コラム

初めての出産！無痛分娩or自然分娩、どっちを選ぶ？

更新日：2017.10.28

「赤ちゃんができた！」というニュースは、人生において最も嬉しい瞬間といってもいいかもしれません。
しかし、ふと新米ママとパパが辺りを見渡すと、そこには膨大な選択肢が…。
育児グッズから始まって、母乳？ミルク？離乳食はいつから？トイレはどうする？などなど、アドバイスをしたがる人も、勝手に目に入る情報も星の数です。

また、現在は出産方法まで選べる時代。
今回は、日本においても選択肢のひとつとして定着しつつある無痛分娩と、昔ながらの自然分娩のポイントについてご紹介します。

まずは、それぞれのメリット・デメリットを見てみましょう。

無痛分娩のメリット

無痛分娩の最大のメリットはなんと言っても、“陣痛の痛みを避けられる”こと。
それにより、出産で体力を消耗しすぎないことから、産後の体力回復も早いことが多いと言われています。

無痛分娩のデメリット

無痛分娩は、一般的に硬膜外麻酔を脊髄から注射することで行われます。
胎児と母体への重い合併症は少ないとはいえ、全くのゼロではありません。

また、「産後の体力回復の早さ」をメリットとして挙げましたが、人によっては本来休むべき状況でも動けてしまうため、逆に疲労してしまう場合もあるかもしれません。

そして、費用の高さもデメリットのひとつでしょう。

自然分娩のメリット

家族の立ち会いができるのは「普通分娩だけ」という病院は多いです。
また費用の面では、他の出産方法に比べて断然安くすみます。
何より、赤ちゃんが「外に出るよ」という合図である陣痛を感じることは、出産を丸ごと味わうという、自然分娩でしか得られない、貴重な経験になることは確かです。

自然分娩のデメリット

「陣痛が痛い！」というのが一番のデメリットと言えます。
また、すべての哺乳動物が太古の昔から行なってきた出産という行為ですが、昨今の添加物やジャンクフードなどの不自然な食生活や、冷えや運動不足などから、“いつでも、誰でも”安全には行えないのが現状です。
自然分娩を目指す方は、ご自身の生活自体を見直す必要があるかもしれません。

選ぶポイントは？

費用

当然ですが、無痛分娩の費用は、介入する医療行為が少ない自然分娩の費用よりも高くなります。

「陣痛の痛みを避けられるのであれば、お金にはかえられない！」という選択肢もあれば、「麻酔よりも、美味しい病院食や清潔でリラックスできる部屋にお金をかける」という選択肢など色々とあるので、自分がどこを重視するのかで方向性はおのずと見えてくるかもしれません。

誕生日は選ぶ？選ばない？

無痛分娩が主流であるアメリカでは、麻酔医が大体常駐しているため、陣痛がきてから駆け込んでも無痛分娩を行うことが可能です。

逆に、麻酔医が常駐していることが少ない日本で無痛分娩を行うには、計画出産が前提となります。
中華系の多いシンガポールでは、意図的に誕生日を「縁起のいい日」に設定する習慣があるため、計画出産は珍しいことではありません。

ですので、「赤ちゃんに自然に産まれてきて欲しい」という考えの方には、計画出産はそぐわない方法かもしれませんが、誕生日についての考え方も選ぶ際のポイントのひとつになりますよね。

家族のサポートの有無

産後に家族のサポートが得られるかどうかも、出産方法を決める大事なポイントです。

無痛分娩は産後の回復が早いと言われていますが、そのためか動きすぎてしまう傾向があるため、子宮脱（膣から子宮が垂れ下がって出てきてしまう症状）や、ホルモンの乱れによる産後鬱に気をつける必要があります。

「床上げ三週間」と言われるように、産後3週間は布団を敷いたまま過ごしたほうが身体のため。
元気な方も意識的に休息をとりましょう。

麻酔について

副作用は少ないとはいえ、麻酔は身体に異物を入れるということ。
よく調べ、家族とも相談し、納得したうえで選択しましょう。

どんな風に赤ちゃんと出会いたい？

今は、“こんな出産と、産後の過ごし方を希望します”ということを、出産を介助する側へ伝える「バースプラン」というものがあります。
「夫と上の子に立ち会って欲しい」「好きなアロマオイルを焚いて欲しい」「産後すぐは、赤ちゃんをしばらく抱っこさせて欲しい」など、細かくシミュレーションすることで、出産方法のみならず、さまざまな希望が出てくることと思います。

パートナーや家族と話し合って、是非この「バースプラン」を立ててみてくださいね。

私は上の2人をアメリカで無痛分娩、下2人を日本で自宅出産しています。
どのお産も安産で、無事に赤ちゃんに会えた喜びは変わりありませんでしたが、下2人のお産のときは、お産についてはもちろん、母体と赤ちゃんの身体について色々と下調べしていたため、お産に関して、より能動的になったことで満足感は深いものになりました。

無事に元気な赤ちゃんに会うことができれば、無痛にしろ、自然にしろ、お産に正解、不正解はもちろんありません。
どちらを選択するにしても、すべてのプレママにとって満足で幸せなお産となるよう、お祈りしています！

＜プロフィール＞
文／mica
シンガポール在住、三姉妹と男子、計4人の母。
元ギャラリー勤務のアート好き。趣味は美術鑑賞と夫とのお泊りデート、薬を使わない台所手当て。子ども達が楽しむ後ろ姿を眺めること。
ブログ　http://ameblo.jp/tamken4930
ItMama http://itmama.jp/author/mica/

Profilemica

mica
シンガポール在住、三姉妹と男子、計4人の母。
元ギャラリー勤務のアート好き。趣味は美術鑑賞と夫とのお泊りデート、薬を使わない台所手当て。子ども達が楽しむ後ろ姿を眺めること。
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