オクラは、スーパーの野菜売り場や冷凍コーナーでいつも見かける野菜ですよね。
通年販売されているオクラですが、旬の季節はいつなのでしょうか?
この記事では、オクラの旬の時期や主な産地、オクラを使ったみんなが喜ぶレシピなどを紹介します。
オクラの旬
オクラは暑さに強く、寒さに弱い野菜。産地により多少異なりますが、一般的な国産オクラの旬は初夏〜夏です。
露地栽培の旬は6月〜9月で、なかでも7月中旬〜8月末頃はオクラの出荷最盛期。1年で最も多くオクラが出回るこの季節は、スーパーでの値段も一番安い時期です。
オクラには一般的な緑色の「角オクラ」以外にも、赤紫色の「赤オクラ」や白っぽい緑色で柔らかい「白オクラ」などあまり見かけない品種もあり、こちらは6月〜10月頃が旬となっています。
オクラの主な産地
国産オクラはいろいろな産地で栽培されており、それぞれ生産量や品種に特徴があります。ここでは、オクラの主な産地について紹介します。
中国・四国
中国地方では広島県のブランドオクラ「広島おくら」が有名。
なかでも広島市・安佐北区小河原町のオクラは「小河原おくら」と呼ばれ、実が大きく、肉厚ながら柔らかな食感と粘りの強さで人気があります。
四国地方の代表的なオクラの産地は高知県。2020年の高知県のオクラ収穫量は2,050tで、全国第2位となっています。
高知県は年間平均気温が17℃と温暖で、夏は雨が多く高温な気候。
オクラの生育に適した環境を活かし、露地栽培を中心に生産が盛んなのです。
出典:e-Stat 政府統計の総合窓口/地域特産野菜生産状況調査
九州
九州は全国有数のオクラ生産地。鹿児島県の2020年オクラ収穫量は5,210tで、ダントツの全国1位となっています。
また、熊本県・福岡県・宮崎県・長崎県でも生産されており、九州全体でオクラの栽培が盛んといえるでしょう。
鹿児島県で収穫されるオクラの一番手は「春オクラ」。露地栽培のオクラより少し早い春から初夏、4月〜5月中旬にかけて出回るハウス栽培のオクラです。
夏に旬を迎えるオクラより柔らかく、茹でて丸ごと食べられるのが特徴。春の訪れを感じる旬の味です。
出典:e-Stat 政府統計の総合窓口/地域特産野菜生産状況調査
沖縄
沖縄の方言でオクラは「ネリ」といい、全国有数の生産量を誇る野菜です。
沖縄県で2020年に収穫されたオクラは1,060tで、これは全国第3位の収穫量。
温暖な沖縄では、5月〜11月の長い期間オクラの収穫が可能です。
断面が五角形になる一般的な「角オクラ」のほか、断面が丸に近い「丸オクラ(島オクラ)」という品種も多く生産されています。
丸オクラは角オクラより細長く、シュッとしたシルエット。大きくなっても食感が柔らかいので、丸ごと天ぷらにしても美味しいです。
出典:e-Stat 政府統計の総合窓口/地域特産野菜生産状況調査
北海道・東北・中部
寒さに弱いオクラの産地は主に関西以南ですが、北海道・東北・中部などの温暖な地域でも生産されています。
生育には「マルチ」というビニールカバーで土を保温するなどの工夫をしており、新潟県の稀少品種「頸城(くびき)オクラ」や秋田県の「ひばり野オクラ」などが有名です。
オクラの特徴と栄養
ここではオクラの特徴や原産地、主な栄養など、オクラに関する基礎知識を紹介します。
オクラの特徴
オクラは「アオイ科トロロアオイ属」の野菜で、原産地はアフリカ北東部です。
和食のイメージが強いですが、実はアフリカ生まれなのですね。
原産地では何年も実を付ける多年草ですが、日本の気候では冬を越せないため、日本では1年草として扱われます。
実は「オクラ」という呼び名は英語が由来。英語の「okra」がもとになっているそうです。
夏野菜のオクラですが、俳句ではなぜか秋の季語となっています。一説には、立秋を8月のはじめとする二十四節気が関係しているとか。
オクラの最盛期である8月が暦の上では秋なので、秋の季語となったようです。
オクラの赤ちゃん「ミニオクラ」
ミニオクラとは小さくて甘みがあり、とても柔らかいオクラのこと。
普通のオクラと種類が違うのではなく、初夏から夏にかけオクラが2〜3cmのうちに収穫したものなのです。
赤ちゃんのうちに収穫されたオクラは、ガクごと生でも食べられるのが特徴。
レストランなどに卸されることが多く、一般にはあまり流通しない貴重なオクラです。
オクラの栄養
オクラにはネバネバ成分である水溶性食物繊維や、ミネラル・ビタミンが豊富に含まれています。
オクラの主な栄養は以下のようなものです。
- ペクチン コレステロールの排出や整腸作用に役立つ水溶性食物繊維
