめると、

【こまめな手入れが必要なわりに、挽き具合の微調整が困難】

となります。

フラットカッター(カット式)の特徴

フラットカッター(カット式)の特徴

フラットカッター式は、カフェや喫茶店の多くで使われる業務用がこの構造です。

特徴のひとつは、手間いらずなこと。
ダイアル位置を希望する挽き目に合わせ、スイッチを入れたあとは挽き上がりまで放置でOK。

これまでみてきた3種類のミルは、すべて挽き具合の調整がきわめてシビアでした。
しかしこの製品は、調整のわずらわしさとも無縁です。

また、掃除の際も取付部のネジをコインドライバーではずし、終わったら組み付けるだけ。
ここでも挽き具合の再調整は不要です。

ただ浅煎り豆だと静電気を帯びやすく、排出口のまわりにチャフや微粉がつきやすくなります。
とはいえ静電気の影響は、電動の挽き臼式ほど大きくはありません。

フラットカッターの挽き具合

フラットカッターの挽き具合

そして、こちらがフラットカッターの挽き豆画像です。

カット式といわれるだけあり、角の立った挽き上がり。
粒の均等度は他とくらべ、きわだっています。他よりも格段に微粉が少ないことも特徴。

そして10gの中挽き所要時間は、10秒でした。
刃の回転は低速でも、豆を一気に大量に引き込み切削します。
そのため、他のタイプよりも挽きあがりが早いのです。
挽き時間が短いため、挽き立ての香りもほかより保たれます。

なぜか誰も語らない!? 超重要ポイント

なぜか誰も語らない!? 超重要ポイント

それぞれ条件を統一して飲み比べた結果、法則はみごと当てはまりました。
つまり
「微粉が発生しにくく均等に挽けるフラットカッターが、雑味を抑え味や香りを最大に引き出せる」。

そして、各種試して味以外の点で痛感したのが、どんな記事でも目にしたことがないこのポイント:

【お手入れの前後で粒度(粉の大きさ)が変わらない】

ということです。

原理的に、ブレード式(プロペラ式)は同じ粒度の再現は不可能なので論外でした。
臼式も、分解掃除のたびに挽き臼の隙間調整で粒度が変わる…つまり、掃除をするたびにストレスが溜まります。

ともに思い通りの粒度にはならず、納得のいかないコーヒーのできあがり。

一方、粒度が変わらないフラットカッター式は「コーヒー豆も調整時間も無駄にしない」という点だけでも、圧倒的に優秀です。

再度整理すると、

1. 微粉が少ない
2. 粒度が均等
3. 短時間で挽ける
4. 常に目標の粒度が再現可能

これらがコーヒーミル選びのポイントであり、フラットカッター型がベストということになります。

恥ずかしながらこのことに気づくまで30年近く、コーヒーミルに費用を掛ける意義が見出せませんでした。

でも実験の結果、これまで他の方式のミルで時間を無駄にしてしまったことを、激しく悔やんでいます。

結論:タイプ別の比較・おすすめランキング

方式別でおすすめ順に並べると、以下のようになります:

4位. ブレード式


3位. 手動臼式
※挽き臼がセラミック製なら電動臼式とほぼ同等

2位. 電動臼式



1位. フラットカッター式
※矢印の多さは主観的な味わいの違いを示しています(笑)

…それぞれの差は、誰が飲み比べても変わらないでしょう。
コーヒー豆の粒度がばらつきによって、それほど明確な差が出るのです。

そして、もし最下位となったブレード式を選ぶなら、(語弊はありますが)安物であっても手回し式のほうがまだましです。

そして「買ってはいけない」ミルとは?

そして「買ってはいけない」ミルとは?

