新築の内装を考えるとき、床材はどんなものを選びますか? 住宅の印象を変える床材。一般の住宅で主に使われる床材には、それぞれどんな特徴があるのでしょうか。
無垢フローリング
無垢フローリングは単層フローリングともいい、全て本物の木でできています。
メリット
踏んだ感じがソフトで足にやさしく、吸放湿性が高いのが特徴です。質感がよく、高級感があります。
デメリット
木なので、傷がつきやすいです。夏冬の湿度変化で、むくる(上に向かって凸型にふくらむ)、反るなど木が曲がることがあります。また、同じく湿度変化でフローリングの継ぎ目部分がスカスカになったり、逆にみっちりと詰まったりします。
複合フローリング
表面は木なのですが、その下はベニヤの芯材を薄く加工したものを、何枚も張り合わせて作ってあります。
メリット
無垢フローリングに比べてコストが安く、手入れがしやすい床材です。ベニヤの層が縦横に貼りあわされているため湿度変化での変形が少なくすみます。また傷つきにくいコーティングがほどこされていることが多く、ほとんどの場合はワックスが必要ありません。
デメリット
質感は無垢フローリングに劣ります。踏んだ感じが堅いため、ペットなどの足にはよくないことがあります。吸放湿性が低いです。
クッションフロア
ビニール素材でできており、クッション性のあるシート状の床材です。
メリット
ビニール製ですので水に強く、水回りなどに使えます。コストも安くフローリングに比べて張り替えやすさもあります。色や柄が豊富で、好きなテクスチャーを選べます。
デメリット
耐摩耗性が低く、表面が傷つきやすい素材です。木材風、タイル風などデザインはさまざまですが、どれも本物ではありませんので、ものによっては安っぽく見えます。
コルクタイル
コルクカシの樹皮を砕いたものを、板状に圧縮した自然素材です。
メリット
コルクには多くの気泡があります。この気泡のおかげで弾力性、耐火性、耐水性にすぐれています。
弾力性…クッション性があり、転んだとき、物を落としたときなどの衝撃を吸収しますので、赤ちゃんや子どもの部屋に向いています。
耐火性…気泡のおかげで燃えにくい特徴があります。炭化するため延焼しにくい素材です。
耐水性…ワインの栓に使われるように、耐水性にもすぐれています。
デメリット
紫外線に弱く変色しやすいです。表面が柔らかい分、耐久性が低いのですが、補修がしにくく張り替えることになります。また、フローリングワイパーなどの手軽な掃除道具は向きません。
その他
主に使われる床材は上記4つですが、ほかにも床材に使うものがあります。少しだけ特徴を挙げてみます。
石材、タイル…素材感がよく高級感がある。紫外線で色あせしない。衝撃に弱くひび割れたりするので物を落としたりできない。コストが高い。
カーペット、じゅうたん…足触りがよくあたたかみがある。色や模様が豊富。マメに掃除をしないとダニが発生することがある。汚れやシミがつきやすい。
畳…自然素材のため調湿効果がある。クッション性があり、防音効果がある。数年ごとに裏返しや表替えなどのメンテナンスが必要。紫外線で退色する。
まとめ
部屋はそれぞれに過ごし方があります。子どもが遊ぶ部屋はクッション性が高く汚れに強い床材がよいでしょうし、水回りの床材は水に強いことが鉄則です。長くくつろぐ部屋なら高級感も大切です。
床材の特徴を知り、価格も含めてメリットとデメリットをよく考え、設計士とよく相談して床材を決めてください。
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記事作成協力
UnirTechnica(ユニールテクニカ)株式会社
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