新型コロナウィルスの拡散を防ぐために、今、世界じゅうで“STAY HOME!“が呼びかけられています。
この長〜いおうち時間、せっかくだから有意義に過ごしたいですよね。
普段作らないような手の込んだお料理にチャレンジするもよし、家の中を徹底的に掃除するもよし。
そんなおうち時間の選択肢のひとつとして、「塗り絵」はいかがですか?
塗り絵!?何を唐突な…と思われたかもしれません。
でも、今回ご紹介するのは、塗り絵といってもただの塗り絵ではありません。
なんと名画の塗り絵です。
無料で楽しむことができるのでご紹介します!
ファン・ゴッホ美術館がゴッホ作品の塗り絵データを無料で公開中
ファン・ゴッホ「ひまわり」(1889)の塗り絵 出典:ファン・ゴッホ美術館のウェブサイト
日本でもファンの多い画家、フィンセント・ファン・ゴッホ。
オランダにあるファン・ゴッホ美術館は、その名の通り、ゴッホ作品のコレクションで有名ですが、世界各国の美術館がそうであるように、やはりこちらも新型コロナウィルスの影響で休館中。
でもオリジナルのコンテンツでゴッホの作品に触れることができるのです。
そのひとつが「塗り絵」!
美術館のウィブサイトでは、日本人に馴染みのある「ひまわり」(1889)作品を始め、「グレーのフェルト帽をかぶった自画像」(1887)や「アルルの寝室」(1888)など13種類の塗り絵データを公開中。
こちらから無料でダウンロードできますよ。
出典:ファン・ゴッホ美術館のウェブサイト
塗り絵データは家庭用プリンターやコンビニで印刷してくださいね。
お手本となる作品をじっくり観察して色選びを楽しもう
塗り絵は自由に色を塗っても楽しいのですが、せっかくだからゴッホの作品をじっくり鑑賞しながら、色を選んでみましょう!
色のお手本はこちらをチェック!
出典:ファン・ゴッホ美術館のウェブサイト
このページでは、なんとゴッホの1443点にものぼる作品が超高解像度で紹介されています。
気になる作品をクリックすると、その作品がアップに!
(スマホよりパソコンで見る方が迫力があってオススメです)
出典:ファン・ゴッホ美術館のウェブサイト
さらに画面端にある虫めがねの「+」マークを押すと、どんどん拡大できるので、パッと見ただけでは分からない色づかいや、色の重なりを発見することができます。
出典:ファン・ゴッホ美術館のウェブサイト
ゴッホと同じ色で塗ることはできなくても、作品の色を感じながら実際に塗り絵を仕上げていくのは、大人の自由研究のような楽しみがありますね。
もちろん、子どもと一緒に楽しむのもおすすめです!
ゴッホの独特な色を観察したり、手を動かしたりと、とてもいい情操教育になりそう。
こういった名画の塗り絵データの公開は、ミュシャ財団や東京国立博物館でも無料で行っています。
長いおうち時間の過ごし方として、ぜひ名画の塗り絵も取り入れてみてくださいね。
実際に編集Mが塗り絵をやってみた!!
実は、高校時代に美術部に所属していたこともある、気質は体育会系の編集M。
一時は芸大受験も考えたこともあるほど(かつては)絵を描くのが好きで、塗り絵を見ているうちに塗りたい気持ちを抑えられなくなってしまいました。
せっかくなので、塗り絵の楽しみ方を踏まえてレポートします。
まずは、どれにしようかな…。
有名な「ひまわり」もいいけれど、やはりここは「アルルの寝室」をセレクト。
何を隠そう、いや隠しはしないが、かつて美術の授業でこの絵の模写をしたことがあるのです。
おお、懐かしい。
ファン・ゴッホ「アルルの寝室」(1888)の塗り絵 出典:ファン・ゴッホ美術館のウェブサイト
卒業旅行で訪れたオルセー美術館でも生の「アルルの寝室」を鑑賞したこともあり、ゴッホの筆圧を間近に感じて胸アツになったあの頃の気持ちが蘇りました。
…という前置きはさておき、塗るぞ〜〜〜っ!!
