焼き魚の代表格、「さんまの塩焼き」。脂ののった熱々の身をほおばるのは格別ですよね。
しかし、昔とは居住環境が変わり、気密性の高い住まいになった現代では、煙が火災報知器に反応してしまったり、部屋から魚の臭いが抜けない…などの理由で自宅での調理は避けられがち。
また、外で食べるにしても、上手に食べられないから…と敬遠している方もいるのでは?
記憶力の向上や脳の老化防止に効果があるといわれるDHAや鉄分、カルシウムなど栄養豊富なさんま。上手な食べ方を知って、日ごろの食事に取り入れたいですよね。
今回は外食でも恥ずかしくない、さんまの上手な食べ方をご紹介します。
知っておきたい!さんまを上手に食べるポイント
さんまは、体の中心に頭から尻尾にそって背骨が通っています。背骨の下半分は内蔵があるので、そちらに箸で傷をつけてしまうと崩れてしまうおそれがあるため、注意しながら、上手に身と骨を外していきましょう。
1 まずは下準備から。骨と身を外しやすくすることから。軽く箸を横に寝かせて、頭の方から尻尾にかけてやさしく押していきます。こうすることで骨と身が外しやすくなります。
2 最初に表面の頭から尻尾に向かって、背骨に沿って箸を入れていきます。背骨の場所にきちんと箸が当たっていたら、すっと通ります。
3 背骨から上半分の身を箸で開いていきます。きれいに骨から身が外れるので、そのまま食べすすめていきましょう。丁寧に少しずつ箸でとり分けて身をとると、全体を崩さずに済みます。
また、醤油は直接身にかけず、添えてある大根おろしのほうにかけていただきましょう。直接かけると身が崩れやすくなってしまいますし、見た目も汚くなります。
4 表面の上半分を食べ終わったら、下半分を食べます。さんまの下半身には内蔵があるため、小骨が多くあります。そのまま気にせずに食べることもできますが、どうしても気になる方は、箸で少しずつ身をとって、小骨をよけて食べていきましょう。よけた小骨は、右の手前に一か所にまとめておくと、見た目がきれいです。
5 表側を食べたら、今度は、骨を外して、裏側を食べます。頭は背骨につけたまま外していきます。頭の部分を箸ではさんで、軽く上に引き上げ、尻尾のほうまで外しましょう。外した骨は、皿の上部によけ、残りの身を食べていきましょう。
さんまを食べるときのマナーって?
魚の頭は、左向きに置くのが決まり。そのため、食べるときにも、裏に返して右向きにするのはマナー違反です。また同様に、身を食べるときにも左側から食べていきましょう。大根おろしを全部先に身に乗せたり、醤油を調節かけたりするのも避けて。
しょうゆは、大根おろしにかけ、おろしは箸でとった身の上に口に運ぶ分だけ乗せていただきましょう。
さんまの食べ方のコツ!簡単な骨抜きの方法は?
ご紹介した方法は、マナーに基づいたきれいな食べ方ですが、そのほかにも簡単にさんまの骨を外す方法をご紹介しましょう。自宅などで気軽に食べるときには便利な方法です。
1 さんまのエラの部分に箸を入れ、骨を残して身を切り離します。
2 箸でさんまのお腹と背中を挟んでやわらかくします。頭から尻尾部分まで数回行いましょう。これによって、身から骨が外れやすくなります。
3 さんまの尻尾を手で切り離します。
4 箸でさんまの胴体を押さえ、手で頭を持って、骨を引き抜きましょう。すると、身だけになるので、簡単に丸ごとさんまを食べることができます。
さんまを食べるとき内臓はどうする?
さんまの内蔵「わた」には、油もたっぷり乗っており、ビタミンAなどを中心とした栄養も豊富。身よりも内蔵のほうが、栄養価も旨味も多く含まれていると言われています。
また、さんまはほかの魚と違って胃がなく、食べ物を消化して排泄するまで数十分程度と短いため、内蔵がほぼ何も残らないのだそう。そのため、内蔵にえぐみがなく、食べることができるのだとか。
旬の時期、栄養がたっぷりと詰まった「さんまのわた」はぜひ食べて欲しい部分ですが、その独特の苦みが苦手な方も多いのではないでしょうか。そんなときには、添えてある大根おろしや、カボスを絞って一緒にいただくと、苦みが抑えられます。
それでも、どうしても苦手という場合には、マナー違反にはないので、残してもOKです。ただし、見た目が汚くならないように、残した内蔵は、小骨と同様に皿の右端によけてまとめて置くとスマートに見えます。
食べ方を知って、もっとさんまを味わおう!
ちょっと自信がない…という人も多い、魚の食べ方。一度覚えてしまえば、意外と簡単に上手に食べられるようになります。ぜひ食べ方をマスターして、外食でも楽しくスマートに食べてくださいね。
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まとめ/龍 タラ
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