- ムチレージ タンパク質の消化や胃粘膜の保護に役立つ植物性糖タンパク質
- ガラクタン 血圧や血中コレステロールの低下に役立つ水溶性食物繊維
- カリウム ナトリウムの排出を助け、塩分のとり過ぎを防ぐミネラル
- βカロテン 抗酸化作用があり、皮膚や粘膜の健康を助けるプロビタミン
オクラの保存方法
オクラは鮮度が落ちると色がくすみ、しなびてしまいます。
なるべく美味しさをキープするには保存の仕方がポイント。ここでは、オクラに適した冷蔵・冷凍方法を紹介します。
冷蔵保存
夏が旬のオクラは、乾燥や寒さに弱い野菜です。保存の際は新聞紙やペーパータオルに包んでポリ袋やジップ付き保存袋に入れ、野菜室で保存しましょう。
細長い容器に少し水を入れ、オクラのヘタを下にして入れ、ラップで蓋をして野菜室に入れるのもおすすめ。
水は1〜2日ごとに替えてください。冷蔵保存したオクラは4〜5日ほどで消費しましょう。
冷凍保存
解凍後もオクラの食感を保ちたいなら、下茹でして冷凍するのがおすすめ。
冷まして水気を拭いたオクラを2〜3本ずつラップに包み、冷凍用のジップ付き保存袋に入れ冷凍しましょう。
常温に少し置けばカットでき、そのままサラダやおひたしなどに使えます。
オクラを生のまま保存するなら板摺りやガク取りなどの処理をし、下茹で冷凍と同じように包んで冷凍します。どちらも2〜3週間で消費してください。
オクラのレシピ紹介
アクの少ない野菜であるオクラは、生でも加熱しても美味しい優秀な食材。
使い勝手がよく、調理の幅をグッと広げてくれます。ここでは、オクラを使ったさまざまなレシピを紹介します。
オクラ入り簡単サラダ
オクラなどの材料を切って調味料と和えるだけの簡単サラダです。
生のままのオクラも調味料を馴染ませると適度にしんなりし、オクラの粘りで全体の食感もまとまります。箸休めとして小鉢に盛ってもオシャレです。
花ぴーさんのアイデア
切って混ぜるだけで止まらない美味♪ トマトとナッツサラダ
材料 : トマト / 玉ねぎ / オクラ / ミックスナッツ(無塩) / 塩 胡椒 / きび砂糖 / 粉チーズ / 酢 / オリーブオイル
ざく切りサラダにしたトマトに、生の玉ねぎとオクラ、ミックスナッツを入れて和えた超簡単サラダです。
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オクラの肉巻き
星形の断面がかわいい!旨みとコクのある味わいで、ご飯のすすむオクラの肉巻きです。
柔らかい小さめのオクラを使うと、下茹でせずにお肉を巻いても美味しく仕上がります。冷めても美味しいのでお弁当のおかずにもおすすめです。
いがらしかな(プラントベース料理家/料理家)さんのアイデア
オクラ肉巻きのオイマヨソテー
材料 : 豚肉のもも薄切り / オクラ / A オイスターソース / A マヨネーズ / ごま油 / 小麦粉 / 塩・こしょう
オクラをたっぷり食べる料理ってなかなかないので、考えてみました。オクラがたくさん採れる、家庭菜園をされる方などのお役に立てたら嬉しいです〜。
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オクラの衣揚げ
スパイシーな味付けとクリスピーな食感で、食卓のみんなが喜ぶオクラの揚げ物です。揚げている途中に破裂しないよう、オクラに穴を開けておくのがポイント。まんべんなく1〜2分揚げると、衣はカリッと、中のオクラはサクッとした絶妙の歯ごたえを楽しめます。
料理研究家/Chokoさんのアイデア
【簡単・主役級!】オクラのカレー揚げ
材料 : オクラ / 【味付け衣】 / カレー粉 / コンソメ顆粒 / 塩 / にんにくチューブ / 片栗粉 / 水
オクラを主役にしたお料理を作りたいと考えました。味付けはやっぱり、お子さまから大人まで みんな大好きなカレー味♪我が家では、「もう無いの~?!」コールが起きるほど人気でした。
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オクラの旬を知って美味しく食べよう
オクラは主に温暖な地域で栽培され、初夏〜夏に旬を迎える野菜です。
栄養豊富で、生でも加熱しても食べられるので食卓の強い味方ですね。
毎日投稿される暮らしニスタのレシピにも、美味しいオクラ料理がたくさん。ぜひお気に入りのレシピを見つけてくださいね。
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