パンやスイーツが好きな人なら、一度は聞いたことがある「全粒粉」という言葉。なんとなくヘルシーなイメージだけど、小麦粉とどう違うのかわからないという人も多いのでは?
今回はそんな全粒粉について、おさえておきたい情報をご紹介します。
全粒粉とは?
全粒粉とは小麦の一種で、「ぜんりゅうこ」または「ぜんりゅうふん」と読み、英語では「whole-wheat flour」と呼ばれています。薄力粉などの小麦粉が、小麦の胚乳と呼ばれる部分のみを用いるのに対し、全粒粉は小麦の表皮、胚芽、胚乳を挽いて粉にしたもので、色は茶褐色を帯びています。
風味や食感
全粒粉は、香ばしく風味豊かで、歯ごたえのある食感が特徴です。これらの特徴から、シリアルやパン、クッキーなどに用いられることが多い穀物です。
ただ、グルテン量が少ないため、パンなどを作る際にはまとまりにくく、ひび割れも多くなるので、薄力粉や強力粉などと混ぜて作ることが多いです。また、焼き菓子などもかために仕上がるため、スポンジケーキなど、やわらかさを重視する生地には向きません。
栄養成分
全粒粉にはビタミンやミネラルが豊富に含まれています。特に食物繊維、ビタミンB1、鉄分が多いのが特徴です。食物繊維は腸内の有害物質を減らしたり、便通を促したりする効果があり、ビタミンB1は皮膚や粘膜の健康維持や糖を分解してエネルギーを作り出すのに役立ちます。女性に多いと言われている鉄分不足は貧血や冷え、集中力の低下などを引き起こすため、全粒粉で補えるのは嬉しいですね。
ほかにもさまざまな栄養素が含まれており、全粒粉は栄養価に優れた食品であることがわかります。また、小麦粉よりもGI値が低いため、血糖値の上昇もゆるやかです。
血糖値の急上昇、急降下は糖尿病や動脈硬化などのリスクにつながるとされているので、健康面から考えてもおすすめです。
小麦粉で代用できる?
全粒粉がないときは、薄力粉や強力粉などの小麦粉を代わりに使うことができます。クッキーなどのスイーツに使うなら薄力粉を、パンを作るなら強力粉を使うと良いでしょう。全粒粉の独特な食感は失われますが、全粒粉の代わりに全量を置き換えて作れます。
ほかにも食感や風味などが変わりますが、米粉やライ麦粉、ふすま粉なども全粒粉の代用品として挙げられます。
全粒粉の使われ方
全粒粉を使って料理を作ってみましょう。ふだんは小麦粉を使っていたレシピも、いつもとは違った味わいを楽しめますよ。
1. 生地から作る!ピッツァ・マルゲリータ
【材料(18cmの丸形3枚分)】
強力粉…150g
全粒粉…50g
ドライイースト…6g
塩…小さじ1/2
砂糖…小さじ1/2
オリーブオイル…大さじ1
ぬるま湯…150㏄位
aトマトソース…大さじ3
aプチトマト…2個(20g)
aモッツァレラチーズ…100g
aバジリコ(乾燥でもOK)…少々
a塩・コショウ…少々
aオリーブオイル…少々
ピザだって生地から作れば、自分好みの味に仕上げることができます。こちらのレシピなら、強力粉に加えて全粒粉を使ったヘルシーなマルゲリータが楽しめますよ。
2018.11.21生地からピザを作るとなると 練り込む時間や 発酵させる時間がかかったりと手間ですが強力粉だけでなく 全粒粉を混ぜてヘルシーにしたり もち粉を加えてもちもち感を出したりと自分好みの味に作ることができます。発酵させた生地は 冷...続きを見る
2. ポパイも大好きなヘルシーシフォンケーキ♪
【材料(4~8人)】
オーガニック全粒粉(粉末)…40g
有機コーンミール(粉末)…30g
卵黄(M)…3個(50g)
グラニュー糖…20g
サラダ油…40ml
ほうれん草ピューレ…50ml
【メレンゲ用】卵白(M)…3個(100g)
【メレンゲ用】グラニュー糖…35g
仕上げの粉糖…適量
ほうれん草ピューレの色が鮮やかなこちらのシフォンケーキは、ヘルシーかつ優しい甘さで、おいしさも兼ね備えたレシピです。家族の健康を考えたスイーツを作りたいときに、試したい一品です。
2016.11.15野菜のお色と、優しい甘さも人気のポイント元気になれる、ヘルシーシフォンです☆続きを見る
3. ワンボールで作る♪バナナココナッツ胡桃のドロップクッキー
【材料(約14個分)】
全粒粉 (又は小麦粉)…150g
ブラウンシュガー…25~30g
バナナ…2本
ココナッツファイン…100g
ココナッツロング…70g
塩…一つまみ
ベーキングパウダー…小さじ1.5
サラダ油(健康オイル)…大さじ5
水…大さじ3
砕いた胡桃…50g
こちらのドロップクッキーは、全粒粉をはじめ、ブラウンシュガーやココナッツファインなどのヘルシーな食材を使っているので、スイーツですが罪悪感が少なくなりそう。
2017.06.28このレシピは昔、お友達から教えてもらったのをアレンジしました。何度も作ってしまうぐらい美味しいドロップクッキーです。娘が高校生の頃、このクッキーが食べたいとき、一人でキッチンに立ってこのクッキーを通ってたのを思い出します。...続きを見る
4. 手作りビスケットでベイクドチーズケーキ
【材料(ベイクドチーズケーキ18㎝のスクエア型)】
全粒粉…80g
粗挽きグラハム粉…20g
薄力粉…100g
きびさとう…30g
塩…ひとつまみ
ベーキングパウダー…2g
バター…50g
牛乳…50g
クリームチーズ…250g
砂糖…100g
サワークリーム…100g
生クリーム…100㏄
卵…2個
レモン果汁…大さじ1
コーンスターチ…大さじ2
ビスケットに混ぜるバター…40g
全粒粉のザクザクした食感は、ベイクドチーズケーキを作るときに外側に敷くととてもおいしく焼き上がります。クリーミーなチーズとかためのビスケットが相性抜群。チーズケーキを作るときはお試しあれ!
2017.01.10以前、ベイクドチーズケーキを焼こうと思ったら、グラハムビスケットを切らしていいたのでパンを焼くためにストックしていた全粒粉と粗挽のグラハム粉を使ってビスケットを焼きました。。それからはチーズケーキを焼くためのビスケットを多...続きを見る
まとめ
全粒粉は、小麦の表皮、胚芽、胚乳のすべてを挽いて粉にしたもので、食物繊維やビタミン、ミネラルを豊富に含んでいます。見た目は茶色っぽく、独特な風味と食感が特徴です。全粒粉がないときは、その食感は失われますが、薄力粉や強力粉、米粉などで代用できます。
パンやパスタなどの小麦製品は、主食として摂取することも多いので、より健康的なものを選びたいですよね。小麦粉を全粒粉に変えてみるだけでも変化が見られるかもしれません。
ぜひ、全粒粉を使ったレシピにも挑戦してみてくださいね。
名前によって損したり得したりしているアラサーフリーライターです。昨年突然の湿疹を伴うアレルギー症状に見舞われ、食事や生活習慣を改善したことで克服した経験から、オーガニック食品や漢方などに興味があります。
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