こうして、適切なコーヒーミルの選び方がおわかりいただけたかと思います。
上記の条件を満たすミルを選べば、失敗することはありません。

逆にいうと、プロペラブレードだけは1つも条件を満たさず、おすすめできません。
テストしたのは手で保持するタイプでしたが、机上に置く「据え置き型」も同様です。

といいますか、手持ち型のほうがマシなほど。
手持ちは容器を振って混ぜればば、まだ多少は挽きムラを減らせるからです。
一方、据え置き型は文字通り動かすことができないため、同じ部分を延々と挽き続けることに。
まさにこんな感じです:

・刃の当たる部分は挽かれすぎ
・刃が届かない部分は挽き残し

挽く量が多すぎると、大量の微粉を出しつつコーヒー豆が豆のまま残ることも。
長時間掛けて微粉末だけにし、エスプレッソ用に使うくらいしか用途がないでしょう。

あらゆる方式中、据置型のプロペラブレード方式は最もダメダメであること、ご理解いただけると思います。
具体的な商品名は削除しましたが、なぜかこのタイプはどんなショップでも人気上位です。
モダンなデザインにまとめやすく、機構がチープで価格も安くできるからでしょうけど……

せめてこの記事をお読みの方は、避けていただければと思います。

フラットカッターは他より高額だけど

話を戻しましょう。

やはり電動の、フラットカッター(カット式)がいちばんです。
カット式は高価ですし、購入にはそれなりの思い切りが必要でしょう。

とはいえ、投資に見合う満足は必ず得られます。
「いままでのコーヒーにはもう戻れない」
というほど、格段の差があります。

当初は私もテスト用に購入しましたが、結局ここ数年でもっとも満足できた買い物になっています。

…というわけで、ここからはフラットカッター式の具体的なおすすめ品をご紹介します…!

フラットカッター式の具体的なおすすめ機種5選

フラットカッター式の具体的なおすすめ機種5選

粉砕方法のベストはフラットカッター式となりましたが、そのなかでのいち推しは、実験でも使用したカリタの「ナイスカットミル」です。
このあとご紹介しますが、同種の他機とくらべ、品質と価格のバランスがもっとも高いためです。

ちなみに、’17年以降は【ナイスカットG】という画像の商品にマイナーチェンジしています。

●ナイスカットG
▶アイボリー https://amzn.to/2xTpjOn
▶クラシックアイアン https://amzn.to/2HUsXsS

以下のような細かい箇所が変更されていますが、どれも表層的です。

・モーターの回転を少し遅くし、摩擦による発熱を抑制
・ボディ色の変更
・一部プラ製だった粉受けカップをステンレス製に統一。静電気発生を若干低減
・粉受けの背が高くなり、粉の飛散を抑制
・ホッパー蓋のつまみが大型化
・挽き目ダイアルが、中挽きを意味する「カリタ」という表示のみに
 (従来通り粗挽きや細挽きも可能)
・掃除用ブラシ付属

どれもわずかな変更であり、駆動部本体を含む本質は先代と同じです。
先代は1980年代から製造されていたため、通算すると40年もの実績があることに。
替え刃を交換しながら25年以上愛用しているかたもいます。まさに「一生もの」といえるでしょう。

ナイスカットG以外のおすすめミル、4位

ナイスカットG以外のおすすめミル、4位

さて、ここからは「ナイスカットG」以外のフラットカッター方式のミルを4つ、おすすめ理由も含めご紹介します。
そして記事の最後では、手動ミルについてもご案内しています。

●4位:富士珈機「みるっこ R-220」
イエロー
https://amzn.to/2FNUlJu
レッド
http://amzn.to/2e95pWC

「みるっこ R-220」は、コーヒー器具メーカー、フジローヤル(富士珈機)のロングセラー。

カリタのカット型とはかなり異なる刃型をしていますが、フラットカッターに分類しています。
みるっこは昔からナイスカットと双璧をなす、定番中の定番品。
性能は勝るとも劣りません。

また、カリタ製のミルはドリップ法が中細挽きのカリタ式に最適化され、粗挽きや細挽き、とくに粗挽きがやや苦手ですが…
富士珈機のつくる「みるっこ」は、特定のドリップ法にはくみしません。
また、別途エスプレッソ用の極細挽きに特化した「カット臼」タイプという機種も販売されていて、用途別に選択可能。

