長野県のもっとも南に位置する飯田市。多くの登山家を魅了する南アルプス、中央アルプスを望み、南北に天竜川が貫く日本一の谷地形にあり、迫力の景観が見渡せる山あいの都市です。
「りんご並木と人形劇のまち」としても知られており、近年では体験教育旅行や、市周辺に80本以上点在する銘桜を巡る桜守の旅など、グリーンツーリズム・エコツーリズムの取り組みでも全国から注目されています。そんな飯田市の魅力を紹介します。
飯田市の市木・りんごが町を明るく彩る「りんご並木」
飯田市内の中央にある「りんご並木」は、約300mの道路に13種類26本のりんごの木が植えられている通り。飯田の町のシンボルとして親しまれています。この「りんご並木」は、1947年に発生し、町のほとんどが焼失したと言われる「飯田大火」の復興として、当時の飯田東中学校の生徒たちの発案で誕生しました。
「街も、そこに住む人の心も美しくしたい」という思いから、りんごの木が植えられ、以来今日まで、代々、飯田東中学校の生徒が手入れをしています。現在は並木全体が公園として整備され、地域住民に愛され続けています。
海外からも参加多数!日本最大の人形劇の祭典「いいだ人形劇フェスタ」
毎年8月上旬に飯田市で開催されている日本最大の人形劇の祭典「いいだ人形劇フェスタ」。国内外で活躍するプロの劇団からアマチュア・学生劇団までが参加し、現代人形劇から伝統的な人形芝居まで様々なスタイルの人形劇が一堂に上演され、市内は人形劇一色になります。
国内はもちろん海外からも個性豊かな劇団がたくさん参加し、400ステージ以上の人形劇公演が市内を中心に約120箇所で行われます。
この祭典の由来は、およそ300年前に飯田に伝わった人形浄瑠璃。お祭りなどとして愛され続けたこの文化は、飯田の「芸能を観る事、演じる事、支える事」を楽しむ気質を生み、それが現代に受け継がれてこのフェスタに繋がっています。市民によって創られるこの一大イベントは一見の価値ありです。
風光明媚な観光名所がたくさん!人気は南アルプスを望む、日本のチロル「下栗の里」
南アルプスを望む飯田市上村・下栗の里。標高800~1,000mの山腹を切り開いた傾斜30度余りの急傾斜地に集落と畑が点在しています。その景観の美しさと、自然と暮らしが調和している姿がオーストリアのチロル地方に似ていることから、「日本のチロル」とも呼ばれているそう。2009年には「にほんの里100選」にも選ばれました。事前に予約すると「下栗の里案内人の会」の地元ガイドが下栗のビューポイントを案内してくれます。
下栗の里から北にある「しらびそ高原」も目の前に南アルプスの一大パノラマが広がる人気のエリア。オートキャンプ場や宿泊施設「しらびそ高原“天の川”」があるので、高原の夜に満点の星空を楽しんでみてはいかがでしょうか。
飯田市の返礼品はブランド柿として有名な「市田柿」がおすすめ!
(写真提供:松島信雄さん)
長野県が全国1位の出荷量を誇る干し柿。県産干し柿のほとんどは飯田・下伊那地域で栽培・加工されており、「市田柿」と呼ばれています。
長野冬季オリンピックの歓迎レセプションで各国の代表選手に配られたという人気のブランド柿で、平成28年7月には、国が地域の農林水産物や食品をブランドとして保護する「地理的表示(GI)保護制度」にも登録されています。
中でも、ふるさと納税のイチオシの返礼品は「市田柿800g×3袋セット」(寄付金額:20,000円)。10ケ月もの時間をかけ、熟練の職人によって一つ一つ丁寧につくられた上品な味わいが楽しめます。
洋風にアレンジした「市田柿フロマージュ」(寄付金額:5,000円)も人気の一品。「市田柿」と長野県産クリームチーズをミルフィーユ状に重ね合わせたスイーツで、ワインのおつまみにもぴったりです。
まとめ
飯田市は美しい自然や昔から伝わる文化を大切にし、まちの活性化へと繋げています。実は、人口1万人あたりの焼肉店舗数が全国一で「焼肉の町」とも呼ばれているそうです。そんな魅力満載の飯田市に、ぜひ遊びに出かけてみてはいかがですか。
協力/長野県飯田市 文/田代智美
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