ライフオーガナイザーであり、クローゼットオーガナイザーの資格を持つ、くらしスリムさん。どのクローゼットを開けてもスッキリ!な印象です。
「クローゼットは家によって構造が違うので、『ここがこうだったらいいのに……』と思うことがありますよね。そんなときはさまざまなグッズを活用して、自分が使いやすいようにクローゼットをカスタマイズしています」
衣類の引き出しやハンガーラックなども、グッズの選び方・使い方ひとつでぐんと使いやすくなるのだそう。ポイントはやはり「ここがこうだったら……」という“ 気づき" にあるようです。
「ここがこうなれば収納量が増える!これがこうなら出し入れがラクかも!など、不満をベースに改善策を考えて、それからグッズを探します。とはいえ、実はけっこう失敗もしていて(笑)、使ってみたけどうまくいかなかったグッズもあります」
今回は、くらしスリムさんが試行錯誤の末に見つけた“ 使える便利グッズ" を大公開。子どもが服を選びやすい・取り出しやすい収納の工夫もあわせて紹介していただきました。
収納術01:
クローゼットブランコ+回転するS字フックでデッドスペースを有効活用
こちらは、くらしスリムさんのクローゼット。上部に固定のバーがあり、その下に引き出しを置いています。このクローゼットで目をつけたのは、引き出しの横のデッドスペース。
「折り戸のクローゼットは便利ですが、扉に厚みがあるので、その奥のスペースが使いにくいんですよね。ここを無駄なく使えたら……と思っていて出会ったのが、上のバーから吊り下げられる『クローゼットブランコ』でした」
クローゼットブランコは、整理収納専門店「収納の巣」のアイテム。ベルトを調節するだけで高さを変えられ、好きな場所に2 段目のバーをつくれます。バーの幅も20cm~40cmまで4 タイプから選べます。
「この中途半端な空間が、バッグの収納に大活躍するようになりました。子どもの身長に合わせて高さを変えていけるので、小さい子のいるお宅にもおすすめですよ★」
クローゼットブランコに組み合わせているのは、回転するS 字フック。こちらは「向きを変えられる」のがポイントなのだそう。
「普通のS 字フックだと、バッグを掛けたときにボディが正面を向いてしまって、たくさん並べられないですよね。これならバッグが横を向いて“ 整列" してくれるので、収納量をぐんと増やせます」
くらしスリムさんはホームセンター「島忠」で購入しましたが、100 均でも似たタイプを見たことがあるそう。フックが回転するだけで収納量を増やせて、さらに見た目も整った印象に。おなじみの収納グッズも、機能性に注目して選ぶことが大切なんですね。
収納術02:
子ども服の引き出しはブックエンド+イラストラベルで選びやすく
小4 の息子さんの衣類は、寝室にしている和室の押し入れにまとめて収納。朝起きたらすぐに着替えられます。
「たくさん持っているTシャツは、引き出しの中に立てて収納。ひと目で柄が分かるので、迷わずにサッと選べます。ただ、これだと半袖か長袖か見分けがつかないので、間をブックエンドで仕切っています」
半袖とタンクトップをスチール製のブックエンドで間仕切り。T シャツが倒れにくくなる効果も生まれました。ブックエンドをよく見ると、タンクトップを描いたマステが。ママお手製のイラストラベルで、さらに服が選びやすくなっています。
Tシャツの中には、マステでぐるっとまとめられた一群も。
「これは真夏だけに着るランニング。ほかの時期に取り出さないように、マステでまとめてしまいました」。マステには「30℃からOK!」というメッセージも添えられています。
「ライフオーガナイズで学んだのは『収納はいちばん苦手な人に合わせればいい』ということ。息子は分類・整理が苦手なので、彼にとってやりやすい収納法をつねに考えています」
ライフオーガナイズでは、実践的な収納テクニックだけでなく、こうした考え方も身につくんですね。くらしスリムさんいわく「子どもがラクならママもラクなので、実は自分のためでもあるんですよ(笑)」
収納術03:
ズレない・落ちないフックで普段着を一時置き
くらしスリムさんはクローゼットのある部屋にハンガーラックを置いて、普段着のジーンズなどを仮置きしています。ここで活躍しているのは、無印良品の「横ブレしにくいS 字フック」。
「ジーンズは毎日のように履きますが、普通のS 字フックだと取ったり掛けたりするたびに横に動いたり、床に落ちたりして、プチストレスになっていたんです」
このフックは大小2タイプあり、どちらも上下のS 字部分の直径が異なっているのが特徴。バーの太さに合わせて選ぶと、服を取るときにズレたり落ちたりしにくいのだそう。登場回数の多い服にはぴったりのアイテムです。
ステンレスのシンプルなデザインも◎。このフックで木製のハンガーラックにジーンズを吊るしておくと、まるでショップのディスプレイみたい!お部屋にこんなコーナーができるなら、服を片づけるのも楽しくなりそうです。
自分の経験をもとに選んだグッズが、本当の便利グッズ
収納アイテム使いにもセンスが光っていた、くらしスリムさん。その極意をうかがうと、「ネットやSNS も参考にしますが、頼りになるのはやっぱり自分の経験」なのだそう。
「情報だけで購入したり、先にグッズを買ってから使い道を考えたりすると、失敗が多い気がします。100 均グッズなどは気軽に買えるけど、結局使いこなせなかったりしますよね。私も何度も失敗していますが(笑)、やっぱり“ 自分にとって便利なもの" を見きわめることが大切なのかなと思います」
くらしスリムさんの選んだアイテムは、「ここが使いにくい→どうしたら使いやすくなる?」から発想して、自分の目で厳選したもの。どれもきちんと役立っているからこそ、便利グッズだけが目立つことなく、インテリアにもさりげなく溶け込んでいるんですね。
クローゼット収納はすでに完成しているように見えますが、今もつねに見直して改善ポイントを探っているそう。「家族の成長とともに、便利さも変化していきますから」というくらしスリムさん。これからのスッキリ生活レポートも楽しみにしています!
ライフオーガナイザー® くらしスリムさん
ご夫婦と中1 の長女、小4 の長男の4 人家族。「ライフオーガナイズは一人一人に合わせたオーダーメイドのお片づけ。そこに魅力を感じて勉強しようと思いました」。2015年にライフオーガナイザーの資格を取得。翌年にクローゼットオーガナイザー、さらに翌年に骨格スタイルアドバイザーの資格も取り、現在は練馬区を拠点に活動中。「お客さまの家でアドバイスをすると発見が多くて、自宅も片づけたくなります(笑)。試行錯誤を繰り返すうちに、だんだん自分らしい収納になっていくのが楽しいですね」
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取材・文:後藤由里子
撮影:主婦の友社 松木潤
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