図画工作の授業で制作したり、家で遊びながら絵を描いたり。子どもが自由な感性で作った作品は、ほのぼのしていて心がなごみますよね。
ただ、「飾ってあげたいけど、額を用意するのはハードルが高い」「形や大きさがバラバラで、しまい方が分からない」という声も。
溜まっていく家族写真の整理も同様。写真データをパソコンやディスクに入れればまだ良いほうで、デジカメやスマホに入れっぱなしの人もけっこう多いですよね。
親子のコミュニケーションとしてのお片づけを考える「親・子の片づけ教育研究所( ファミ片 )」に参加するこぼめぐさんの手にかかると、作品や写真の管理方法はなるほど!な工夫や知恵がいっぱい。お子さんたちのかわいらしい作品とともに、意外なアイテムの活用法にも注目してみてましょう。
収納術01:
作品はスラックスハンガーで飾って「おうちギャラリー」に
「作品や写真は、ただ整理・収納するだけではもったいない!できるだけ楽しみたいし、家族のコミュニケーションにも役立てたいですよね。わが家ではいろいろなアイテムを駆使して、親子で楽しみながら管理しています」
こぼめぐさん宅では、2階の廊下に子どもたちの作品を集めたコーナーがあります。ここは子ども部屋や寝室に行くとき必ず通る場所。家族みんなで作品を楽しむにはぴったりなのだそう。
注目したいのは、壁に掛けられた水彩画。なんとスラックスハンガーにはさんで飾ってあるんです。
「これはIKEAのスラックスハンガー。衣類用なので内側にクッション材がついていて、絵に跡がつかないんです。はさむだけだからチェンジするのも簡単♪ 定期的に新しい作品と入れ替えています」
額と違って、ハンガー1つでどんなサイズの絵にも対応。表面に凹凸があるような、ちょっと立体的な作品も飾れます。フックつきなので掛けるのもラクラク。木製ハンガーならナチュラルな雰囲気もプラスできます。
大胆なエビの絵は次男くんの作品。下のフレームに入っている魚とトカゲの作品は、お兄ちゃんがビーズで作ったものだそう。こんなギャラリーがあったら創作意欲も湧いてきそうです。
「このおかげかどうか分からないけれど、うちの子はみんな図画工作が好き。魚などのモチーフを真剣に見ながら描いています。子どもの描く自由な絵は、大人にとっては“癒し”。いまのうちに目いっぱい楽しんでおきたいですね」
収納術02:
撮りためた写真は定期的に「フォトブック」にして管理
子どもの成長とともに、どんどん増えていく家族写真。プリントアウトしてアルバムにするとかさばるし、パソコンに入れておくと見なくなってしまうし……そこで、こぼめぐさんの得意技は「フォトブック」を使った整理法です。
「子どもたちの成長段階ごとに、お気に入りの写真をピックアップ。お店に画像データを送ると、一冊の本にしてくれます。好きな写真だけをコンパクトにまとめられるし、何といっても、好きなときにパラっと見られるのがいいんですよ」
わざわざパソコンを開く必要がないので、家族みんなが気軽に見返すことができるのだそう。こぼめぐ家のフォトブックはすでに6冊。この中に家族のヒストリーが詰まっています。
「ページのレイアウトもリクエストできるので、わが家だけの一冊ができます。この長女の写真は、1/2 成人式のときのもの。自分がデザインしたバルーンドレスを着ているので、そのデザイン画も入れてもらいました」
バルーンドレスのような大きなものはずっと保管しておくのは難しいですが、写真に残せば処分しやすくなります。
「娘は今ちょうど思春期の真っただ中ですが、最近この写真をこっそり見返していて(笑)。親だけじゃなく、子どもにとっても懐かしいみたい。こんなふうにいつでも取れると、家族の思い出が身近になりますよね」
収納術03:
画用紙の作品はA3のファイルケースに収納
水彩画などの作品は大きくて薄いため、長く置いておくと折れたり破れたりしがち。こぼめぐさんはそれを防ぐために、A3サイズのファイルケースを活用しています。
「ケースは3つ用意して、子どもたちそれぞれの作品を分けて整理しています。学校から作品を持ち帰ったら、“ おうちギャラリー" に飾ったり、ここに入れたりするだけ。出しっぱなしで散らかることもないし、紙を傷めずに長期間きれいに保管できます」
ファイルケースは画材店などで売っているもの。立てたり積み重ねたりできるので、本棚やクローゼットのちょっとしたすき間にも収納できます。
3つのケースを開けると、A3サイズからポストカード大まで、さまざまな大きさの絵が次々に登場!もちろん紙に折れや破れ、汚れなどはなく、保存状態は完璧♪ お子さんたちもきっと、自分の作品が大切にされている喜びを感じていることでしょう。
子どもの成長を見守る気持ちが、作品の管理からも伝わって
ハンガーで絵を飾ったり、ファイルケースで保管したり。こうした工夫から伝わってきたのは、「子どもたちの成長過程を楽しみたい!」というママの思いでした。
「作品ってすごく個性が出るから、3人それぞれ作風が違うんです。それに、絵はその年齢のときにしか描けないもの。幼児から小学生へと、どんどん成長していくのがリアルに伝わりますよね。だから今も楽しみたいし、大切に保管して将来も楽しみたいんです」
娘さんがフォトブックを見返していたように、図画工作の作品も、将来お子さん自身が懐かしく見返す日が来るかもしれません。その時まできれいに保存して、“ タイムカプセル" のように楽しめたらいいですね。
親・子の片づけ教育研究所(ファミ片)マスターインストラクター こぼめぐさん
ご主人と長女(中1)、長男(小5)、次男(小2)の5人家族。独身時代に建築関係の会社に勤めていたこともあり、結婚後はご主人の実家(設備工事)の仕事に加わり、住まいのリフォーム提案などを行う。ハウスキーピング協会認定講師、整理収納コンサルタント、二級建築士、インテリアコーディネーター、キッチンスペシャリストなどの資格もお持ち。
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取材・文:後藤由里子
撮影:鈴木江実子
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