みるっこをナイスカットGと比較した際、大きな難点は価格です。
頻繁に値上げを繰り返した結果、希望小売価格は6万円を超えました。
昔は同程度の実売価格だったのに、いまや倍以上の開きです。
以前同様の価格差ならば「みるっこ」をすすめるのに、残念です。

推薦ミルの3位は、大柄な「ハイカットミル」

推薦ミルの3位は、大柄な「ハイカットミル」

●3位:カリタ 業務用「ハイカットミル」
https://amzn.to/2FNm9Og
カフェや喫茶店でよく見かけるのが、この「ハイカットミル」。

ナイスカットの上位機種にあたり、業務用としてさらに均質&大量に、短時間で挽けるのがポイント。

実のところ、業務用には富士珈機のR-440ほか、すぐれた機種がほかにも多数あります。
しかしここでおすすめするのには、明確な理由があります。

それは、実売価格。

今のところ値引き幅が大きく、プロ用なのに他のハイアマチュア機種との価格差が小さいのです。
割安感ではこのハイカットミルが断トツです。

ただし、自宅で使うには若干のハードルも。
こちらのミルは、全高 52cm、重さ 11kg。
シルエットは同じでも、他よりひと回り以上大柄なのです。

大柄なことにも理由があります。

1つはもちろん、大量処理が必要な業務用だから。
もう1つは大型モーターの回転トルクを活かし、低速でも力強く挽くためです。
小型モーターは高速回転が必要で、発生する摩擦熱はコーヒー粉に悪影響を及ぼすとされています。
上位のミルほど摩擦熱を抑えるために大型化するのは、原理上も当然なのです。

この機種は設置場所に余裕があれば、たいへん価値の高い商品です。

2位:ナイスカット後継機として登場したNEXT G

2位:ナイスカット後継機として登場したNEXT G

●2位:カリタ「NEXT G(ネクストG)」
https://amzn.to/2FNlexi

先の「ナイスカットG」と「ネクストG」。ややこしすぎます。笑

ネクストGは次世代、NEXT Generation が由来。
発売当初はナイスカットを廃番にし、こちらだけ残す方針だったようです。
次世代らしく? 見た目もシュッとしていますよね。笑

ナイスカットと比べ、以下の違いがあります。

・カッター部が鋼鉄からセラミックに
・モーター速度を半分に落とし、発熱と騒音を低減
・静電気除去機能を搭載し、粉末飛散を抑制
・スイッチが本体背面から正面に移動し、操作しやすく

モーターが遅くなったので挽き上がり時間が2倍ほどになりましたが、多数の改良点もみられます。

ロングセラーの系譜「ナイスカットG」か、
新機軸搭載の次世代「ネクストG」か?
発売直後は価格差があり、評価を4位としていました。
しかし19年になってから前者の実売価格が上がり、後者の割引が大きくなり、ほぼ同価格帯に。実に悩ましい選択となりました。

とくに浅煎りがお好みで、静電気によるコーヒー粉の飛散が気になるならネクストG。
そうでもないなら従来のナイスカットG。
そんな選びかたでよいかもしれません。



そして、ナイスカットG以外のおすすめ第1位は?

そして、ナイスカットG以外のおすすめ第1位は?

●ラッキーコーヒーマシン「ボンマック bonmac BM-250N」
ブラック
https://amzn.to/2CN54SG
レッド
https://amzn.to/2FzYkba

そして、ナイスカットG以外でのおすすめ候補1位は「ボンマック BM-250N」です。

ちなみに、これまでおすすめしてきた機種はすべて国産でしたが、実売3万円以上。
そしてこちらだけは台湾製で、1万円台なかばの実勢価格です。
一般的に、安いからといって商品説明の日本語が怪しい中華コピーを選ぶのはリスキーです。

でもボンマックBM-250Nは、UCC上島珈琲グループのラッキーコーヒーマシン社のもの。
同社の製品はサードウェーブコーヒーの代表格、「ブルーボトル」などにも導入されています。
本品も2010年発売で、すでに信頼の実績も積み上がっているほか、後発としてナイスカットなどを研究しています。

あらゆるものが値上がりしている昨今、均等な粒度、静音性など、性能面で拮抗しているのに半額近いBM-250Nは、お値頃感がたいへんに高いコーヒーミルです。

ただしBM−250Nは製造ロットが少ないのか、しょっちゅう欠品します。
そして市場在庫が少ない間は、足許を見た業者が価格を吊り上げます。
高くても適正価格は2万円まで、とお考えください。

2019/11/1現在の底値は?

