コラム

子どもが身につけるべき力を育てる『ごっこ遊び』。親の上手な関わり方って？

更新日：2017.10.28

“ヒーローごっこ”や“お店屋さんごっこ”など、『ごっこ遊び』は子どもの大好きな遊びのひとつですよね。
1歳半くらいから、お母さんの真似をする“お母さんごっこ”が始まり、徐々に他人とコミュニケーションをとりながら遊ぶ『ごっこ遊び』へと成長に伴い変化していきます。
でも、この『ごっこ遊び』はただの楽しい遊びというだけではありません！　『ごっこ遊び』には、子どもが成長をしていくうえで学ぶべきことがいっぱい隠されているのです。
そこで今回は、『ごっこ遊び』への親の上手な関わり方についてご紹介したいと思います。

『ごっこ遊び』を通して、子どもが学ぶこととは？

『ごっこ遊び』をするとき、子どもは大人の真似をしますよね。そして、真似をするためにはじっくり観察し、覚えなければなりません。
このことは、観察して記憶し、記憶を呼び起こして行動することで脳を鍛えることができますし、役になりきることで他者とのコミュニケーションをとる練習ができます。

また、『ごっこ遊び』をするには、言葉でのやりとりも必要になってきます。そうして言葉のやりとりを楽しみながら行うことで、言語性を高めることもできるのです。
敬語や難しい言い回しなども、『ごっこ遊び』だとすんなり覚えることができたりするもの。このように、『ごっこ遊び』は言語性と社会のルールを学び、社会性を高めることのできる遊びと言えます。

道具や小物など、イメージしやすい環境を用意してあげる

“お店屋さんごっこ”なら店構えになるものやカゴなどの小物、“ヒーローごっこ”ならマントなどの道具を用意してあげましょう。
店構えはダンボールなどで作ることや、ちょっとした高さの台などを用意するだけでも充分です。また、部屋の中をパーテーションやのれんなどで仕切ってあげると、お店や家などのイメージを演出しやすい空間ができあがりますね。小物として、お菓子などの空き箱やプリンの空き瓶などを使うのもオススメです。
“ヒーローごっこ“のマントも、ビニールや新聞紙などで作ったものでOKです。クオリティーがそんなに高いものではなくても、道具や小物があるだけで『ごっこ遊び』はグッとイメージできやすくなるものです。道具を作るときには、子どもと一緒に作るのも楽しくてオススメですよ。

親が子どもの遊びの最中に細かく指示をしない

子どもが『ごっこ遊び』をしているときに、「こういうときは、こうするんでしょ！」などと親が指示をすると、子どもの自由な発想を邪魔してしまいかねません。
なにか伝えたいときは、「●●はないのかな？」などというように、指示ではなく質問形式で聞くようにしましょう。
『ごっこ遊び』の中で、社会のルールから大きく逸脱したことなどがあれば注意が必要ですが、それ以外の場合は、少々ユニークな世界観でも子どもに任せておきましょう。親が指示をするばかりだと、せっかくの子どもの創造性が失われてしまう危険があります。

親も一緒に遊ぶ

親も一緒に遊ぶことで、『ごっこ遊び』はより楽しい経験になりますよ。そのときに、『ごっこ遊び』の中で出現させたほうがよい役などがあれば、親がその役をかってでるのもいいですね。
ただし、『ごっこ遊び』の主導権はあくまでも子ども。忠実な真似ができなくても、自由に子どもの世界観を崩さずに遊ばせることが大切です。

また、家事をしなければいけないときなどに『ごっこ遊び』から抜けるときは、「ちょっと向こうのお店を見てくるね」などと物語の延長のように言うと、子どもはそのまま物語を中断せずに『ごっこ遊び』を続けやすいのでオススメですよ。

このように多くのことを学べる『ごっこ遊び』ですから、子どもの世界観を大切にして自由に遊ばせてあげたいものですね。ときには親も『ごっこ遊び』に加わって社会のルールなどをうまく教えてあげることもできますし、ぜひ一緒に『ごっこ遊び』を楽しみながら子どもの言語性や社会性を育ててあげましょう。

＜プロフィール＞
たいらまお
フリーライター
大学時代に教育学部で言語学・教育学・心理学などを学ぶ。大学卒業後、教育関連企業に就職。退職後カナダに渡り、留学カウンセラーとして働く。現在は帰国し、子育ての傍らフリーライターとして、子育て・恋愛・旅行関連の記事など幅広く執筆活動を行っている。

写真© ucchie79 - Fotolia.com

Profileたいらまお

フリーライター
大学時代に教育学部で言語学・教育学・心理学などを学び、教育関連企業に就職。退職後カナダに渡り、留学カウンセラーとして働く。帰国後、子育ての傍らフリーライターとして、子育て・恋愛・旅行関連の記事など幅広く執筆活動を行っている。

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