塗り絵の準備です。
幸いリモートワーク中なので、クローゼットの奥をゴソゴソ探し、10代の頃に揃えた画材を机に並べてみました。
いずれも、十数年ぶりにご開帳〜。いや、もしかすると、うん10年ぶりかも。
自分で言うのも何ですが圧巻!!
無駄に持ちすぎている…。(しかも、ほとんど使っていないし(^^;;)
準備万端な中、塗り進めていきました。
ゴッホの絵をよく観察すると、微妙な色が多用されていることに気づきます。
塗り絵は塗ることが一番の楽しみなので、24色セットの色鉛筆でも十分ですが、これだけの色バリエがあるとなるだけ近い色を厳選したくなりました。
うわーすごい!!ほとんど未使用だったグレイッシュカラーの色鉛筆の色が、まさに画面と同じ!!
(モニターの写りが悪くてすみません)
入手したことで満足してしまい、ただ持っているだけだったニュアンスカラーのトンボ色鉛筆「IROJITEN」がやっと実力を発揮してくれました。
(購入したのは数十年前ですが、今も現役販売中。ロングセラーの色鉛筆です)
塗り絵を久々にやってみましたが、ものすごく楽しい!!
しかも塗っている間は無心になれるので、気持ちが落ち着いてリラクゼーション効果も高いです。
言うならば、写経の域ですね。
そして、全体を塗り終えてみたのがこちら。
うーん、なんか違うのよね…。
全体的に薄くてフワッとしてる。
ゴッホらしいボリューミーな絵の具の筆致は、やはり色鉛筆やパステル系で表現するには限界があるなぁ…。。。
はっきり言って、ここで終わって全然OKなのですが、とあることから無駄にやる気に火がついてしまいました。
(「とあること」は後述)
そして、ふと思いつきました!
「あのぽってりとした筆致は、そうだ、粘度のあるクレパスなら近づけるかも」
再びクローゼットをごそごそ。見つかりました!!
小学生の時に使っていた、サクラクレパスです。
フタを開けた瞬間、懐かしいあの香りがふわりと鼻をかすめて胸キュン。
全く色番通りに並べていないところが私らしい。w
自分で書いた、きったない字に落涙。しみじみと懐かしすぎる…。
持っていたことに驚きです。
そして、まだ使えることにも驚きです。
張り切って、ぐりぐり重ね塗りをしていきました。
おや、いい感じかも♡
油絵の具ほどの立体感は出ませんが、筆圧が感じられます。
そして、なんとなく自分に折り合いのついた完成形がこちら。
決して上手ではありませんが、達成感があります!
アップで見るとこんな感じです。
もはやオリジナル。
でも、「っぽさ」が出たような…??
そして、
せっかくなので壁に飾ってみました。
満足〜!!
まさか、塗り絵にここまで夢中になれるとは思ってもみませんでした。
まぁ、私の場合は、画材が豊富にあったり、昔の思い出に浸ったりと、一般例とはかけ離れた状況だったからともいえますが、でも、色と向き合うのは、誰にとっても間違いなく楽しくて美しい時間になるのではないでしょうか。
新しい自分のセンスに出会えるかもしれませんよ。
ぜひゆっくりと時間をとって、名画の塗り絵を試してみてくださいね。
【余談】
「とあること」とは。
色鉛筆の薄い色合いがなんだかなーと頭を傾げているときに聞こえた家族の魔の歌声。
『わたしはしょうゆの魔神だぁ〜♪」
爆笑です。
テレワークをしていると、家族の絡みが半端ない。
無意識のうちに脳がその歌に占拠されてしまい、頭の中で私もぐるぐる歌い始めてしまいました。
そのうち、「塗り絵の魔神の出番だぁ〜♪」と頭の中で1人替え歌を歌うの巻。
もう止まりません。そして張り切って塗るしかありませんでした。
色鉛筆だけではぼやけてしまった色合いは、塗り絵の魔神がシメてくれました。笑
文/暮らしニスタ編集部
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