2019/11/1現在の底値は?

ナイスカットGは以前は割引率が高かったのですが、現在の相場は3万円前後。
そのなかで調査したところ、現在は下記がもっとも安価でした。

▶(楽天市場)限定生産ホワイト
https://a.r10.to/hzPU87
→このホワイトは2019年初めに限定販売されたもの。
他店では事実上売り切れになっています。
このショップが市中在庫をかき集めたのかもしれません(笑)

ナイスカットGの中では最安の部類であるうえ、限定品は中古市場でもプレミアがつきやすく、二重の意味でお買い得といえます。

…ついでですので、ちょっと下世話なお話をしますね。

ここまでご紹介したフラットカッター型は、数十年も継続生産されてきたものが中心です。
ほとんどモデルチェンジしない。頑丈。補修部品が豊富でこの先さらに何十年と使える。年を経て風合いが増す──
そのため「数年後に手放したところ、入手した時と大差ない値段がついた」といった例が多く見られます。
いわゆる「リセールバリューが高い」わけですね。

味わい面で劣る安価なミルに寄り道するのはもったいない、と申し上げてきた背景には、そうした事情も含まれています。
長い目で見てお得になる可能性が高いこと、ご理解いただけるのではないでしょうか。

以上、追記でした。

電動コーヒーミルは、上記5種から選べば大丈夫

ここまでで、5つのベストバイ機種をご紹介してきました。

・ナイスカットG(カリタ)
・みるっこ(富士珈機)
・ハイカットミル(カリタ)
・ネクストG(カリタ)
・ボンマック BM-250N(ラッキーコーヒーマシン)

「おいしいコーヒー粉の科学的な条件」をもとに選ぶと、結局、プロやコーヒー通にも選ばれる製品ばかりが残りました。

どれも数万円クラスでは間違いのない機種です。
他の粉砕方式は安価ですが、残念ながらコーヒーの味わいを大きく損なうため「選外」です。

29年も無駄にした私のように、遠回りする必要はありません。
一方で極端な話、ミルの方式さえフラットカッター式なら、あとはどれを選んでもさほどの違いはありません。

そうなると、決め手はやはりコストパフォーマンスとなります。

実はこれらの機種でも、微粉の100%除去は無理です。
粒度の均一性を求めはじめると、数十万円する機種まで存在しますが、「豆を粉砕する」という原理に立脚している以上、どんなに高額でも微粉ゼロはありえません。

よほどのコーヒー求道者でない限り、価格と性能のバランスから考えると、ご紹介した5点の電動ミルが最適解となります。

数万円の投資でリセールバリューが高く、しかも何十年も満足が続くのです。
どれを選んでも価値ある買い物です。

手動ミルの「買ってはいけない」と「おすすめ」は…?

それでも「電動は予算が…」「やはり手挽きがいい!」とお考えでしょうか。

その場合の選び方もお伝えしましょう。

ご注意いただきたいのは、
【木箱のボディや鋳鉄製といった、一見クラシックな工芸品調】の手動ミルには手を出さないで、ということ。
そうではなく、【臼歯がセラミック製のモダンなミル】をおすすめします。

理由はずばり、「精度」。

工芸品風の手動ミルでも、何万円もする本格派ならよいのですが、数千円レベルで精密な加工は期待できません。

作り手として限られた原価しか割けない場合、
・人の手で加工が必要な木箱にまでコストを掛けるか?
・ボディは大量生産品でも、ミルの核心たる挽き臼に集中的にコストを掛けるか?

