気軽にやりとりのできるLINEは便利ですが、コミュニケーションの過程でトラブルが起こることも。今回はなにかにつけて「子どもの写真を送ってくる(送りつけてくる?)人」について。マナー専門家の齊木由香さんに対策を教えてもらいました!
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話と何の関係もないのに、子どもの写真を送ってくる人って何?(M・Yさん)
何かにつけ、子どもの写真を送ってくる友人がいます。「見て見て~」と送ってくるのではなく、話の流れで子どもの写真を差し込んでくるのです。
例えば、「こんなの食べたよ」という話題で、食べ物の写真に子どもがニッコリと写り込んでいたり、私が「今日、目が腫れててさ」と送ると「それってこんな感じ?」と自分の子どもが泣いたあとの写真を送ってきたり…。正直、「子ども、可愛いね」を強要されているようで疲れます。
同様にペットの写真も送ってくる人がいますが、正直いって動物に興味がないので、自分のSNSにあげてほしい。
1対1のLINEで送られると毎回返信に困ります。上手な返信の仕方を知りたいです。
本筋でなければ、スルーしても失礼には当たりません
お子さんやペットの写真を頻繁に送ってこられるのは、興味のない方にとってはおつらいことと思いますが、別の角度から見てみると、その方にとっては子どもやペットが生きがいとなっていて、それが人生の大半を占めているのかもしれません。まずは可能な範囲で、寛大な心で受け止めてさしあげてください。
ただ、それがあまりにも頻繁になり、写真を送られてご相談者の心がザワつくのであれば、まずは2回に一度の割合でスルーしても問題ありません。
LINEも含めて、会話とは話の流れが最も重要なのであり、子どもやペットの話が本筋ではない場合は、それに触れなくても失礼には当たらないからです。
「子どもの写真は不要です」の伝え方
「こんなの食べたよ」と、食べ物+お子さんの写真が送られてきたら、お子さんの写真にはふれず「おいしそうだね」や「私も食べたい、どこで食べたの?」など、食べ物の話で返してみてはいかがでしょうか。
「可愛いね」を期待してお子さんの写真を送ったにもかかわらず、その言葉がもらえないのであれば、あなたとの会話に子どもやペットは不要であると判断してくださるかもしれません。
さらに一歩進んで
日本人の配慮は、「心を配る」という考え方です。相手との「和」を保つには、相手がどのように感じ、行動したいかを考えて、その意思に対して自らも対応できるようにしなければなりません。
ただ、今は「調和」よりも、「個」の時代になりつつあります。ご相談者の心に余裕があるときはお子さんやペットの写真に反応してさしあげて、そうでないときは今お伝えしたような対応でかまわないでしょう。
お子さまやペットが人生の大半を占めるのではなく、ご友人にも自分主体の何かが見つかるといいなという思いを込めて、ご相談者様から子どもやペット以外の世界が広がる話題をふってみるというのもいいかもしれません。
取材・文/佐藤真紀
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齊木由香●和文化研究家。日本近代礼法 主催。旧酒蔵家出身で幼少期より和服に親しむ。日本の伝統文化や年中行事に関する執筆を行うほか、CMやドラマなどで所作指導・監修にも従事。著書に『トップの意思決定』。
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