…「味」を優先するなら、答は明らかです。

工芸品調は飾るのに向いても、回転軸がぐらつき粒度が揃わず。
一方、大量生産でも精度が維持しやすいセラミック製の挽き臼なら、欠点の多くは解消されます。
また、セラミックは水洗い可能という付随メリットも。

ただし
・挽き上がり時間
・腕の疲れ
・粒度調整の手間
・味わい

の4点で、電動カッティングミルの完勝です。

将来この形式を入手する日が来たら…
「無理しても最初からこちらにすればよかった!」
と後悔なさることでしょう。

以上をご理解いただいたうえで、手動ミルのおすすめを2つ、ご紹介します。

おすすめ手動ミルの1つはポーレックス社の…

おすすめ手動ミルの1つはポーレックス社の…

手動ミルの選び方ポイントにつづき、具体的なおすすめ商品を2つご紹介します。
(電動を含めた全般のベストは上のほうで述べています)

画像はジャパン・ポーレックス社の製品。
手挽きミルでは定番といえる存在で、鹿児島県霧島市で製造されています。

▶ポーレックス「セラミックミニ」
http://amzn.to/2egkq7V

コーヒー約3杯分[30g]が挽けるレギュラータイプと、直径は同じで2杯分[20g]のミニがあります(画像はミニタイプ)。
いずれも普段使いには十分なサイズ。
ミニの方のハンドルは、分解してボディの黒いシリコンカバーに通して固定でき、まあまあコンパクトに収納可能。
アウトドアへの携帯性にもすぐれます。
キャンプなどに持ち出すと、ちょっとコーヒー通を気取れるたたずまいですよね。

なお、こちらの商品には、大量にコピー商品が出回っているのでご注意を。
とくに海外製は見た目だけを安易に模倣したものが多く、軸がぐらつく、回転が渋いといった典型的な「安かろう悪かろう」が多く見られます。

なお、ポーレックス社が自社開発したセラミック臼の完成度は、他の日本製と比較しても一日の長あり。
ここ数年でハンドル接合部が改良されるなど、ものづくりに対する誠実な取り組みも評価できます。

手動ミルのおすすめ 第1位

手動ミルのおすすめ 第1位

最後に、2016年の発売以来、手動ミルの一番人気もご紹介します。

日本の耐熱ガラス器具メーカー、HARIO社製のこちらです:

▶ハリオ 手挽きセラミックコーヒーミル スケルトン MSCS-2B
https://amzn.to/2wgDFI4

低価格ミルの最低条件となるセラミック製の挽き臼を備え、実売で2千円ほどと、ひときわ安価。
上でご紹介したポーレックス社製の「手にしたときのよろこび」的なものは、正直希薄です。
でも、ポーレックスの半分弱という価格は魅力です。

ちなみに容量は、コーヒー約10杯分にあたる100g。
電動のナイスカットでも50gなので、倍もあります。

そんなに手挽きするのは苦行過ぎますし、そもそもコーヒー豆の挽き置き保存は、挽きたての薫りを損なうNG行為。
なので容量いっぱい挽く機会はほとんどなく、やや大きすぎます。
でも大柄ゆえに接地面積が広く、どっしりと安定して挽けるのは利点です。

初心者のかたなど、「はじめてのおためし入門ミル」として、おすすめします。

なお、こちらにはほぼ同じ機構や価格で容量が2杯分というスリムタイプもあります。
安定度は一歩譲るものの、サイズ的にはこちらもよいですね。

▶ハリオ セラミック スリム MSS-1TB
https://amzn.to/2Kf7PlI

最後に

長文をお読みいただき、ありがとうございました。
最後に再度、要点をまとめます。

★失敗しないコーヒーミルの最低条件
・微粉が少なく、均等な粒度で挽けること
・掃除後もただちに目標の粒度が再現できること

これらを満たす電動のカッティングミルが、あらゆる点でベスト。
たとえ初期投資がかさんでも、10年単位で満足が続くことを考えると、結局は割安な投資です。

--

今回の記事は、わたしのようにコーヒーミル選びで失敗する人を少しでも減らしたいとの思いから書きました。

ここでとりあげたミルの大半は、30年~50年も大きなモデルチェンジがない商品です。
市場規模が小さいゆえか、枯れた技術で完成しているのか。

この先、目を見張る技術革新でも起きれば別ですが…
今回のおすすめは今後も当分、揺るぎないベストでありつづけるでしょう。

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寺井久貴
寺井久貴さん
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yuki_miさん
yuki_miさん

lemondeさんお久しぶりです!覚えていただけていますでしょうか…笑。

先日母親が誕生日にコーヒーミルがほしいと言ってきたので、これは!と思いこの記事のおすすめのものを買ってみました♡

この記事の中では一番安いものにしたのですが、「プロのミルみたい!」と母親も大喜びでした(*^^*)残念ながら私はコーヒーの味が分かるほどの舌はないのですが、挽いている音・見た目・香りからなんだか違うような気がします♩

やっぱりlemondeさんの記事の信頼性はさすがでした♡ありがとうございます!

2017-03-15 17:52:48
寺井久貴さん
寺井久貴さん2017-03-15 19:49:10

ご無沙汰しています (_ _)
フォーチュンクッキーがヘビーローテーションしておりました(謎)

実はお安いミルでもさらにおいしくする小技があります。
それはずばり、「茶こしで微粉をとる」。
高額なミルにくらべどうしても粉のサイズのばらつきが出ますので、
茶こしでふりふりしてあげれば、パウダー系の微粉は除去可能です。

おかあさまにもお伝えください!

たこるさん
たこるさん

最近コーヒーに目覚めた初心者です。
少し前までは挽いた豆でいいやと思っていましたが、こちらの記事を拝見して電動ミルが欲しくなりました。
静電気が少なく扱いやすそうな「カリタ ネクストG 61090」、お手頃な「ボンマック BM-250N」、手入れがしやすそうな富士珈機「みるっこ R-220」で検討していたところ、値段もサイズも手頃なノルウェーのウィルファ社の製品を知りました。
寺井さんは長年にわたって美味しいコーヒーを極めようとされていらっしゃるのでご意見を伺えたら嬉しいです。もしお薦めとお考えでない場合コメントしづらいかもしれませんが、寺井さんなりにそうお考えになる理由などお聞かせいただけるとありがたいです。
検討候補:wilfa Svart Aroma [CGWS-130B]
     コニカル刃使用 、DCモーター搭載、回転数500-650rpm
どうぞよろしくお願いします。

2019-04-29 05:42:05
寺井久貴さん
寺井久貴さん2019-05-03 19:24:29

たこるさん、はじめまして。そしてご返事が遅くなりごめんなさい。

こちらですね
 ↓
https://www.amazon.co.jp/dp/B07NDWCY24/
おもしろそうな機種ですね。
ただ、自身で試したことがなく、よいかどうかを申し上げられない点をご理解ください。

記事中ではコニカルよりもフラット式をすすめたわけですが、それは味の面もさることながら、お手入れ後に粒度設定が変わるかどうか、という点が主軸でした。
欧米各地では日本よりも野心的なグラインダー改革の研究が進んでいます。
Svart Aromaがホッパーの脱着後も粒度が変わらないのであれば、
そうした技術革新の恩恵によって、コニカル式でもおいしく淹れられるのかもしれません。

あとは、たこるさんのお好みの焙煎度や淹れ方で決めてはいかがでしょうか。
浅煎りか深煎りか。
ポアオーヴァでもペーパーかネルか、あるいはメタルか。
エアロプレスかエスプレッソか。
思いきり主観に基づいて申しますと、富士珈機系は粗挽き、中挽きはカリタのフラットカッター式が向いていて、コニカル式は全般に細挽き〜中挽き向きな気がします。

ううむ、それだけではなんのお答えにもなっていませんね…

Svart Aromaが導入されているというカフェは、今風の、浅煎りだったりエアロプレスが多い気がします。
浅煎り豆なら静電気はとても気になるでしょうし、エアロプレスなら挽き目は細〜中挽きあたりが必要になります。
そうしたコーヒーには、Svart Aromaはかなり向いているように感じます。

スパッとお答えできず、わかりづらい長文でごめんなさい。
なにがしかの参考になりますでしょうか。

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